桐たんすの組み立て 福井県T様の和たんすを作る 

今日からは、福井県からご注文いただきましたT様の和たんす(胴丸の小袖たんす)の組み立てです。ご注文頂いてから、数週間かけて木取り(部材)を作ってきましたので、今日からは、その部材(パーツ)を使って、組み立てていく作業です。


図面と木取り(部材)一式です。

まずは、図面と部材を一式揃えて、長さ切りで各々の部材を寸法通りに切っていきます。本体の立側には、定規があり、その定規に合わせて立側は切っていきます。


長さ切りで、各部材を切っていきます。

すべてを切り終えたら、その次はカンナ掛けです。切りそろえた部材の一つ一つをカンナを掛けて仕上げていきます。(すべて内側になるところにカンナを掛けます)


裏板の内側になる方をカンナで仕上げます。

そうしてら次に、本体の切り組みです。まずは、上台の地板の入るところを作っていきます。昇降盤で切組を入れたところに、ノミで取っていきます。この部分も、隙間な開かないように細心の注意をしながら、ノミを使います。


本体上台の地板の入る部分を、ノミで取っていきます。

その後は、「タイコ」の入る部分を本体に写していきます。「タイコ」とは、観音開きの中にある、衣装盆を支えている左右両側の板を通称「タイコ」と呼びます。なぜ「タイコ」なのか、私も詳しくは分かりませんが、確か、修行先の和歌山県でも「タイコ」だったような・・・定かではありません。


本体にタイコの幅を写します。

タイコには、中棚と呼ぶ、棚板が2枚入ります。その2枚の中棚が入る事によって、たんすが「かしがらないような」役目も果たしています。その中棚が入る部分に溝を彫ります。


タイコに中棚が入る溝を彫っていきます。

そして次に、観音開きの中に小引き出しが入るのですが、その部分を作っていきます。中棚と「ゲス板」、そしてツカを組み立てます。「ゲス板」とは、地板の上に直接、引出しは乗らないので、一枚、薄い板を敷いて、その上に引出しを乗せるのですが、その敷く板を「ゲス板」と呼ぶのです。


中棚とゲス板、ツカを組み立てます。

今日は、桐たんす業界の専門用語がたくさん出てきましたが、これも地域によっては呼び方も変わってきます。その呼び方だけでも、なぜなんだろう?と興味を持ってしまいます。

写真ではあっという間ですが、実際はここまでで、結構な時間がかかってるので、今日はここまで。明日も、全力で頑張ります。

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