2019年 12月 の投稿一覧

神奈川と東京まで桐たんすのお届けでした。

昨日は今年の仕事納めだった桐の蔵ですが、今日は、今年最後の桐たんすのお届けを、神奈川と東京まで行ってきました。

先週末に引き続き、2週連続での東京です。

起床は午前4時半。昨日から湯沢方面は雪で、高速道路も雪があるとの情報をもとに、早めの起床で、高速道路の状況を確かめます。

午前6時に工場で弟と合流し、いざ、東京へ。

長岡を過ぎると早くも雪で、湯沢方面は道路にも雪が。さすがに今年は少雪とはいえ、降ってきます。

今日は早めに上里で休憩し、一軒目のお客様の神奈川県相模原市まで向かいます。

関越から圏央道を走りますが、渋滞覚悟でしたが、全くスムーズに9時過ぎに到着でした。

新築の一軒家、ピカピカのお部屋に和たんすをお届けさせていただきました。

O様、ありがとうございました。そして八王子バイパスから中央道を走り都内まで向かいます。

2軒目は渋谷区のS様へ。

先週の虎ノ門ヒルズに勝るとも劣らない、超素敵なマンションに到着後、入館手続きやら何やらで、お届けするまでにかなりの時間を費やし、やっと入館。

ホント、びっくりするようなマンションのお部屋に、上下開きの和たんすと、帯たんすの2本セットでお届けさせていただきました。

今回は、帯たんすの幅をお決めいただくのに、何度かやり取りをさせていただき、S様の帯のたとうにピッタリと合ったサイズのたんすをお作りさせていただきました。

S様、本当にありがとうございました。

今年は、S様のような上下開きの和たんすと、帯たんすを本当にたくさん作りました。この型を多くのお客様が望んでいるということなのでしょう。

本当にありがとうございます。

その後は、年明けにお届けさせて頂く予定のお客様のご自宅を下見させていただき、東京を後にしました。

今日は、帰省の渋滞を覚悟していましたが、渋滞もなく無事に帰ってくることが出来ました。

これで今年の全てのお届けが終了しました。今日、お届けさせていただきましたお客様を始め、今年、お世話になりましたお客様、本当にありがとうございました。

良いお年をお迎え下さい。

2019年 ありがとうございました。

昨年のブログを読み返すと、12月27日は朝から雪が降り始め、あっという間に積もった一日だったようです。2019年、今日の新潟は雪もなく比較的穏やかな一日でした。

早いもので今日で桐の蔵は一年の仕事を終える仕事納めです。

午後から職人さん全員で、普段、手の届かない隅々まできれいに掃除し、一年を終えました。

今、毎年のことながら誰もいない事務所で一人、今年を振り返ります。

今年は、北は岩手県から、宮城県、関東地方はもちろん、関西、四国、広島県、そして福岡県まで桐たんすのお届けに伺わせていただきました。

毎年、お求めいただけるお客様との出会いと、ご縁に感謝の言葉しかありません。今年一年、ご縁を頂きました一人ひとりのお客様、本当にありがとうございました。

毎回、各地で行わせていただく桐の蔵の展示会にも、遠方からお出かけいただいたりと、本当にお客様に恵まれてここまでやって来ることが出来ました。

そんな中、今年一番の出来事が、つい先月、知らされました。

それは大切な取引先の廃業の知らせでした。

付き合いは10数年になるのでしょうか。桐の蔵にとっても、私自身も、当然ながら親方にとっても、大切な取引先でした。

専務さんからは、いろいろと教わったこともありましたし、最後にお電話までいただきました。ありがとうございました。

廃業は、本当に残念で仕方ありませんが、社長さん、専務さんのこれからのご活躍をお祈りしています。

時代は平成から令和に代わり、また新たな年が始まります。

2020年も皆様にとりまして良い年でありますよう、桐の蔵・職人一同、心からお祈り致します。

今年も一年、ありがとうございました。

桐の蔵   桑原 隆

桐たんすの組み立て 東京都S様の帯たんすを作る3

東京都S様からご注文いただきました帯たんすの制作ですが、昨日は、桐たんす本体の重ね具合を見ている所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体の下台の裏板をカンナで仕上げていきます。

