2018年 11月 の投稿一覧

桐たんすの組み立て 福井県T様の和たんすを作る その2

昨日は、福井県からご注文いただきましたT様の和たんすの組み立てを、「タイコ」「ゲス板」のところまでをお伝えしましたが、今日は、早くも立側(本体)を立てていくところに入ります。


昨日立てた、中棚、ゲス板、ツカ

タイコ(観音開きの中にある、衣装盆を支えている左右両側の板)には、衣装盆が入るタイコのサンというものを付けるのですが、写真が撮れず。

そして、「隠し箱」という、桐たんすにはどこぞに「隠し箱」や「隠し鍵」が潜んでいます。これは、隠し箱の写真ですが、一枚の板をくり抜き、そのくり抜いた板がフタになります。


一枚の板をくり抜き、隠しはこのフタにします。

そのくり抜いた板の下に、箱を取り付け、フタをきちんと乗せると、隠し箱が完成します。ここではどこの場所にあるのかは、説明しませんが、桐たんす職人の遊びココロと、桐たんすは火事になっても燃えにくいとの、性質をうまく兼ね備えた機能です。


くり抜いた板の下に箱を付けます。

その後、昨日、組み立てておいた、タイコ、ゲス板、ツカと今日は、それから進み、タイコ、ゲス板、ツカ、立側(左右)、上板、地板を組み合わせて、上台と下台を組み立てていく工程です。


タイコ、ゲス板、中棚、ツカを組み立てます。

このたんすの形は、「胴丸」という形なので、本体と上板は「ホゾ組」ではありません。立側(本体)の上に、上板が乗る形で組み立てていきます。タイコに中棚(ツカとゲス板がセットになった)を合わせていきます。(本体に入り込む中身です)

その後、本体にこのセットを入れ込んでいくのですが、ここがとても大切で、しっかりと離れないように接着しつつ、シャコ万(クランプ)でしっかりと止めていきます。そして本体と上板を一緒にシャコ万(くらんぷで)で止めていきます。
その後は、下台にかかります。


シャコ万でしっかりと止めていきます。

今回は、2つ重ねの和たんす。上台は、観音開きのみで、下台は引出し一段のみ。高さを抑えた、小袖たんすと呼ぶ桐たんすです。

その下台は、引出し一段ですから、小さな立側と上板(重ね板)、地板の組み合わせです。立側(本体)に上板(といってもここは重なる所の板です)通称「重ね」と呼びます。重ねを止めるるため、木釘で打っていきます。この木釘は3寸(約9cm)を使います。そして地板を接着で止めていきます。


下台に、木釘で止めていきます。


木釘は3寸。しっかりと打っていきます。

今の季節、気温が低いので、接着剤の乾きが悪く、ストーブの近くに置いて(あまり近くですと、熱で反ったりするので微妙に離します)時間をかけて乾かします。

その間は、段取りで他の作業に入るのですが、今日はここまで。立側が立ち始めると、本番モードで気合が入ります。明日からは12月。天気予報も雪のマークが出てきました。明日はタイヤを交換し、雪に備えます。

桐たんすの組み立て 福井県T様の和たんすを作る 

今日からは、福井県からご注文いただきましたT様の和たんす(胴丸の小袖たんす)の組み立てです。ご注文頂いてから、数週間かけて木取り(部材)を作ってきましたので、今日からは、その部材(パーツ)を使って、組み立てていく作業です。


図面と木取り(部材)一式です。

まずは、図面と部材を一式揃えて、長さ切りで各々の部材を寸法通りに切っていきます。本体の立側には、定規があり、その定規に合わせて立側は切っていきます。


長さ切りで、各部材を切っていきます。

すべてを切り終えたら、その次はカンナ掛けです。切りそろえた部材の一つ一つをカンナを掛けて仕上げていきます。(すべて内側になるところにカンナを掛けます)


裏板の内側になる方をカンナで仕上げます。

そうしてら次に、本体の切り組みです。まずは、上台の地板の入るところを作っていきます。昇降盤で切組を入れたところに、ノミで取っていきます。この部分も、隙間な開かないように細心の注意をしながら、ノミを使います。


本体上台の地板の入る部分を、ノミで取っていきます。

その後は、「タイコ」の入る部分を本体に写していきます。「タイコ」とは、観音開きの中にある、衣装盆を支えている左右両側の板を通称「タイコ」と呼びます。なぜ「タイコ」なのか、私も詳しくは分かりませんが、確か、修行先の和歌山県でも「タイコ」だったような・・・定かではありません。


