2020年 6月 の投稿一覧

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る2

昨日から始めました神奈川県S様からご注文をいただきました和たんすの制作ですが、昨日は、タイコの面を面取りカンナで取ったところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

タイコのサンをカンナで仕上げ、角をカンナで斜めに削っていきます。

タイコのサンにのりを付け、タイコに打っていきます。

サンとサンの間に衣装盆の木型を挟み込んで、木釘を打つ前にドリルで穴を開けていきます。

木型を挟み込んだまま、木釘でサンを打っていきます。

サンを木釘で打ったら、カンナで仕上げていきます。衣装盆が15枚のたんすですので、タイコも長く、タイコのサンも多いのです。

タイコにサンを打ったら、立側を固めていきます。立側の中にタイコを入れ込み、上板と立側のホゾを組んで、長ハタガネで締めて木釘を打っていきます。

上板の上からドリルで穴を開け、長ハタガネを締めながら3寸の木釘を打っていきます。

上板の木釘を打ったら、たんすを寝せてハタガネとシャコ万で締めて、のりを乾かせます。

今日の私は「柾を組み」ます。昨日までに切った柾板を奥様が「柾の目直し」(柾を細かく割って、柾目を真っ直ぐに伸ばす作業)をしてくれた柾を、図面通りに、柾を組んでいきます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る

今日からは神奈川県S様からご注文をいただきました和たんすの制作をお伝えします。

まずは図面を渡してこれを元に制作をしていきます。

長さ切りで木取りをそれぞれの長さや幅に切り分けていきます。

それぞれの木取り(部材)をカンナで仕上げていきます。(これは裏板をカンナで仕上げていきます)

タイコをカンナで仕上げていきます。

上板と立側のホゾを取り、留め型を使って留めをノミで作っていきます。

中棚のタイコに入る部分をケヒキで引いていきます。

上板にタイコに入る溝を溝切りカッターで掘りました。

タイコの面を面取りカンナで取っていきます。

今日の私は、またまた「柾」を切ります。明日も全力で頑張ります。

神奈川県から東京まで桐たんすのお届けでした。

梅雨真っただ中の新潟ですが、今日は神奈川県から東京まで桐たんすのお届けに行って来ました。いつもの高坂SAで休憩です。

今日の一軒目は神奈川県のK様。無理を言い何とか今日のお届けにしていただきました。ホント、申し訳ありませんでした。制限時間は午前9時半~10時までとの事。渋滞があったらアウトですので、今日の出発は午前4時半。少しくらい早い方が安心です。

関越道→圏央道→東名に入り東名川崎ICで下車してすぐでした。

下一の胴丸の小袖和たんすをお届けさせていただきました。I様本当にありがとうございました。

その後は、首都高速を走り都内に入ります。2軒目は中央区のO様。以前に展示会にお越しいただきましたお客様で、整理たんすの「甘栗」をお求めいただきました。とっても素敵なマンションでビックリ。O様ありがとうございました。

その後、再び首都高に乗り新宿区へ。小袖の大開、和たんすをY様のマンションにお届けさせていただきました。Y様、色々とお世話になりありがとうございました。

今日の3軒のお届けを午前中に終え、その後は、再生の桐たんすのお引取りで杉並区まで向かいます。今日は道路の渋滞もなく順調にK様のお住まいにお引取りにう加賀うことが出来ました。K様、ありがとうございます。

そしていつもの三芳SAで昼食を取り、今日最後のお客様、新潟県小千谷市へ。関越高速小千谷ICを降りてすぐの、N様のご自宅に再生の桐たんすのお引き取りに伺って来ました。N様、ありがとうございます。

今日一日で5軒。

朝が早かったものですから、順調に行くことが出来ました。皆様、本当にありがとうございます。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る6

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、今日が最後です。

昨日は、大引き出しの上面を長台カンナで削るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引出しのホテ板(側板)を削りながら、本体に引出を入れていきます。