本体が完成したら、本体が乗る台輪の制作に入ります。

帯たんすは、帯のたとうに合わせてお作りするので、幅がきもの用の和たんすよりも狭いです。

次に中周り(引き出しや帯を乗せる板盆)に入ります。板盆は、中子とその周りをハシバミで合わせて制作します。中子を確認しています。

枠をハシバミで制作するために、枠を留め(45度)に切っていきます。

一段ある引き出しのホゾ組みを取り、木殺ししています。

ホテ板の厚みを毛引きで取っています。

一段の引き出しが完成しました。

12枚の板盆をハシバミで付けていきます。

板盆の枠をハタガネで締めていきます。

板盆の手掛をルーターで抜いていきます。

ルーターで抜いた手掛の部分を、ペーパー(紙やすり)できれいに仕上げていきます。

板盆の角をカンナで丸くしていきます。

板盆の後ろに山(背)を付けて、その山を丸めていきます。

完成した板盆。

板盆を入れていきます。

観音開きの扉を仕上げて完成です。

今日は、駆け足でお伝えしてきました。明日は、今年の仕事納め。

全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の帯たんすを作る2

今年は帯たんすのご注文がなぜか多く、板盆用の7分板が見る見る減っていきます。

昨日からお伝えしています、東京都S様の帯たんすの制作ですが、昨日は、タイコの立側に入る部分をノミで取る所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上板に合わせて中棚の長さを決めるために、中棚を当てて、シラガキで印をします。

地板に、タイコが入る溝を掘っていきます。

定規の上を滑らせながら、左右、タイコが入る溝を掘っていきます。

左右、彫り終えた地板。

タイコの中棚が入る溝を、溝掘りカッターで掘っていきます。

溝を掘ったら、2分ノミでカッターが届かない先の部分をきれいに取っていきます。

ここから少し留守にしている間に、作業が進んでしまい、本体の立側が立ち、裏板を打ち終えてしまいました。

帯たんす本体の立側を逆さにして、上台の上に下台を乗せて、重なり具合を見ています。

重なりが真っ直ぐかどうか、定規を当てて確認しています。

逆さになった上台の重ね板を、長台(台の長いカンナ)を使って、重なりを削っ、調整しています。

今日の私は、地板を組んで作っていました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の帯たんすを作る

今日からは、東京都S様からご注文いただきました帯たんすの制作をお伝えしていきます。東京都のS様からは、この帯たんすと一緒に和たんす(上下開き)のご注文もいただいております。S様、ありがとうございます。

まずは、帯たんすの図面を出して、これをもとに帯たんすを制作していきます。

図面とともに、木取りを出してもらい、長さ切りで木取り(部材)をそれぞでれの寸法に切っていきます。

立側と上板、そして地板のホゾを取っていきます。立側の木目が大きくて、素晴らしいです。

地板の四方を板を貼って巻いていきます。

地板に隠し小箱を付けていきます。

タイコの入りを立側に当てて見ています。

中棚の長さを上板に当てて見て、切る寸法をシラガキで印を付けていきます。

タイコの立側に入る部分を毛引きで印をつけ、ノミで取っていきます。

今日の私は、各種、板を組んでいました。年末に向けてラストスパートです。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都H様の整理たんすを作る7

東京都H様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、先週は、カガミ板の蟻組を取るところまでをお伝えしましたが、今日は最後です。

蟻組を取った引き出しのカガミ板(前板)の、蟻組のところを玄能で木殺ししていきます。(蟻組が隙間なくぴっしっと付くように)

