桐たんすの組み立て 東京都S様の桐チェストを作る その4

昨日は、桐チェストの立側を立て、引出し周りのカンナ掛けをやったところまでをお伝えしました。今日は、引出しの鏡板を仕込むところからお伝えします。

鏡板(引出しの前板)を仕込むとは、引出しが入るところに、引出しがピッタリと隙間なく入るように、鏡板を入る場所に当てながら、カンナでところどころ、削りながら合わせていくのです。引出しが入る場所は真っ平らではないので、その引出しが入るところに合うように、合わせていくことを、「引出しを仕込む」といいます。


鏡板を棚板の上口に当てながら、引出しを仕込んでいきます。


当てては削り、当てては削りながら合わせていきます。

その作業を引出しが入る場所に、それぞれ行っていくのです。これがしっかりしないと、引出しを入れると、別の引出しが出てくるような密閉度のある引き出しにならないのです。

その後は、仕込んだ鏡板を先板に写します。先板に鏡板を乗せ、シラガキで先板に写していくのです。そうしたら、先板のホゾ組の場所をノコで引いて、毛引きを引きながら、ホゾを取っていきます。毛引きの刃は、かなり鋭利で切れ味も鋭いため、7分(21mm)厚の板でも、毛引きでホゾが取れてしまいます。


鏡板の大きさを先板に写します。


先板のホゾを取ります。

鏡板を仕込み、先板のホゾを取ったら、引出しの枠組みを固めていきます。今回のチェストは、鏡板とホテ板は、木釘止めですので、木釘の穴をドリルで開けて、木釘を打ち込んでいきます。また、先板は、ホゾ組と木釘で止めていきます。


引出しの枠を組んでいきます。


鏡板とホテ板は木釘止めです。

そうして引出しの枠組が出来たら、次は、底板を打っていきます。底板を打つ木釘は、1寸5分の長さ(約45mm)です。まずは、枠組の迫板を乗せる部分に接着剤を付け、底板を乗せます。そこにハタガネを渡して、底板を寄せながら引出しの角に一本打ち、そこから
前面側に木釘を打っていきます。


底板を木釘で打っていきます。

その後は、釘切りノコで切って、水を拭きます。全ての引出しの底板を打ち終えたら、次は底板、先板、ホテ板を仕上げながら、
引出しが入るように、徐々に入れ込んでいくのですが、今日はここまで。


木釘は等間隔で打っていきます。

少しずつ進んでいますが、今日はここまで。明日も全力で頑張ります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

オリジナル無料カタログ・プレゼント

桐の蔵の商品をいつでもどこでもゆっくりとご覧になりませんか?
桐たんすの違いや仕様まで、わかりやすく細かく説明しています。

・桐たんす・桐チェスト 全74竿掲載
・A4版 全95ページのボリューム
・豊富な写真と細かな説明でわかりやすい

お申し込み後、1週間ほどでお届けいたします。
ぜひ、あなた様の桐たんす選びにご活用して下さい。


無料カタログ請求