本体に引出を入れていき、止まったところでどこが当たっているのか?を見極めます。この時は、引き出しが奥に入っていて当たっている場所は目では見えませんので、長年の勘と手の感触で見極めていきます。

また引出しを出して、ホテ板を削っていきます。これは引出しの先板の方を削っています。

そしてまた、本体に入れていきます。この作業は何度も何度も繰り返して、引き出しがすぅーっと入っていくまで繰り返し行っていきます。

時には、引出しを斜めに入れていき、本体の奥の場所で引出しのどの部分が当たっているのかを確認していきます。

引出しが全部入ったら、「こま」と呼ぶ、引き出しが直接、裏板に当たらないように、引き出しの奥、(裏板の手前)に、桐で作った小さな当たりを置きます。

そしてこれで完成です。この後は、塗装、金具付け、調整、検品、梱包してお届けになります。

今日の私は、明日の桐たんすのお届けに向けて、桐たんすの調整、梱包でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る5

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、先板のホゾを昇降盤でノコを入れた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

先板のホゾを昇降盤でノコを入れたら、ケヒキを入れながらホゾを取っていきます。ケヒキの刃は鋭いので、柔らかい桐にスッと刃が入り、意外と簡単にホゾが取れます。

先に引出しの枠を固めていきます。ハタガネで締めながらのりが乾くのを待ちます。また、定規を当て、引出しの角が直角に出来ているかを確認していきます。

引出しの枠を固めたら、底板を木釘で打ち、その後、出た木釘を釘切ノコで切り、ブラシで水を付けていきます。水を付けるる悠は、木釘が水分を吸って膨張し、木釘がしっかりと抜けずに効くようにするためと、釘切ノコで切った跡、傷が出来る可能性があるので、その跡を水分で膨らませるという理由があります。

木釘を打った後は、底板をカンナで仕上げていきます。その時は引き出しをひっくり返して、中に台を入れ、底板が直接台にあたって、カンナがしっかりと底板に当たって、削れるようにするために台を入れます。

引出しを入れる前に、定規で引出しが入る場所を平らになっているかを確認しています。

引出しの先板、底板を仕上げた後、ホテ板を少しずつ削りながら、たんす本体に引出を少しずつ入れていきます。削っては入れて確認し、出してはまた少し削る。を何回も繰り返して引出しをいれていきます。こうする事で、引出しを入れると他の引出しがピューっと出てくるような、密閉度の高い引出になります。

まだ金具のついていない引出しを引き出すには、大きな吸盤を使います。この吸盤、なかなか売っていなくて、探すのに一苦労です。

大引き出しの上面を長台(カンナの台が長いカンナ)で削っています。

今日の私は板を組みます。組む板は裏板。その後は、板を貼っていきました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る4

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、引出しの底板をカンナで仕上げた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引き出し周りの材料をカンナで仕上げていきます。これは引出しのホテ板(側板)をカンナで仕上げています。

カガミ板(引出しの前板)の裏側をカンナで仕上げています。表は最終的に最後に仕上げます。

カガミ板(引出しの前板)を仕込んでいます。「仕込む」とは、引出しの前板を引き出しが入る本体の部分に当て、引出しが隙間なくピッタリと入るように入れていくことを「仕込む」と言います。

当て板の擦り台で、カガミ板の上面を削りながら、本体の引き出しが入る部分に合わせて削っていきます。

大引き出しも、カガミ板の幅を入る部分に当てながら、シラガキで印を付けています。

昇降盤でホテ板(引出しの側板)の幅を決めています。

ホテ板の蟻組。木釘を使わない引出しの組み方です。

先板のホゾ組を取るために、昇降盤でノコを入れていきます。

今日は急遽「柾」が足りないため柾を切り、柾を割ります。親方に取っておくべき仕事なのですが、急に足りなくなったので私が行いました。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る3

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、先週は、本体を固める所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

