1.会社での出来事

東京に来ています。

昨日までの新潟を離れ、今日は朝から奥様と次女ゆうちゃんと3人で東京までやって来ました。

東京駅で分かれ、私は青山での組合の展示会に、奥様とゆうちゃんは春からの新居を探すために不動産屋さんに行きました。

青山一丁目にある会場です。

当初、東京は新潟よりも寒いな!と感じたものの、仕事を終えた夜は、幾分暖かな東京でした。日帰りで帰る奥様たちは、無事にゆうちゃんの新居が契約できたみたいです。私は15日まで、青山の伝統工芸青山スクエアで当番として出勤しています。

本数は少ないですが、コンパクトな作品が多いです。


桐小物も並んでいます。

お時間ありましたらお出かけいただければ幸いです。明日も頑張ります。

三連休ですが・・・。

ここ数日の寒波の影響で新潟は大雪にはなりませんが、冷え込む日々が続いています。今朝も薄っすらと雪が積っていました。

今日の工場。雪が薄っすらと積りました。

昨日のブログでもお伝えしましたが、今日は次女ゆうちゃんの専門学校の感謝祭の日。学校のカフェやレストランを一般の方々やご父兄の方々に開放し、ケーキやパンを販売する一大イベントに行くために、今朝も早起きし工場で一仕事してから、専門学校に向かいました。

2年間、専門学校のカフェ学科で学び今月が最後になる集大成のイベントに私と奥様、そして次男たくみとお出かけしてきました。

4人で写真を撮っていただきました。専門学校のスタッフの皆様、2年間ありがとうございました。

ゆうちゃんの作るパフェとパンケーキを頂きましたが、さすがに二年間学んだだけありますね、親バカですみません。

次女ゆうちゃんが作ってくれたパフェ。次男たくみが美味しい!とペロリ。

その後は、工場に戻りまた一仕事してから帰宅しました。

木取り、板貼りを終え、何とか目標の仕事を終え明日から東京へ向かいます。

実は、明日からたんす組合の展示会で東京へ一週間行ってきます。そのためにここ数週間、土日返上で段取りでした。

明日からはしばらく桐の蔵三代目ブログは、桐たんす制作バージョンをお休みさせていただき、変則的東京バージョンでお伝えできるかどうかわかりませんが・・・。

明日11日から15日まで東京青山一丁目の伝統工芸青山スクエアにおりますので、お時間ありましたら、お出かけいただければ幸いです。

明日も全力で頑張ります。

休日ですが、桐たんすの木取りです。

世間では3連休の初日の土曜日ですが、今日は工場で木取りの仕事です。今日の新潟は、昨日から薄っすらと雪が降り、積もらないながらも寒い朝を迎えました。

最強の寒波と言う割には、雪もない新潟です。

桐の蔵も今日から3連休ですが、そうも言ってられない事情があり今日はフルで仕事でした。

朝8時からは、立側を作り、1寸3分(40mm)の上板と地板を作り、板を組み、次から次へとやってくる木取りの仕事を着実に進め、今日も一日フルに充実した一日でした。

タイコを組みます。

組んだ板を貼ります。


週明けの段取りをしました。


再来週にお届けの桐たんすの点検と調整も行います。

昨日から弟の鈴木が東京に行っており、ホントは私が行くつもりだったのですが、急遽、代わってもらい、今日一日、現場での仕事が出来ました。お陰様で、大分、仕事が進みました。ありがとうございます。

明日も午前中は工場に行き段取りをして、午後からは次女ゆうちゃんの専門学校の最後の発表会に行ってきます。

2年間通った学校の集大成としての発表会が今日、明日あるのでそれを見に行ってきます。ここ数週間、お休みがあまりありませんが来週までの辛抱です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る 6

この冬最強の寒波がやって来ているようで、全国的に寒い日が続くようです。今日の新潟は薄っすらと雪が積り、久しぶりに寒い朝を迎えました。

薄っすらと雪が積もった工場。

東京都S様からご注文いただきました和たんすも佳境に入ってきました。昨日は、ヘギ(衣装盆)を作りましたが、今日は引き出しに入っていきます。

まずは蟻組を取ったカガミ板にホテ板、先板を組んでいきます。カガミ板とホテ板はのりを付け、蟻組みに玄能で最初叩いて入れ、そこからは打ち当てを当て、叩きながら入れていきます。