小引き出しの枠を固めていきます。カガミ板とホテ板は、蟻組で、先板は、ホゾ組で組んでいきます。

大きい引き出しの枠も組んでいきます。蟻組や、ホゾ組みの組みては、叩いて入れてから、打ち当てを当てながら叩いていきます。

ホテ板と先板のホゾ組みのところは、木釘も打っていきます。

小引き出しの枠を固めたら、定規を当てて、直角になっているか確認しています。

引き出しの枠を作ったら、底板を木釘で打っていきます。小引き出しの底板を木釘で打っていきます。

大引き出しの底板を木釘で打っていきます。

引き出しの底板を打ったら、先板からカンナで仕上げていきます。

引き出しの先板、底板を仕上げたら、ホテ板を削りながら、引き出しを入れていきます。

ここで、どこが当たっているのか?を確認しながら、出したり入れたりを繰り返しながら、少しずつ、引き出しを入れていきます。

当たっているところがあったら、引き出しを出して、当たっている場所(ホテ板の上)を削っていきます。

引き出しは、何度も入れたり出したりを確認しながら、どこが当たっているのか?引き出しなのか?、本体なのか?を確認しています。

引き出しが全部入ったら、引き出しの前をカンナで仕上げて完成です。

明日も全力で頑張ります。

静岡と東京まで桐たんすのお届けでした。

今日は冬至。

一年で一番、昼の時間が短い日ですが、今日は静岡市と、東京まで桐たんすのお届けに行ってきました。

起床は、午前4時。昨晩からの雷と雨の影響で睡眠時間が少ないです。工場で弟と待ち合わせ、午前5時に出発です。

関越高速を関東に向けて走りますが、休憩地点の高坂SAでやっと明るくなってきました。鶴ヶ島から圏央道に入り、東名に出て静岡まで。

日曜日の影響でしょうか、渋滞もなく順調に静岡市まで。

静岡市のS様に和たんすを無事にお届けさせていただきました。S様、本当にありがとうございました。

その後は、東名を東京に向けて走ります。二軒目のお客様は、台東区のI様。

展示会にお出かけいただき、桐チェストをお求めいただきました。無事に、マンションの素敵なお部屋にお届けさせていただきました。

I様、ありがとうございました。

そして3軒目は、港区に向かいます。

3軒目のお客様も、展示会にお越し下さいましたお客様でした。

お届け先が、あの「虎ノ門ヒルズ」

納品日が決まった時から、申請書を出し、台車規定を把握し、納品するだけでも数々のハードルがあり、さすがに森ビルグループ。今までで、一番のセキュリティーの凄さです。



そしてお約束の2時に、N様のお部屋に別注の「帯たんす」をお届けさせていただきました。N様、本当にありがとうございました。

今日の関東地方は、以外にも寒く、帰ってきた新潟の方が、暖かかったほどです。

年末まで、後一週間、明日からも全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都H様の整理たんすを作る6

東京都H様からご注文頂いております整理たんすの制作ですが、昨日は、桐たんすの台輪を作る所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

桐たんすの本体の四方丸の内側の丸を丸めていきます。小刀で削って丸くしていった後は、型を当て、丸くした棒にペーパー(紙やすり)を当て、内側を丸くしていきます。

ここで桐たんす本体の立側が立ちました。この後は、引き出し周りに入っていきます。

引き出しのホテ板(側板)をカンナで仕上げていきます。

先板を長台(台が長いカンナ)でスリ台に擦らせて、削っていきます。

引き出しのカガミ(引き出しの前板)を仕込んでいきます。

仕込むとは、引き出しのカガミ板(前板)を引き出しが入る場所に当てながら、引き出しがピッタリと入るように、合わせていくことを「カガミを仕込む」と呼びます。

ホテ板の幅を、昇降盤で決めて(幅を決めて)いきます。

カガミを仕込んだら、蟻組を機械で取っていきます。

今日の私は、ホテ板を組んでいました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都H様の整理たんすを作る5

昨日は、下台の裏板を木釘で打ち、四方丸の内側の丸を付けた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

内側の丸を付けながら、下台の外側の丸をカンナで削っていきます。目で見ながら削っていきます。

下台と、上台の重なりの部分を長台(台が長いカンナ)で削っていきます。

定規を当てながら、平になっているかを確認しながら削っていきます。

下台に足をシャコ万とハタガネで付けていきます。

桐たんすの本体を逆さにし、下台と上台を重ねて重なりを見ながら削っていきます。

本体を逆さにしながら、下台と上台の重なり具合(隙間がないか、グラグラしないか等)を確認しています。

本体の重なりが確認できたら、桐たんすの台輪を制作していきます。

今日は、奥様からヘギをプレスしてもらい、私は、ホテ板を制作していました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都H様の整理たんすを作る4

東京都H様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、一昨日は、立側の裏側に定規を当て、真っ直ぐになっているか確認する所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上台のツカをハタガネで締めて木釘をうち、その上から打ち当てで叩いていきます。

立側が真っ直ぐになっていたら、上台の裏板を木釘で打っていきます。

上台本体を寝せて、長ハタガネを締めながら、木釘を打つ位置に、ドリルで穴を開けていきます。

ドリルで穴を開けたら、木釘を入れて玄能で打ち込んでいきます。木釘の位置、間隔はきれいに揃っていて、美しいです。

上台の裏板を打ったら、下台を組み立てていきます。

立側の溝に棚板を入れて、立側の方からドリルで穴を開け、木釘を打っていきます。

立側をひっくり返して、反対側からも木釘を打っていきます。

下台を固めたら、のりが乾く間に、足(下台本体と、台輪をつなぐ部分)を作っていきます。

下台の裏板を打ち、四方丸の内側の丸いなる部分を付け、ハタガネで締めたら、のりが早く乾くように、ストーブの近くに置きます。

今日の私は、引き出しの底板を組む続きでした。全部で84枚の底板を組みました。

明日も全力で頑張ります。