立側の溝に棚板とツカを入れ込んで、長ハタガネで締めながら本体を固めていきます。

本体を固めたら、たんすを寝せて立側を下にし、カンナで仕上げていきます。

立側をカンナで仕上げる時は、カンナを途中で止めずに、一気に仕上げます。

カンナで仕上げる時は、カンナからカンナ屑が出て来るので、手で払いのけ、息を吐きながらカンナを一気に掛けていきます。

たんす本体は「四方丸」(四方の四隅が丸くなっている作り)ですので、カンナでたんすの四方を丸く削っていきます。カンナで削った後は、ペーパー(紙やすり)をかけて、滑らかにしていきます。

完成した本体(立側)

本体が完成したら引き出し周りに入ります。引出しの材料を出してもらい、長さ切りで、それぞれの材料を各々のサイズに切り分けていきます。

引出しの底板をカンナで仕上げていきます。

今日は暑い日でしたね。あれもこれもやらなければならず、バタバタとした一日でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る2

千葉県I様からご注文頂きました整理たんすの制作ですが、先週は上板のホゾを木殺しするところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体の立側に、棚板が入る位置を物差しで測り、定規を使ってシラガキで印を付けて行きます。

ツカの棚板に入る部分をノミで作っていきます。

上板にツカの入る位置をシラガキで印を付けました。

その上板にツカの入る場所に、留め型を使って、ノミでツカと交わる部分を作っています。

棚板にツカを立てて木釘で打って止めていきます。

立側に棚板が入る溝を溝切りカッターで掘り、ノミできれいに仕上げていきます。

立側に棚板とツカを入れ込み、立側を立てていきます。

長ハタガネを締めながら本体を固めていきます。

今日の私は「柾」を組みます。今日は主に引出し用の柾でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る

今日からは、千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作をお伝えさせていいただきます。今回、I様からは整理たんすと和たんすの2本セットでご注文を頂きました。I様ありがとうございます。

まずは図面を出して、この図面をもとに整理たんすを制作していきます。

木取り(部材)を出して、長さ切りで、それぞれの木取りを各々の長さ、幅に切り分けていきます。

棚板をカンナで仕上げてきます。

上板、立側、地板のホゾを取り、ホゾを取った上板の留めの部分を、留め型を当てながらノミで留めを作っていきます。

上板の内側を面取りカンナで面を取っていきます。

棚板の両端、立側に入り込み部分をケヒキで取り、ケヒキで線を引いていきます。

ホゾを取った上板と棚板。

上板のホゾの部分の角を叩いて「木殺し」していきます。そうすることで、ホゾとホゾを組んだ時に、ホゾが壊れず入りやすくなり、ホゾ同士がくっつきやすくなります。

今日の私は、板を組みます。3分板で衣装盆の底板(ヘギ底)や衣装箱の底板など。80数枚の板を組みました。

明日、明後日は久しぶりにお休みをいただきます。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る6

神奈川県K様からご注文頂きました和たんすの制作ですが今回が最後です。

昨日は、小引き出しの底板を木釘で打ち、カンナで仕上げてペーパーをかけた所までをお伝えしましたが、今日のその続きです。

完成した本体(立側)に引出が入り、小引き出しも入りました。

丸盆をまとめてハタガネで締め、丸盆のホテ板をカンナで仕上げていきます。

ハタガネを締めたまま当て板の上に横にして、丸盆のカガミ板と先板をカンナで仕上げていきます。

観音開きの扉を仕込んでいきます。扉を上台の中に入れ、上下左右きちんと合わせていきます。扉の真ん中に「めしあわせ」を入れ、扉の仕込みを調整していきます。

カンナを擦り台に乗せながら、扉の側面を削っていきます。

そしてまたたんすに合わせていきます。合わせては削り、また合わせては削りを何度も繰り返して扉を仕込んでいきます。

そして最後に扉をカンナで仕上げて完成となります。この後、塗装、金具付け、調整、検品、梱包、お届けとなります。

今日も親方がやって来て「柾割」をやってくれました。83歳、まだまだやれそうです。

明日も全力で頑張ります。