蟻組みのカガミ板にホテ板を入れていきます。


打ち当てを当てながら入れていきます。

カガミ板にホテ板を入れたら、次はホテ板と先板を入れていきます。ホテ板と先板はホゾ組みを取っていますので、そこにへら棒と呼ぶ、のりを付ける棒でホゾのところにのりを付け、ホゾに入れていきます。

へら棒でのりを付けていきます。

ホゾは最初手で叩き、打ち当てを当てながらホゾに入れていきます

ホテ板と先板を組んでいきます。

そして引出しの枠が完成しますが、その枠がしっかりと直角に出来ているかを、定規を当てて確かめます。

組んだ引出しが直角かどうか定規を当てて確かめます。

大きい引出し3段と、観音開きの中の小引き出し3個の枠をまずは固めて、その後に底板を木釘で打っていきます。

引出しの枠をまずは固めます。


その後、底板を木釘で打っていきます。

今日の私は、昨日、一昨日と奥様が貼ってくれたヘギ底(衣装盆の底板)を削って仕上げ、完成させていました。ヘギ底は、傷や変色、節などもあったりするので、それがあれば一つ一つ抜いていき、きれいな板にするため、結構な手間が掛かります。

その後は、板を貼り、立側を削って作るなどの木取りを続けていました。明日からは三連休、寒波の影響で寒い三連休になりそうですが、私は工場で全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る 5

昨日は、和たんすの立側を立て、板盆の「はしばみ」を作る工程までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

今日は引出し周りに入っていきます。まずは、引出しの前の蟻組みを取ります。(これは機械で取ります)その後、蟻組みが中で付きやすいように内側をノミで少し取っていきます。

蟻組みを取った後に、ノミで付きやすいように奥の方を取っていきます。

その後は、引出しのホテ板、先板のホゾを昇降盤で取ります。そして、スッキリと取れない部分はホテ板をまとめてノミで取っていきます。

昇降盤でホテ板のホゾを取ります。


残った部分をまとめてノミで取っていきます。


先板もホゾを取ります。

かなり端折りましたが、これで引出しの枠を固める準備が出来ましたので、次にヘギ(衣装盆)に入っていきます。

ヘギのカガミを打っていきます。

まずはヘギのカガミ(前板)、ホテ板(側板)、先板を組んでいきます。カガミとホテ板は欠いて木釘で打ち、ホテ板と先板は木釘で止めていきます。

ヘギの枠をまとめて作っていきます。

今回の和たんすはヘギが7枚ですので、枠を7枚分作ったら、底板を打っていきます。これも木釘で打って止めていきます。

ヘギの底板を打っていきます。

その後は引き出しに入っていきますが、今日はここまで。明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る 4

今朝は冷え込んだものの、日中は気温も上がり今日も快適に仕事ができました。今日は、久しぶりに親方も工場にやってきて、作っておいた仕事(柾割)をやってもらいました。いつものことながらすこぶる元気で、仕事もバリバリやっていました。

柾を割る親方。いつも元気です。

昨日は和たんすの上台、下台の立側を立て本体を寝せてハタガネで固定して、立側を一気にカンナで仕上げた所までをお伝えしましたが、今日はその続き。

立側を仕上げた後は、本体の前面を仕上げていきます。9分厚(27mm)の立側に真っ直ぐにカンナを乗せていかなければならないため、慎重にカンナをかけていきます。

たんす本体の全面をカンナで仕上げていきます。

その後はこのたんすは、四方丸(たんすの四隅が丸)なので、その内側を小刀で一つ一つ丸く仕上げていきます。そして削ったところは桐に付けたペーパー(紙やすりのことをペーパーと呼びます)を丸くしたところにかけ、きれいに仕上げていきます。

