2020年 5月 の投稿一覧

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る6

埼玉県H様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、本体の上台と下台の重なり具合を見るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

桐たんす本体を逆さにして、上台の上に下台を乗せて、重なり具合を見ています。この重なりが合わないと、桐たんすが完成しない、重要な作業です。

上に乗っている下台を少しずらして、上台の地板の前の部分をカンナで削って調整します。

重なりが合ったら、下台の裏板をカンナで仕上げていきます。

上台の上板をカンナで仕上げていきます。

たんす本体を重ねて長ハタガネで締め、横に寝せて立側を一気にカンナで仕上げます。

このたんすは大丸と言い、上板、立側、地板、台輪が丸くなっておる、四方の部分は立方的に丸くなっています。その丸の部分をペーパー(紙やすり)できれいに仕上げていきます。

台輪(本体を支える台)を制作しています。

立側が完成したら、引き出し周りに入ります。引出しの底板をカンナで仕上げます。

今日は、バタバタと柾を切り、中棚を作り、見積もりを作ります。

明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る5

埼玉県H様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、上台の裏板をカンナで仕上げるところまでをお伝えしましたが、きょうはその続きです。

下台の地板と立側のホゾを組んだところ、まずは出たホゾを際カンナで削っていきます。(際カンナとは、通常の平らな面ではなく、段差の部分や通常掛かりにくい部分を掛けるカンナです)

その後、長台(台の長いカンナ)で、地板のホゾの部分を平らにカンナを掛けていきます。

板厚4cmの厚さの上板と立側。その内側の丸を小さなハタガネで貼っています。

下台の外側の丸を、カンナで丸く仕上げていきます。これも型などはなく、職人さんの経験とセンスで丸を作っていきます。

カンナで仕上げたら、三次曲面の部分を、ノミで少しずつ削りながら、丸を作っていきます。

下台に、「足」と呼ぶ部分(本体と台輪を繋ぐ部分)をハタガネで付けていきます。

上台の地板をカンナで定規を使って平らに仕上げていきます。

桐たんす本体を逆さにして、上台の上に下台を乗せて、重なり具合を見ています。

今日も昨日に引き続き、板を組みます。今日も3分板の地板を組みます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る4

埼玉県H様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、上板と立側のホゾを入れるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上台の上板と左右の立側のホゾを入れ込みます。

そこにタイコと中棚、ツカを固めたものを入れ込むために、溝にのりを入れていきます。

そしてタイコ、中棚、ツカを固めた部分を入れ込んでいきます。

溝にタイコを入れながら、微妙な加減で調整していきます。

シャコ万と長ハタガネで締めて固めていきます。

引出し部分の下台を長ハタガネで締めて固めていきます。

引出しが入る部分、つっかえ棒を入れて棚板が真っ直ぐになるようにしていきます。

上台の裏板を木釘で打ち終えたら、カンナで裏板を仕上げていきます。

今日は3分板を組みます。地板、タイコを組んでいきました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る3

埼玉県H様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、中棚とツカを固める所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上板を下に置き、棚板が入る分を、ケヒキで線を引いていきます。

上板に棚板を置き、入りの部分を確認し、長さを見ています。

その棚板に入る部分をケヒキで線を引いていきます。

上板のホゾを玄翁で木殺ししていきます。(木殺しとは、ホゾとホゾが付きやすいように、ホゾを玄翁で叩いていくことを木殺しと言います)

タイコに中棚を入れ込みます。

そこに「ゲス板」を乗せていきます。(ゲス板とは、観音開きの中の小引き出しの下になる板の事を、ゲス板と呼びます)

上板、左右の立側のホゾを入れて手で叩いてホゾを入れていきます。

上台の本体、上板、立側のホゾを入れ込みます。左右の立側が閉じて来るのを防ぐため、つっかえ棒を入れます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る2

昨日から始まりました埼玉県H様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、ホゾを取った後、立側の切り組までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の引き出しと引出しの間にある、棚板の入る溝を溝堀カッターで溝を掘っていきます。

棚板が入る溝を掘った下台の立側。

タイコ(上台の衣装盆が入る板)を上板に入れるための「入り」の部分をケヒキで取っていきます。

タイコに中棚を入れる溝を掘り、地板側の入りの部分を作るため、ケヒキで入りの部分を取っていきます。

タイコに衣装盆を支える「タイコのサン」(うわずり)を付けていきます。

タイコのサンの面をカンナで取っていきます。

衣装盆を支えるタイコのサンを木釘でタイコに打っていきます。

和たんすの上台、観音開きの中にある「中棚とツカ」を組み立て、シャコ万で固定していきます。

今日はテレビ局の取材がありました。コロナの影響があり、経済が停滞している中での桐たんすの状況は?という事で取材を受けました。

古い桐たんすの修理のご依頼が多く、その仕事風景を中心に取材していただきました。宮田さん、スタッフの皆さんありがとうございました。

放送は、16日(土)午前10時25分  新潟UXテレビ 「まるどり サプリ」です。お時間あったらご覧ください。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県H様の和たんすを作る

