2020年 5月 の投稿一覧

山形県まで桐たんすのお届けでした。

今日のお届けは、今年の年明けにわざわざ山形県から親子で桐の蔵の工場に来ていただき、和たんすと整理たんすをお求めいただきましたS様のご自宅まで、桐たんすのお届けに行って来ました。

緊急事態宣言が解除になったとは言え、県をまたぐ移動は自粛中ですが、今日のお届けは前々から決まっており、隣県という事でお届けに行って来ました。

出発は午前6時過ぎ。日本海東北道を新潟県の最後「朝日まほろば」まで行き、一旦、国道へ出て、山形県のあつみ温泉から再び日本海東北道を鶴岡まで。

そして約束の時間通りに、S様の素敵なご自宅へ、焼桐仕上げの小袖たんすをお届けさせていただきました。S様、ありがとうございました。

その後は、S様のお嬢様が住む寒河江市まで向かいます。

鶴岡ICから月山道路を経て山形道を走り寒河江市まで向かいます。S様のお嬢様、I様の素敵な新居へ、和たんすをお届けさせていただきました。

I様は、「いつもブログ見ていました。私のたんすが出来ていく日々を毎日見ていました」って言っていただきました。ホント、こんなブログですが読んで下さっているお客様からの反応は、本当にうれしいです。I様、ありがとうございました。

その後は、山形道から始めて走る東北中央道に入り、国道113号を走って新潟まで戻りました。

山形県は新潟県の隣県ですが、高速道路がまだ途切れ途切れで、なかなか行きにくい中、年明けに弊社まで来ていただきました事、本当に感謝です。

S様、I様、ありがとうございました。

「柾板」を干しました。

先月、仕入れました桐丸太。連休前に木はずみを行い、製材が終わったとの事で、今日、職人さんと全員で「柾板」を干してきました。

4月3日にも、丸太11本分の柾板を干していたのですが、今回は丸太21本分の柾板を干してきました。干している時から、全部干せるかな?と考えながら干していました。

今の場所では30本の丸太の柾板が干せるのですが、今回は31本。何とか詰めて詰めてやっとで柾板を干してきました。

これを取り入れるのは来年。ここからは雑草との戦いになります。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山形県S様の和たんすを作る6

山形県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、今日が最後です。昨日は、引出しの底板を木釘で打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆(丸盆)の底板をハタガネを締めながら木釘で打って止めていきます。

丸盆をまとめて重ね、ハタガネで締め固定して、丸盆の外側をカンナでまとめて丸く削っていきます。

引出しの先板、ホテ板の上の部分をカンナで削って引き出しを入れていきます。

引出しを削っては入れていきます。いろいろな角度で引き出しを入れていき、どこが当たっているかを確認しながら、入れては出して削り、また入れていくを何度も行っていきます。

引出しはこの時点では取手金具が付いていないので、引き出すときは、大きな吸盤で吸いながら引出しを引いていきます。

引出しを削っては入れ、確認しては出して削るを繰り返し行って、引出しを入れれば、他の引き出しが出てくるような、密閉度の高い引出が完成します。

引出しを入れ終えたら、観音開きの仕込み、最後に観音扉をカンナで仕上げます。

丸盆の丸をペーパー(紙やす)で仕上げ、引き出しが入り、観音開きを仕上げたら完成です。この後、塗装、金具付け、調整、梱包、お届けとなります。

今日も私は昨日に引き続き3分板のヘギ底を切りました。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山形県S様の和たんすを作る5

山形県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、立側が完成したところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

今日から引出し周りに入ります。引出しの材料を長さ切りでそれぞれの長さ、幅に切り分け、その後、カンナでそれぞれの材料を仕上げていきます。衣装盆のホテ板をカンナで仕上げています。(今回は丸盆です)

衣装盆のカガミ板(前板)と先板をカンナで仕上げています。

衣装盆の底板をカンナで仕上げています。

引出しのカガミ板(前板)を擦り台でカンナを引いてカガミ板の上口を均していきます。

カガミ板を引き出しが入る部分に当てながらカガミ板を仕込んでいます。「仕込む」とは、引き出しが入る部分にカガミ板を当てながら、隙間なくぴったりと引出しが入るように、カガミ板を合わせていくことを言います。