小刀でたんすの内側の丸を作っていきます。


丸く削った後、ペーパーをかけて仕上げていきます。

これでやっと立側が立ちました。

下三と呼ぶ和たんすの立側が立ちました。

次は引出し周りを作っていきます。引出し、衣装盆、小引き出しの材料を出してもらい、長さ切りで各々の長さに切っていきます。


引出し周りの木取りを出してもらい切っていきます。

またこのたんすには「板盆」が付くのです。板盆とは、主に「帯」を乗せるための衣装盆なのですが、最近では色々な使い方をされるようです。

板盆を作ります。

板盆は「はしばみ」と呼ばれる四方を留め(45度)で切り、それを貼って留めていく仕事のことで、無垢板が狂わないようにする技術です。この技術を板盆に使い、手間はかかりますがしっかりと作っていきます。

「はしばみ」と呼ぶ仕事で無垢板を狂わないようにする技術です。

今日の私は、昨日、削ってアイバを擦ったヘギ底板を組む作業でした。約80枚のヘギ底を組むのに半日かかってしまいました。

衣装盆の底板を組んでいます。

今日も天気が良く仕事が進みました。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る 3

立春も過ぎ昨日は季節外れの春一番、そして今日は小春日和と2月とは思えない天気の新潟です。

雪もなく陽が差している2月です。

昨日は上台、下台の立側を固めたところまでお伝えしましたが、今日はその続きです。上台の立側を固め、次に裏板を打つのですがその前に裏面が平らかどうかを定規で確かめて、平らになるようにカンナで削っていきます。

裏板を打つ面が平らかどうか、定規で見ています。


平らでなければ、カンナで削って平にしていきます。

その後は、上台の裏板を木釘で打っていきます。

ドリルで穴を開け、木釘を打っていきます。

次に下台に入ります。下台は引出しが入るところですので、引出しと引出しの間には棚板が入ります。裏板が付くと見えませんが、裏板を打つ前の棚板は空気を通すための空気穴が棚板にあります。引出しを入れると、他の引出しが飛び出てくるのはこの空気穴の影響です。

下台の裏板を打つ前です。 棚板に空気穴が開けてあります。

そして下台の裏板を木釘で打っていきます。木釘で裏板を止めたら、次は裏板をカンナで仕上げていきます。

下台の裏板を打ち、カンナで仕上げていきます。

上台と下台の裏板をカンナで仕上げたら、次に本体を寝せて上台下台を長ハタガネで固定して、立側をカンナで一気に仕上げます。

本体を横に寝せて、ハタガネで固定し、カンナで一気に仕上げます。

今日の私は、柾を切り、ヘギ底を削っていました。午後からは、ポカポカ陽気でストーブの切ったほど。
明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る2

今日の新潟は曇ってはいたものの気温が上がり、春一番が吹いたとか。全国的にも気温が上がったところが多かったようですね。


今月2月7日に発売になる雑誌「ミセス」の3月号に桐の蔵の桐たんすを始め、桐チェストが掲載されます。お時間がございましたら、ご覧いただければ幸いです。


桐の蔵の桐たんすと桐チェストが紹介されています。

さて、先週から東京都S様からご注文いただきました和たんすの制作に入っておりますが、今日はタイコのサンを打つところから始めます。

タイコのサンを木釘で打って止めていきます。

タイコのサンとは、観音開きの衣装盆が入る場所を「タイコ」と呼び、タイコのサンとは、衣装盆が乗るサンを打つことを言います。

タイコに衣装盆が入る間隔を開け、木釘でサンを打って止めていきます。その後は、下台の引出しが入る場所を計算しシラガキで印を付けていきます。

下台の引出しが入る間隔を計算し、シラガキで印をつけます。

そして観音開きの中の小引き出しが入る「中棚とツカ」を組んでいきます。

中棚とツカを組みます。

タイコのサンを打ち、中棚とツカを組んだら、タイコ、中棚、ツカを組んでいきます。(観音開きの中を組んでいきます)

観音開きの中のタイコ、中棚、ツカを組んでいきます。

その後、立側に上板と今固めた、タイコ、中棚、ツカを合わせて組んでいきます。木釘とノリで固めて行くのですが、はみ出たのりはすぐに固まってしまうので、ブラシで丁寧に拭いていきます。

