1.会社での出来事

桐たんすの木取り  柾を切る

工場が休日の今日は、休日なのに早起きして次男を新潟の高校まで送り、そこで少しのハプニングを経験し、ダッシュで工場に戻り今日に予定していた仕事をやり遂げなければとの思いで、すぐに仕事に取り掛かります。

休日なのに今日一日の予定の時間が迫っており、朝のハプニングの影響で時間が押せ押せになっていました。

午前中は、ご注文を頂いた桐たんすの「柾」を切り、印をつけ、後は柾を割るだけにして準備を整えました。その後は、時間を削るのはお昼休みしかないと思い、昼食は5分。そこから巻き返しました。

ご注文をいただいた桐たんすの「柾」を切りました。


長さ切りで柾を切り、切り屑がたくさん出ます。

午後からは順調に立側を作り、桐たんすの梱包をし、今日の予定している仕事を何とかやり終えました。

柾を切り、立側を作り今日の仕事を終えました。

その後は、三年前に亡くなった弊社の職人・小池さんのご自宅にお参りに行き、今日の予定を終えることが出来ました。

時間に追われながらの一日でしたが、やることがあるってホント幸せです。明日は、約40日ぶりのお休みです。
ゆっくりと休みたいと思います。

来週も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 3

昨日は、桐チェストの裏板を打ち、本体の下に「足」と呼ぶ部分を長ハタガネで付けるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体を裏板を下にして寝せて長ハタガネで固定し、左右の立側、上板、チェストの前面特に重ねの部分はズレがないようにをカンナで仕上げていきます。

裏板を下にして、チェストの前面を仕上げていきます。

それでやっと立側(本体)が完成しました。次に引出し周りに入っていきます。

立側が立ちました。

木取りを出して、ホテ板、先板、底板等をそれぞれの寸法に長さ切りで切っていきます。その後は、各部材を手カンナで仕上げていきます。

長さ切りで、各部材を切り揃えていきます。


底板をカンナで仕上げていきます。

その後は、先板とホテ板はホゾ組みで組むため、ホゾを取っていきます。今回の桐チェストは、カガミ板とホテ板は木釘打ちで、ホテ板と先板を先に組んでいきます。

先板のホゾを取ります。

今日の私は、午前中は観音開の扉を3本分作り、その後、立側、タイコと立て続けに作り、午後からは石山君が削ってくれた引出しの底板を組んでいました。今日組んだ底板は、72枚。積んでいったら倒れそうな位の高さになってしまいました。

引出しの底板を組んでいます。


組んだ底板を積んでいったら、かなりの高さになりました。

明日は週末で工場はお休みですが、私は遅れた仕事を取り戻すべく仕事です。
明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 途中から2

昨日は、O様の桐チェストの立側を固めて行くところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

立側を固めたら裏板を打つ前に、棚板の奥の方に「風穴」を開けます。実は、桐たんすは固めてしまうと分からないのですが、引出しが入る部分の棚板の奥には、風穴と呼ぶ、風を通す穴が空いているのです。この風穴の影響で、引出しを入れるとその穴に風が通って、他の引出しが風で押し出されるという仕組みなのです。

棚板にポツンと空いた穴が風穴です。

引出しが入る棚板に風穴を開けて、次に棚板が真っ直ぐかどうかを確認します。引出しが入る棚板が真っ直ぐでないと、引出しが当たってスムーズに引出しが入らないのです。そこで、棚板が真っ直ぐになるように、つっかえ棒を差して真っ直ぐにしてから裏板を木釘で打っていくのです。

裏板を打つ前の棚板。風穴と棚板を真っ直ぐにするためのつっかえ棒をしています。

裏板を打つ木釘は1寸5分の長さの木釘、予め裏板に棚板の位置を鉛筆で印をして、その線の上をドリルで穴を開けて木釘を打っていくのです。

裏板を木釘で打っていきます。

裏板を木釘で止めたら通称「足」と呼ぶ、桐チェスト本体の下に付く部分を付けるため、のりを付け、それを長ハタガネで止めてのりが乾くのを待ちます。

本体の下に「足」と呼ぶ部分を付けます。

今日の私は、昨日、塗装職人石山君が頑張って板を貼ってくれたお蔭で、木取りが何とか進み、今日、職人石井君の次のたんすの木取りが何とか間に合いました。

昨日の時点で、今日出す桐たんすの木取りが出来ていませんでしたが、今朝は早起きし、工場に行き、何とか間に合わせることが出来ました。

桐たんすのお届けや展示会が続くと、現場を空ける事が多くなって私の仕事の木取りが進まなくなってしまうのは、最近の悩みです。いつもは、休日の土、日に遅れた分を取り返せるのですが、今回は桐たんすのお届けも、展示会も、土、日でしたのでカバー出来ませんでした。