本体にタイコの幅を写します。

タイコには、中棚と呼ぶ、棚板が2枚入ります。その2枚の中棚が入る事によって、たんすが「かしがらないような」役目も果たしています。その中棚が入る部分に溝を彫ります。


タイコに中棚が入る溝を彫っていきます。

そして次に、観音開きの中に小引き出しが入るのですが、その部分を作っていきます。中棚と「ゲス板」、そしてツカを組み立てます。「ゲス板」とは、地板の上に直接、引出しは乗らないので、一枚、薄い板を敷いて、その上に引出しを乗せるのですが、その敷く板を「ゲス板」と呼ぶのです。


中棚とゲス板、ツカを組み立てます。

今日は、桐たんす業界の専門用語がたくさん出てきましたが、これも地域によっては呼び方も変わってきます。その呼び方だけでも、なぜなんだろう?と興味を持ってしまいます。

写真ではあっという間ですが、実際はここまでで、結構な時間がかかってるので、今日はここまで。明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 新潟県M様の桐小たんすを作る その3

昨日は、新潟県M様の小たんすの制作ですが、気づいたときには立側(本体)が出来上がっており、引出し周りに入っていた事をお伝えしましたが、今日も、出たり入ったりの状態で、気づいたときには、M様の小たんすは完成しておりました。「時すでに遅し」とは、この事で、今回の小たんすの制作は、ほとんどお伝えすることが出来ませんでした。


気づいたときには、すでに完成していたM様の小たんす

いやはや、小たんすと言えども制作の展開が早く、写真が追いつけない状況と、2日間、出たり入ったりの状態では、何も為す術なしでした。

明日からは、また、新しいお客様の制作に入ります。私も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 新潟県M様の桐小たんすを作る その2

昨日は、新潟県M様からご注文いただきました小たんすの制作に入り、本体のホゾを取り、留めの部分を切り、ノミで合わせていくところまでをお伝えしましたが、本日は、その先を書く予定でしたが、今日は、工場を出たり入ったりで、写真が取れず、満足にお伝えすることが出来ませんでした。すみません。


地板の入る部分を毛引きで出しています。

気がつけば、本体の立側は立っており、本体が完成して、引出し周りに入っていました。今回の引出しは、ホテ板に手掛けがくり抜く仕様になっており、その手掛けをくり抜くところだけは、写真に収めることが出来ました。


引出しのホテ板の手掛を抜いています。


紅葉型(松型という方も)に抜いた手掛。

また、今日の私の仕事としては、昨日完成した東京都S様の桐チェストの梱包でした。明日は、どんな展開になるよやら、予想も付きませんが、明日も全力で頑張ります。


私は、桐チェストの梱包でした。

桐たんすの組み立て  新潟県M様の桐小たんすを作る 

先週末に完成した、東京都S様の桐チェストですが、今日、塗装に入り金具付けまで終えて、完成しました。塗装と金具付けは、職人石山くんの担当ですが、塗装の写真は取り忘れてしまいました。すみません。


塗装と金具付けを終えた、S様の切りチェスト

そして今日からは、新潟県M様からご注文いただきました、引出し3段の小たんすの制作に入ります。まずは、私が木取りを出して、職人鈴木が長さ切りで、各々の板を各寸法に切りそろえます。その後は、各部材のカンナ掛けをして、側板と上板のホゾを取ります。


ホゾの寸法を毛引きに取ります。


留めを胴突きで切ります。

そしてホゾを取る部分の前の部分を「留め」(45度)に取り、地板や棚板が入る部分を作っていきます


留めに切ったら、ノミで細部まで合わせていきます。

その後は、立側を立てて行きますが、今日はここで終了です。明日も全力で頑張ります。

東京まで桐たんすのお届けでした。

3連休初日の今日は、東京まで桐たんすのお届けでした。実は数日前から天気予報に雪マークが出ていて、タイヤを替えようか、どうしようか
思案していたところでしたが、ここのところ、雪マークが雨に変わっていましたので、ノーマルタイヤのまま、今日の東京行を決行しました。

