今回は、三代目が送る「桐たんすの世界」をブログでお伝えしたいと思います。
昨日の、「屋根に干す」に引き続き、今回は、桐たんすを作る道具にスポットを当てます。
桐たんすを作るための道具は、数々ありますが、今回は「ハタガネ」板と板を貼る(接ぐ)ために用いる道具で、私達にとっては無くてはならない道具の一つです。
貼る板に接着剤を塗り、板の上下にハタガネを渡し、固定ネジを回して固定させ、締付けネジを徐々に回して締め付けていくという感じ。
言葉ではうまく言い表せませんが、とっても原始的な道具。
大きな工場では、高周波接着機などで、機械にかけて一気に接着できる機械が備わってる工場もありますが、桐の蔵は、一つ一つ、板にローラーで糊を付け、ハタガネを回して接着していくという、至って原始的なやり方。
桐の蔵では、板貼り担当の奥様が毎日、ハタガネを使って板を貼っていますし、私も、職人さんも毎日のように使う道具です。
この道具も、慣れないときちんと板が貼れずに、板が歪んだり、割れたりすることがあり、後々まで響いてくることがあります。
大きさも数センチの極小から、数メートルの極大まであり、板の大きさのよって使い分けます。
極大は、奥様のような女性ですと、ちょっと大変。桐たんす作りって、このような原始的な道具が今だに、現役として使われていることに、嬉しくなります。
時代は機械化、効率化を行く中、桐の蔵の工場では結構、真逆を行ってたりしますが、そこが結構好きです。
そんな桐の蔵のものづくりを、少しずつ、伝えていければと思います。
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