言い訳が長くなってしまいましたが、木取りが完成した後は、ホテ板を組み、棚板と立側を作っていました。

ホテ板を切り、長さ切りの上でホテ板を組んでいます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 途中から

東京・日本橋での展示会が終わり、月曜日私は次男の卒業式に行き、その間に東京都O様からご注文いただきました桐チェストの制作が少し進んでおり、今回は途中からお伝えさせていただきます。

まずは図面と木取りを出して、その木取り(部材)を各々のサイズに切り分けてから、各部材をカンナ掛けしていきます。その後は、立側と上板のホゾを取り、棚板が入る溝を掘り、地板が入る部分を作り、本体を固めるまでの工程を一通り行います。(かなり飛ばしました)

そして立側に棚板を入れて、立側の方から木釘を打っていきます。そして打ち当てで叩いて、しっかりと棚板を溝に入れていきます。

立側から棚板に向けて木釘を打っていきます。


その後は打ち当てで叩いて、棚板をしっかりと溝に入れていきます。

その後は、上板と立側のホゾの部分を入れていき、ここも打ち当てで叩いて、ホゾの部分をしっかりと入れていきます。

ホゾの部分も打ち当てで叩いてしっかりと入れていきます。

次に地板を長ハタガネで締めながら木釘で打っていきます。そして本体の棚板の部分や、地板の部分を長ハタガネで締めながら、立側を固めていきます。

地板も長ハタガネで締めながら、木釘で打っていきます。


本体を長ハタガネで締めながら、本体を固めていきます。

今日の私は、木取りでバタバタとしていました。午前中は、棚板、ヘギ底板、タイコを作り、次のたんすの木取りが間に合わないので、塗装職人の石山くんの助けも借りて、午後からはホテ板、大丸の上板など、次から次ぐへと木取りを作っていきました。

板を組みます。

今日は、石山くんが手伝ってくれたお蔭で、かなり木取りが進みました。明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県I様の桐チェストを作る 4

徳島県に桐たんすのお届けに行き、東京で展示会を開催し、そして昨日、次男たくみの卒業式に行き、製作途中の愛知県I様の桐チェストの進行が滞っていました。お伝えできなかっただけで制作自体は進んでいますのでご安心下さい。

さて先回は、桐チェストの引出しの枠を作ったところまでをお伝えしましたが、今日は、枠を作ってから引出しの底板を木釘で打ち、底板をカンナで仕上げていくところからお伝えしていきます。

引出しの枠を作り、底板を打ちました。 

底板をカンナで仕上げると同時に、ホテ板を削りながら、引出しを本体に入れていきます。入れてはどこが当たるかを見て、また底を削っていく、その繰り返しで引出しを少しずつ入れていきます。

引出しの底板を仕上げていきます。

引出しを入れていく時は、カンナは一丁ではなく、最低2丁を使って仕上げていきます。そして、引出しは強く入れてしまうと、どこが当たっているか分からなくなるので、当たったところで止めて、どこから引出しを引いて、その当たっている部分を削っていきます。

ホテ板を削りながら引出しを入れていきます。

その際には、引出しはまだ取手金具が付いていないので、大きな吸盤を使って引出しを引っ張り出します。その繰り返しで、やっと引出しが入り、その後、引出しを入れた状態で全体を仕上げて完成となります。

どこが当たっているかを見ながら、引出しを入れていきます。


完成です。

今日の私は、4尺用の棚板と中棚、その後は出荷待ちのチェストの調整と梱包で時間がかかり、半日を費やしてしまいました。

その間、奥様は熱で板を真っ直ぐにするホットプレスを行っていただき、今日一日でかなりの量の板を真っ直ぐにしていただきました。

明日も全力で頑張ります。

東京・日本橋での展示会 3日目

今朝の東京は朝から雨。寒いです。そんな中、今日は東京マラソンが開催されました。3年連続で日本橋での展示会と被ってしまい、会場前のマラソンコースは応援の方々で賑わっていました。