色々な角度から見ながら、カガミ板がぴったりと合うかを確認していきます。

引出しの枠を固めていきます。

引出しの枠を固めたら、底板にドリルで穴を開け、木釘を打って止めていきます。

今日も、私は板を切ります。3分板のヘギ底でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山形県S様の和たんすを作る4

山形県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先週は、下台に「足」を付けるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の裏板をカンナで仕上げていきます。下台は、引出しが2段の下二と呼ぶ形です。

上台の裏板をカンナで仕上げていきます。今回の和たんすは、背の高さが1m40cmと高さを抑えた和たんすです。上台の高さも少し小さなサイズです。

上台と下台を重ねて逆さにし、上に乗った下台をカンナで削りながら、重なり具合を調整していきます。

立側を横にして寝かせ、長ハタガネで固定して、立側を一気にカンナで仕上げていきます。

上台と下台を降ろして、裏板を下にして寝かせます。

下台の足をカンナで仕上げます。

下台の足の部分を平らになるように、定規で見ながらカンナで仕上げていきます。

台輪の上に下台を乗せ、上台を重ねて和たんすの立側が完成しました。

今日の私は、昨日切った8分板を組みます。「組む」とは、板を一本の木に見えるように、木目合わせをしていくことを「組む」と言います。木裏、木表を見て、木目を揃えていきます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山形県S様の和たんすを作る3

山形県S様からご注文いただきました 和たんすの制作ですが、先週は、下台の立側と重ねを固めた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の地板のホゾと立側のホゾを組み合わせ、打ち当てを当てながら少しずつ叩いて、ホゾを入れてきます。

下台の裏板を木釘で打って止めていきます。

カンナで下台の裏板を仕上げていきます。

上台の裏板も木釘で打って止めた後、カンナで裏板を仕上げていきます。

下台の外側の丸をカンナで削って作っていきます。これも型は一応あるのですが、ほとんど職人さんの勘と経験で丸く削っていきます。

立側ののりが乾くまでの間に、桐たんす本体を支える台輪を作っていきます。

和たんす上台の地板を平らに削っていきます。

下台の本体と台輪を繋ぐ部分、「足」と呼ぶ部分を下台にシャコ万とハタガネで付けて行きます。

今日の私は板を切ります。立側、上板、そして裏板と8分板、3分板を切りました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山形県S様の和たんすを作る2

昨日から始めました、山形県S様からご注文をいただきました和たんすの制作ですが、昨日は、タイコのサンをカンナ掛けしたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

和たんすの上台を固めていきます。上板と立側のホゾを組んでいきます。ホゾとホゾを入れ込んでいきます。

タイコと中棚を固めます。

上板のホゾと立側のホゾを入れ、玄翁で叩いて少しずつ入れていきます。

打ち当てを使って、ホゾを叩いて入れ込んでいきます。

タイコと中棚を立側の中に入れ込んでいき、タイコの位置を打ち当てを当てて叩きながら、微調整していきます。

地板を乗せて、木釘を打ち地板を止めていきます。

上台の立側の中に入れたタイコを、シャコ万と長ハタガネで止めていきます。

和たんすの下台の立側と重ね板を組んで、長ハタガネを締めて固めていきます。

今日のは、3分板を切ります。衣装盆の底板を中心に引出しの底板など。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山形県S様の和たんすを作る

今日からは、山形県S様からご注文いただきました和たんすの制作をお伝えさせて恵いただきます。S様からは、お嬢様用の和たんすと、お母さま用の整理たんすのご注文をいただいております。今回は。お嬢様用の和たんすの制作をお伝えさせていただきます。