立側にタイコ、中棚、ツカを合わせて組んでいきます。

上台の立側を組んだら、今度は下台を組んでいきます。立側に棚板、重ねを乗せ、まずは木釘で打ち固めていきます。

下台の重ね板を木釘で止めていきます。

今日の私は、週末の土、日と間に合わない木取りをやっていましたのでその続き。立側を作り、上板、ホテ板を切り、柾を貼ったりと目まぐるしく動いていました。

ちょっと動くと暑くなるような天気でしたので、仕事もはかどりました。
明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る


昨日は関東地方でも雪が降ったようですが、今日の新潟は寒い日でした。朝、工場に行ったら雪も積っており、そこからは気温の上がらない一日でした。


昨日は秋田県K様の整理たんすの木地が完成し、その後、時代焼きの仕上げを施し完成いたしました。


今日からは東京都のS様からご注文いただきました和たんすを制作していきます。まずは図面のとおりに木取りを出して、各々の部材を長さ切りで寸法通りに切り分けます。


その後は、各板を手カンナで仕上げていきます。


次に地板をシャコ万で四方板を巻きます。


立側、上板のホゾを機械で取り、立側の先を留めを切るため胴突きを入れていきます。


胴突きで留めを切ったら、留め型を使いノミできれいに仕上げていきます。


その後は立側の地板が入る場所を造っていきます。昇降盤で切込みを入れてある程度カットした部分に、総面取りで合わせるためにノミで面取りの部分を造っていきます。


面の寸法一分(約3mm)を作るためにノミで3mmの部分を造っていきます。


次に立側の内側にタイコが入る位置を計算し、定規とシラガキで印をつけていきます。


タイコが立側に入る部分に毛引きを入れ、そこをノミで取っていきます。

今日の私は、午前中はカガミの芯を作り、小引き出しのホテ板、チェストのホテ板を作り組んでいく作業。午後からは立側、観音開きの扉を作る仕事でした。


チェストのホテ板を組んでいます。

明日はお休みですが、私は仕事です。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 秋田県K様の整理たんすを作る 6

昨日は桐たんすのお届けでしたので制作はお休みでしたが、秋田県K様の整理たんすは引出しの枠を作り、そこから底板を打っていく所までをお伝えしておりました。今日はその続きで、底板を仕上げていきます。


底板を仕上げていきます。

底板を仕上げたら、先板を仕上げ、そこからホテ板を仕上げながら引出しを入れていきます。ここからは入れては削り、入れては削りながら何度も何度も、引出しの中で当たっているところなどを確認しながら、引出しを入れていきます。


削っては入れ、削っては入れしながら引出しを入れていきます。


引き出しの中でどこが当たっているか確認していきます。

引出しがある程度入ったら、引出しの上面を削って仕上げ、最終的にきちんと入るか確認しながら、引出しの上面を削っていきます。


引出しの上面を仕上げます。

その後、引出しの前面を最後に仕上げて、カガミ板の下に彫り込みを掘っていきます。そして全体を確認して、今回の整理たんすは完成となります。


最後に確認をして完成となります。この後、時代仕上げに入ります。

この整理たんすは「時代仕上げ」といい、全体をバーナーで焼き、白との粉を塗り込んでいく、最終的にはグレー色の仕上げになるたんすです。この工程は後ほど行いますが、なかなか渋い仕上げになります。

今日の私は、奥様が貼ってくれた「柾板」を自動(自動カンナ)で削り、柾板の中にある「傷」を抜く作業を延々とやっていました。柾板は、和たんすの観音開きや、引出しの前面に使うため少しでも傷や変色、節などがあるとそれを一つ一つ抜いていくのです。

この作業がかなり細かくて、私はとても神経を使う作業でヘトヘトになります。私の手が遅いのか、今日半日で5~6本分しか傷が抜けませんでした。

明日は引出しのカガミを造ったり、ホテ板を造ったりしなければなりません。明日も全力で頑張ります。