今日からは埼玉県H様からご注文いただきました、和たんすの制作をお伝えさせていただきます。H様は弊社のカタログをご請求いただき、その後、和たんすのご注文をいただきました。H様、ありがとうございます。

まずは、図面に沿って桐たんすの木取り(部材)をカットしていきます。

木取り(部材)を出してもらい、長さ切りでそれぞれの部材を各々の長さ、幅に切り分けていきます。

それぞれの木取りをカンナ掛けしていきます。写真は和たんすの上台の裏板をカンナで仕上げています。(裏板も手を抜きません。幅の広い板を3枚中心に組んでいます)

地板に付く小箱の位置をものさしで計って決めていきます。

地板に小箱を木釘で打っていきます。

本体上台の地板が入る部分をノミで作っていきます。今回の和たんすは板厚が4cmの大丸という形で、板が厚くどっしりとした和たんすです。

ホゾを取った立側、上板、地板。そして棚板などを立て掛けてあります。この後も、切り組の作業が続きます。

今日の私は、板を切ります。柾から始まり3分板へ。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県S様の和たんすを作る7

千葉県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、長いゴールデンウイークを挟みましたが今日が最後です。昨日は、小引き出しを本体に入れていくところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体に小引き出しを入れていきます。少しずつ入れていきながら当たっている場所を確認します。当たっていたらその場所を少しずつカンナで削り、また入れる。その繰り返しです。

下台の大きな引き出しも本体に入れていきます。引き出しを色々な角度で入れていき、当たっている場所がどこか?を確認しています。

当たっている場所を確認したら、出し手カンナで削っていきます。ここでも当たっている場所を確認し、出しては少しずつ削る。その繰り返しを何度も繰り返して、一つの引き出しを入れれば、他の引き出しが出てくるような、密閉度の高い引き出しが完成します。

引出しのホテ板(側板)を長台(台の長いカンナ)で削っていきます。引き出しがスムーズに入るように、本体にあたる場所を確認してそこをカンナで調整していきます。

引出しのどこが当たっているのかを確認しています。鉛筆で、当たっている場所に印を付け、そこをカンナで削り調整します。この作業を何度も繰り返し行っていきます。この作業は、良い桐たんすを作る命とも言うべきの作業です。

こうして引き出しを入れ終えると、観音開きの扉に移ります。扉を仕込み、カンナを掛けて仕上げると完成になります。

この後、塗装、金具付け、調整、検品、梱包を経て、お客様にお届けとなります。

今日は新潟市内まで桐たんす修理のご依頼で、修理する桐たんすの引き取りに行ってきました。数日前に背中を痛め、湿布を貼っての引き取りでしたが、再度、痛めてしまいどうすることも出来ず。病院行って来ます。

桐たんすの組み立て 千葉県S様の和たんすを作る6

長いゴールデンウイークを挟んでしまい、だいぶ空いてしまいました。千葉県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先日は、ヘギ(角盆)の底板を打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

ヘギ(角盆)の枠にのりを付けて底板を乗せ、ドリルで穴を開けてから木釘を打って底板を止めていきます。

今回の和たんすは、ヘギの下に衣装盆を乗せる「受け盆」が付きます。それをカンナで仕上げていきます。

観音開きの中にある、小引き出しを固め、底板を打ち、引出しの角をカンナで面を取っています。

ヘギ(角盆)の底板をカンナ(長台、台の長いカンナ)を使って仕上げていきます。底板を仕上げる時は、底板が直接カンナにぴったりと当たるように、ヘギの下に台を入れて、底板がカンナに直接当たるようにしてから、カンナで仕上げていきます。

和たんすの本体は完成し、引出し、ヘギの底板を勘案で仕上げています。

受け盆の周りの面を取っています。引き出しやすいように、手がかかる部分も彫り込みました。

ヘギの上面もカンナで仕上げていきます。

観音開きの中の小引き出しのホテ板(側板)をカンナで削り、本体に入れていきます。

先月からの非常事態宣言が続き、県をまたぐ移動が自粛されているため、桐たんすのお届けが出来ず、桐たんすが溜まっていきます。もう少しの我慢です。