1.会社での出来事

「板入れ」しました。

前々から天気予報を眺めながら、板入れするなら今日しかないな。と思っていました。というのも、新潟は明日からは雨の予報。そして、しばらく雨が続く予報なのです。


昨年の秋に干した板の色が、いい色になってきたのでこのタイミングで板入れを行いました。


今日入れた板は、「7分板」一緒に干した3分板は、入れる場所がまだないので、もう少し干したままです。


空いた場所が7分板が干してあった場所。まだ暑くならない8時に板入れ開始。少し朝露が残ってはいましたが、板には問題なく、5人で行うとあっという間です。


倉庫に山積みになった7分板。1時間と少しで板入れは終わり、春に一枚広げで干した、1寸5分厚の板を、ひっくり返して今度は裏面を雨に当てるようにしました。


約半年干した板と、ひっくり返した板では色が全然違いますね。新しい面も約半年干して、こんな色になってから板入れです。

午後からは、静岡県O様からご注文いただきました小袖たんすの製作の続きです。昨日は、引き出しの枠を固めていきましたが、今日はその続きです。

引き出しの枠を固めたら、次は底板を木釘で打っていきます。


そして底板をカンナで仕上げていきます。


底板を仕上げたら、引き出しの側や上を削りながら、本体に入れていきます。


何度も、削っては入れて当たっているところを確認しながら、出しては削り、入れては確認してを、何度も繰り返し、引き出しを入れて行くのです。


こうして、引き出しの出し入れを何度も繰り返して、密閉度の高い桐たんすの引き出しが完成し、桐たんすの木地が完成となります。

この後は、塗装と金具付けを経て、最終点検と梱包、お届けとなります。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 静岡県O様の小袖たんすを作る6

先週は、立側が完成し引き出し周りに入り、ホテ板と先板のホゾを取るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


カガミ板とホテ板の蟻組みを取って、ホテ板と先板のホゾ組を取ったところから、引き出しの枠を組んでいきます。


蟻組み、ホゾ組共に、打ち当てを使いながら組手が壊れないように慎重に入れていきます。


引き出しの枠が完成した小引き出し。


完成した小袖たんすの立側。


大きい引き出しの枠を組んでいきます。ドリルで穴を開け、木釘を打ち込んでいきます。


引き出しの枠を組んだら、直角定規で、歪んでないか直角を見ていきます。


引き出しの枠だけを最初に固めていきます。この後に、底板を木釘で打っていきます。


今日の私は、棚板の板を切り、午後からは奥様が張った柾板の傷を抜き、扉の柾を作っていました。


柾の傷を抜き、扉の柾を作っています。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 静岡県O様の小袖たんすを作る5

昨日は、本体に付く台輪の製作までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


立側が完成したら、引き出し周りに入ります。引き出し周りの材料を出してもらい、各々の部材を、それぞれの長さに切り分けます。


引き出しのホテ板と先板と底板


各部材をカンナ掛けした後、先板を長台カンナで均していきます。


引き出しの、カガミ板とホテ板の蟻組を取ります。


昇降盤で、ホテ板と先板のホゾ組を取ります。


ホテ板のホゾ組を取ったら、残った部分をノミで取っていきます。


今日の私は、一日中、ヘギ底を切っていました。ヘギ底とは、ヘギ(衣装盆)の底板の事を言います。


観音開きのたんすが多く、衣装盆が多いため、衣装盆の底板があっという間になくなってしまいます。


さすがに朝から晩までヘギ底を切っていると、今日は100枚以上のヘギ底を切りました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 静岡県O様の小袖たんすを作る4

昨日は、立側を固め本体と台輪を結ぶ足という部分の製作までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


本体の外側の面を面取りカンナで取ります。四方丸の内側を丸くするために、内側に付け丸の部材を貼ってあります。


足が完成したら、本体の地板に長ハタガネで取り付けます。


足を付け、のりが乾く間に、台輪の製作に入ります。


足を付けたら、本体をカンナで仕上げていきます。上板をカンナで仕上げています。


台輪が完成したら、たんす本体にはめ込みます。


今日の私は、昨日に引き続き「柾」を組んでいました。裏柾から、今日は観音開きの表柾を組みます。観音開きだけでも、7枚の柾を組むのですが足りないので、奥様の仕事である柾待ちです。


組んだ柾。 あと4枚分の柾待ちです。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 静岡県O様の小袖たんすを作る3

静岡県O様からご注文いただきました小袖たんすですが、昨日は、上板と立側のホゾを組み合わせるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


立側に上板を乗せて、ホゾ組を合わせたらドリルで穴を開け、木釘を打っていきます。


長ハタガネを使って、締めながら3寸の木釘を打っていきます。

立側を固めたら、裏板を打っていきます。


地板も打ったら、ホゾ組の場所にブラシで水を拭いていきます。裏板を打ち、立側を立てたら、地板を平らになるようにカンナで仕上げていきます。


小袖たんすは四方が丸い作りなので、カンナでたんすの四方を丸くしていきます。


立側を固めたら、足と呼ぶ、本体と台輪を乗せる部分を作ります。


今日の私は、柾を組んでいました。今日は裏柾。観音開きのたんすが多く、裏柾も足りないです。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 静岡県O様の小袖たんすを作る2


今日は時々、バケツをひっくり返したような大雨が降る新潟です。

昨日から、静岡県のO様からご注文いただきました小袖たんすの製作をお伝えしていますが、昨日は、棚板の両端を欠いて、胴突きを入れてたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