まずは図面をもらい、この図面に従って和たんすの制作を行っていきます。職人さんはすごいです。この図面1枚で桐たんすを作っていきます。

木取り(部材)を出してもらい、長さ切りでそれぞれの木取りを、各々の長さ、幅に切り分けていきます。

切りそろえた木取りの部材を、カンナで仕上げていきます。

洋地(上台の地板)の後ろの部分と両側の部分をハタガネで止めていきます。

上板、地板、立側のホゾを取り、下台の立側の地板と組む部分の留めを胴付きで切って作っていきます。

タイコを下に置いて、中棚の入り具合を確認しています。

タイコ(上台の観音開きの中の衣装盆が入る部分)に中棚が入る溝を掘り、タイコのサン(衣装盆が乗るサン)をカンナで仕上げていきます。

タイコにサンを乗せていく前。型を当てながらサンを乗せていきます。

上台の立側の角を面取りカンナで面を取っていきます。

タイコにサンを木釘で打った後、カンナで仕上げていきます。

今日は久しぶりに親方が工場にやって来ました。この日のために柾割の仕事を作っておきましたので、それをやってもらいます。まだまだ現役です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る8

埼玉県H様からご注文頂きました和たんすの制作ですが、今日が最後です。昨日は、小引き出しの枠を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

大きい引出しの枠を固め、その枠の上に専用のチューブでのりを付け、底板を木釘で打たす準備です。このチューブは、細かいところにのりを付ける専用のチューブで、地元の専門店から購入しています。昔はなかったのですが、これは便利です。

のりを付けたら、枠に底板を乗せてハタガネで止め、ドリルで穴を開けていきます。

木釘を入れ、玄翁で叩いて木釘を止めていきます。

衣装盆(丸盆)の底板を擦り台で削り、丸盆の枠に合わせていきます。その際に、底板の下に薄い板を敷き、削る面が少し斜めになるようにしていきます。(そうすると、底板を打った時に、斜めになってるので隙間が出ないようになります)

丸盆の枠に当てながら、ぴったり合っているかを確認します。

そうしたら、丸盆の枠に底板を乗せ、ハタガネを締めて木釘で打って止めていきます。

引出しや丸盆を仕上げていく前に、カンナを研ぎ、カンナの刃を合わせていきます。

引出しの先板をカンナで仕上げていきます。

引出しの底板をカンナ(長台)で仕上げていきます。

衣装盆(丸盆)の底板をカンナで仕上げていきます。引出しも衣装盆(丸盆)も底板を仕上げていくときは、引出しや衣装盆をひっくり返して中に台を入れ、底板が直接当たるようにしてから、カンナで仕上げていきます。

観音開きの扉を本体に当てながら、仕込んでいきます。仕込むとは、扉が入る場所に扉を当てて、ぴったりと隙間なく入るように扉を合わせていくことを仕込むと言います。

観音開きの扉をカンナで仕上げて完成となります。

その後は、塗装、金具付け、調整、梱包してお届けとなります。

今日の私は、板を切ります。3分板の裏板、タイコでした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る7

埼玉県H様からご注文頂きました和たんすの制作ですが、先週は、引出しの底板を仕上げる所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆(今回は丸盆)の底板の内側に入る方をカンナで仕上げていきます。

引出しのカガミ板(前板)仕込みます。仕込むとは、引き出しが入る場所にカガミ板を当て、ぴったりと隙間なく入るように調整することを仕込むと言います。

カガミ板を当て、ぴったりと隙間なく入るように、カンナでカガミ板の上の部分を削って調整していきます。

そしてまた、カガミ板を引き出しが入る部分に当てて、隙間がないかどうかを確認します。この工程を何度も繰り返して、隙間なく、ぴったりと入る、一つの引き出しを入れると、他の引き出しが出てくるような、密閉度のある引き出しが完成します。

先板の木口を、カンナで削っています。たんすを作る当て板(粘り板)の脇にあるのは、「擦り台」と言い、カンナの側面を乗せ、擦らせながら板を削っていきます。

丸盆の外側の角を切り、切った部分を内側に付けます。(付け丸盆)です。

丸盆の外側(角)を切った部分を内側に貼り、丸盆を交互に重ねていきます。

観音開きの中にある、小引き出しの枠を固め、底板を木釘で打っていきます。

今日の私は、昨日に引き続き「柾」を切ります。

明日も全力で頑張ります。