起床は午前5時。当然ながら真っ暗、そして大雨。そんな中、工場で弟と合流し、一路、東京へ向かいます。関越高速を走り、長岡を過ぎ魚沼に入るとそこは一面の雪景色。そして道路には、この時期にしては多すぎるほどの雪。ノーマルタイヤで来たことを反省しながら、慎重に運転です。

長いトンネルを超えれば、そこは快晴!申し訳ないですが、遅れた時間を取り戻すべく飛ばします。

何とか、予定時間には遅れるものの、一軒目のお客様に到着です。一軒目は、9月に納品させていただいたお客様の桐たんすの調整で、伺わせていただきました。

そして2軒目は、すぐ近所に住むお客様でした。小袖の和たんすをお届けさせていただきました。ご自宅の二階に納品したが、上がるかどうか心配でしたが、何とか上がりホっとしました。S様、ありがとうございました。


今日、お届けさせていただきましたS様。ありがとうございました。

その後は、今日3軒目のお客様のもとに向かいます。2軒目のお客様のご自宅から、環八を走り東名の入り口用賀までですが、最初は順調だったにもかかわらず、その後、段々と走れなくなります。

そして何とか東名に入ったのに、そこは、何と!渋滞32km!!東名の事故のための事故渋滞でしたが、実は3軒目のお客様は、遅くても午後2時までとのお約束でした。順調に行けば全く問題がない距離でしたが、渋滞32kmとは、20km進むのに2時間以上かかり、それ以上は先が読めない大渋滞でした。

何とか努力はしてみたものの、全く身動きできず、お客様に連絡をさせていただき、今日のお届けは無理でした。私もお恥ずかしながら、桐たんすのお届けに行って、桐たんすを持ち帰ってきたのは初めての経験です。それほどまでに、東京の渋滞はひどいものだと改めて感じました。

今日は新潟は雪でしたが、関東地方は快晴の三連休の初日。多くの方がお出かけになり、渋滞も起きるわけです。今日の成果は半分しか達成できず、消化不良で帰路に着きました。

明日、明後日と残された仕事をこなしつつ、少しだけゆっくりとしたいと思います。明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の桐チェストを作る その5

昨日は、桐チェストの引出しの枠を固め、それぞれの引出しの底板を打っていくところまでをお伝えしました。きょうはその続きで、引出しの底板を手カンナで仕上げながら、先板、ホテ板も仕上げながら、引出しを入れていく作業です。


引出しの底板を仕上げます。

底板を仕上げたら、次は先板を仕上げます。その次は、ホテ板(引出しの両側の板)を少しずつ削りながら、引出しを入れ込んでいくのですが、ここがポイントです。一度に多く削れば、引出しが「ガタガタ」になるし、削りが少なければ、引出しがすーっと入っていきません。


引出しのホテ板を仕上げながら・・・。

ですので、少しずつ削っては入れて、削っては入れてを繰り返しながら進めるのです。引出しは、まだ金具が付いていませんので、引出す時はホームセンターなどで売っていうる「吸盤」を使って引出しを吸いながら引出します。


引出しを入れては削り、入れては削ります。 引き出す時は「吸盤」を使います。

それを全ての引出しで行い、全てきちんと引き出しが入ったら、一旦引き出しを抜いて、桐チェストの前面、棚板、上板、地板の前面を仕上げます。


チェストの前面を仕上げています。

その後は、コマ(引出しの奥は、直接、裏板に当たらないように、コマと呼ぶ木(桐)を少しだけ、裏板の手前に付けます)を付けて、最終的には、全て引出しを入れ込んで、全部が真っ平らになるように、仕上げます。(このチェストは平面仕様なので)そうしてチェストの前面を仕上げることで、まっ平らな「平面」のチェストが完成します。


S様の桐チェストが完成です。後は、塗装し、金具を付けて全て完成します。

後は、塗装、金具付けですが、それはまた、後日。 明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の桐チェストを作る その4

昨日は、桐チェストの立側を立て、引出し周りのカンナ掛けをやったところまでをお伝えしました。今日は、引出しの鏡板を仕込むところからお伝えします。

鏡板(引出しの前板)を仕込むとは、引出しが入るところに、引出しがピッタリと隙間なく入るように、鏡板を入る場所に当てながら、カンナでところどころ、削りながら合わせていくのです。引出しが入る場所は真っ平らではないので、その引出しが入るところに合うように、合わせていくことを、「引出しを仕込む」といいます。