上板の幅に合わせて、棚板の入る寸法をシラガキで印を付けます。


ツカの入る棚板に、ツカの入る部分を毛引きで印をつけます。


立側に棚板が入る溝を、溝掘りカッターで溝を掘っていきます。


溝を掘ったところの前の部分を、ノミできれいに取っていきます。


立側に棚板が入る溝が掘られました。


立側を固め、上板のホゾを組み合わせ乗せていきます。


最初は、ホゾを組み合わせて、手で叩いていきます。


その後、打ち当てを当て、叩いてホゾを組み合わせていきます。


今日の私は、丸盆の材料がなくなってきたので、急遽、7分板の丸盆の材料を切りました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 静岡県O様の小袖たんすを作る。

長かったお盆休みを終え、今日からお仕事再開です。8日間のお盆休みでしたが、前半は誰もいない工場で溜まった仕事を行い、後半はゆっくりとお休みを頂きました。その間、新潟は40.7度という日本一の高温を2度記録し、思わず、この日がお休みで良かったと思う、お盆休みでした。

今日からは静岡県のO様からご注文いただきました小袖たんすの製作をお伝えしていきます。


まずはO様の図面を出します。


それを元に、木取り(部材)を出して、長さ切りでそれぞれの部材を各々の長さに切ります。


長さを切った木取りを、カンナ掛けしていきます。


立側、上板、地板のホゾを取ります。


棚板の木口に毛引きを入れ、立側に入る部分を作っていきます。


棚板の前の部分に胴突きを入れます。


ツカが入るスペースに、実際にツカを当ててシラガキで印を付けます。


今日私は、お盆休み前に作っておいた「ホテ板」を組む仕事でした。組んだホテ板を山のように積んでいきます。


その後、裏板を組みます。

午後からは急な雨で気温も少し下がりました。明日も全力で頑張ります。

前半戦が終わりました。

猛暑日が続く新潟にも、やっとお盆がやってきます。今日で桐の蔵は長かった前半戦を終え、明日からはお盆休みです。今年は明日11日~18日までの8日間。お盆休みにしては随分と長いお休みです。

午後からは職人さん全員で大掃除です。

前半戦を振り返ってみますと、少雪だった今年は雪かきもほとんどしない珍しい年でした。春には次女ゆうちゃんが専門学校を卒業し、東京へ就職となり家族がひとり少なくなりました。

そして次男たくみも中学を卒業し、無事に高校へ入学。新たな高校生活を楽しんでいるようです。

桐の蔵は、毎月の展示会でご来場いただくお客様、そしてお求めいただけるお客様、そしてお電話や資料請求でご縁をいただけるお客様、本当にありがとうございます。

今年も、今までに四国を始め、大阪を含む関西地方、そして東京を中心とした関東地方、そして先週の福岡県と、全国へ桐たんすをお届けさせていただくことができました。

これもひとえに、桐の蔵をご支持、ご支援していただける全国の多くのお客様のおかげです。本当にありがとうございます。

昨年から始めた桐たんすの製作をお伝えする私のブログも、お届けする先でお読みいただいているお客様も多く、本当にありがたいです。

桐の蔵は8月が決算月。来月からは新たな期が始まりますが、来期からは今まで行ってきた方針を少し変え、新たな戦略の元、進んでいきます。

お盆休みは、長男であるがゆえの親戚付き合いがあり、落ち着かない日々が続きますが、後半はゆっくりとお休みさせていただき、休み明け、全力で頑張ろうと思います。


前半戦、ありがとうございました。

桐たんすの組み立て 岐阜県I様の桐チェストを作る2

途中からですが、昨日からお伝えしています岐阜県のI様からご注文いただきました桐チェストの製作ですが、昨日は、引き出しの枠を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


固めた引き出しの枠に底板を乗せ、ハタガネで底板を締めながら、木釘を打っていきます。


底板を木釘で打ったら、カンナで底板を仕上げていきます。


ホテ板を削りながら引き出しを入れていきます。入れながら当たっているところを確認し、どこが当たっているかを見極め、そこをまた削っていきます。


入れてはどこが当たっているかを確認し、出しては削りを何度も繰り返しながら、密閉度のある桐チェストの引き出しが完成します。


今日の私は、4分板の地板を組んでいました。


そして7分板の先板を切り、手押しカンナで均し、先板を組みました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 岐阜県I様の桐チェストを作る

今日からは岐阜県のI様からご注文をいただきました桐チェストの製作をお伝えしていきます。

しかし、私が居なかったため作業が思いの外進んでおり、すでに桐チェストの立側が完成し、引き出し周りからのお伝えになります。ご了承下さい。


引き出し周りの材料をそれぞれの長さに切り分け、その後、各部材をカンナ掛けしていきます。


引き出しの入る場所に合わせて、カガミを仕込んでいきます。(カガミを仕込むとは、カガミ板(前板)を引き出しが入る場所に当てて、隙間なく入れるようにすることをいいます)


各引き出しの入る場所に、カガミ板を当てて、ピッタリと入るように隙間なく合わせていきます。


カガミを仕込んだら、引き出しのホテ板と先板を先に組み、木釘を打っていきます。


そしてカガミ板を組んで、本体を先に固めていきます。


先板をすこし削ってしゃくむようにして、底板を付きやすくしていきます。


先板の上を玄能で木殺しして(木殺しとは、木を凹まして、そこに貼る板が付きやすいようにして行く事をいいます)、底板を打つ準備をします。


今日の私は、1寸1分板を切り、胴厚の上板を作っていました。


その後は、タイコのサンなどを作りました。

毎日、今日が一番暑い!が口癖になるほど、毎日が暑さとの戦いです。明日も全力で頑張ります。