鏡板を棚板の上口に当てながら、引出しを仕込んでいきます。


当てては削り、当てては削りながら合わせていきます。

その作業を引出しが入る場所に、それぞれ行っていくのです。これがしっかりしないと、引出しを入れると、別の引出しが出てくるような密閉度のある引き出しにならないのです。

その後は、仕込んだ鏡板を先板に写します。先板に鏡板を乗せ、シラガキで先板に写していくのです。そうしたら、先板のホゾ組の場所をノコで引いて、毛引きを引きながら、ホゾを取っていきます。毛引きの刃は、かなり鋭利で切れ味も鋭いため、7分(21mm)厚の板でも、毛引きでホゾが取れてしまいます。


鏡板の大きさを先板に写します。


先板のホゾを取ります。

鏡板を仕込み、先板のホゾを取ったら、引出しの枠組みを固めていきます。今回のチェストは、鏡板とホテ板は、木釘止めですので、木釘の穴をドリルで開けて、木釘を打ち込んでいきます。また、先板は、ホゾ組と木釘で止めていきます。


引出しの枠を組んでいきます。


鏡板とホテ板は木釘止めです。

そうして引出しの枠組が出来たら、次は、底板を打っていきます。底板を打つ木釘は、1寸5分の長さ(約45mm)です。まずは、枠組の迫板を乗せる部分に接着剤を付け、底板を乗せます。そこにハタガネを渡して、底板を寄せながら引出しの角に一本打ち、そこから
前面側に木釘を打っていきます。


底板を木釘で打っていきます。

その後は、釘切りノコで切って、水を拭きます。全ての引出しの底板を打ち終えたら、次は底板、先板、ホテ板を仕上げながら、
引出しが入るように、徐々に入れ込んでいくのですが、今日はここまで。


木釘は等間隔で打っていきます。

少しずつ進んでいますが、今日はここまで。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の桐チェストを作る その3

東京都S様からご注文いただいており、製作中の桐チェストですが、制作は順調に進んでおりますが、私が配達に行ったり、板を干したりで、ブログアップが遅れておりました。

先回は桐チェストの立側を立てる(本体を作る)途中までをお伝えしましたが、今日は、本体を固めた後、裏板を打っていくところからです。


釘箱に入っている木釘。 2寸と1寸5分です。ドリルで開けて、木釘を打っていきます。

本体はホゾ組で、ホゾとホゾの間に3寸の木釘を打ち込んで行き、本体を固めましたが、その後、裏板を木釘で止めていきます。
木釘は、長さ1寸5分(約45mm)で、まずは角に打つ込み、そこから一辺に打っていきます。


裏板に木釘を打っていきます。

棚板の入っているところは裏からは見えないので、事前に印をつけておいて、約2cm幅のところを木釘を棚板から出さないように慎重に打っていきます。その後は、釘切りノコで木釘を切り、水を拭きます。

今回のチェストは「天丸」と呼ぶ、本体上の両角が丸くなる仕様ですので、カンナで一つ一つ確認しながら、手作業で丸くしていきます。


手カンナで丸くしていきます。

その後は、チェストの下に付ける「足」を組み立て、それをハタガネとシャコ万(クランプのことです)で接着し、接着剤が乾くまで、引出し周りに入ります。


ハタガネとシャコ万で足を留めます。


チェストの下の部分「足」を作ります。

引出し周りは、底板、先板、ホテ板、鏡板を長さ切りで、寸法通りに切ったら、カンナ掛けです。引出しを組んだら内側はカンナ掛けが出来ないので、全て内側になる方をカンナで仕上げます。


底板をカンナで仕上げます。

今日はここまでで終了。明日も、全力で頑張ります。

「美しいキモノ」に紹介されました。


創刊65年を誇る「美しいキモノ」

桐たんすと言えば「きもの」。「きもの」と言えば桐たんす。桐たんすと「きもの」は切っても切れない関係ですが、この度、創刊65年を誇る、きもの雑誌のパイオニアであります、「美しいキモノ」に、桐の蔵の桐たんすが紹介されました。


きもの雑誌ならではの観点で紹介されています。

「きもの」を収納する観点から、桐たんすを紹介いただきましたが、桐たんすに関するQ&Aを私が監修し、お答えさせていただきました。

桐たんすを作る上で、「きもの」の事を知っておかねばならないと、改めて感じております。お時間ございましたら、ご覧いただければ幸いです。何卒、宜しくお願い致します。