冷たい雨の中、東京マラソンがスタートしました。

毎年、東京マラソンを生で見れる幸せ感と、参加する方々のその多さに酔ってしまいそうです。

参加者の多さに、見ているだけで酔ってしまいそうです。


記念に、コースを仕切っている「東京マラソンテープ」をいただきました。

そんなこんなで、展示会最終日はいつも暇な時間を過ごさせていただいております。

東京・日本橋での展示会 2日目

今朝は朝から天気も良く、気持ちのいい一日でした。この展示会が行われている会場は、東京・日本橋のど真ん中、三越百貨店本店の真向かいという場所柄、いろいろなお客様が訪れてくれます。

日本橋 三越百貨店本店の真向かいです。

遠方から展示会を目当てにお出かけ頂ける方や、ふらっと前を通って見て頂ける方など、様々なお客様がひっきりなしに来店してくれます。

さすが世界でも類を見ない大都市・東京です。

全てのお客様が桐たんす目的と言うだけではなく、衣装箱や古い桐たんすの再生のお客様や、ふらっと入ってくれたお客様は、桐の小物を手に取っていただき、お求め頂けるお客様が多いのも、この会場の特徴です。

手頃な桐小物はふらっと寄って頂けるお客様にも好評です。

今日は用意してきた桐の小物を、たくさんお求めいただきました。中には3回も来ていただきお求めいただいたお客様も。ありがたいことです。

桐の文箱などはあっという間になくなりました。

明日は最終日。明日も全力で頑張ります。

東京・日本橋での展示会です。

新潟を始発の新幹線に乗り、東京にやって参りました。本日より3日日曜日まで、東京・日本橋を会場に桐の蔵の展示会を開催しております。

東京・日本橋で展示会を行っております。

今回は「伝統と現代の桐たんす展」と題しまして、伝統的な和たんすや整理たんすと現代的な桐チェスト、桐小物をご用意致しました。

伝統と現代の桐たんす展と題しまして、色々な桐たんすを揃えました。

会場の都合により、日本橋での展示会が最後となる今回は、桐の蔵が長年温めてきた、今年から力を入れていく新たな方向性の作品の発表の場としてお持ち致しました。

それは、古い桐たんすの再生なのですが、今までの再生より、より踏み込んだ、キャビネット型への改造パターンや、チェスト風へのパターンをご紹介しています。

古い桐たんすを再生(改造)しました。


これ古い桐たんすです。キャビネット風に再生(改造)しています。

目を引く色はもちろん、脚を付けたり、引出しをキャビネット型に変えたりの新たな提案をさせていただいております。数年前からやりたかった事が、やっと形になってきました。今後、HPの再生のコーナーでも紹介していく予定です。

脚を付けてチェスト風に仕上げたタイプです。


グリーン色に仕上げ、あえてクラッシク調に仕上げた金具も大きなポイントです。

新潟より、たくさんのご提案をお持ちしてお待ちしております。本日もお客様のお越しをいただきました、心より感謝致します。ありがとうございます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県I様の桐チェストを作る 3

昨日の徳島県までのお届けから一夜明けて、疲れを引きずりながらの仕事でしたが、早いもので今日で2月も終わり。ホント、2月は逃げるように過ぎ去っていきました。

一昨日は桐チェストの立側をハタガネで固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその立側をカンナで仕上げていきます。

チェストの立側をカンナで仕上げていきます。

その後は引出し周りに入っていきます。木取りを出してもらってそれぞれの長さで切ります。その後は、カンナで各部材を仕上げていきます。

そしてカガミ(前板)を仕込んだ後は、先板にカガミのサイズを写します。次にホテ板、先板のホゾ組みを昇降盤で取り、ホゾの部分の取り残しをノミで取ります。

カガミ板の寸法を先板に写します。

そして凸の部分を玄能で叩いて付きやすいようにして、引出しの枠を固めていきます。引出しは、カガミ板、ホテ板、先板の順にハタガネで止めて木釘で打っていきます。枠を固めたら、直角になっているかを定規で確認します。

凸の山を玄能で叩いて、付きやすくしていきます。


引出しの枠をハタガネで止めて、木釘で打っていきます。


固めた引出しの枠が直角になっているか、定規で確かめます。

これを繰り返して、桐チェストの全部の引出しの枠を固めていきます。

今日の私は、先板と丸盆の6分板を切り、自動(自動カンナ)と手押し(手押しカンナ)で仕上げ、それぞれの板を組んでいきました。

丸盆の板を組んでいきました。


今日組んだ板です。

午後からは、明日から始まる東京・日本橋での桐の蔵の展示会のたんすの積み込みを行いました。明日からの3日間、東京・日本橋にて展示会を開催いたします。お時間をお作りいただき、お出かけいただければ幸いです。

明日も全力で頑張ります。

徳島県まで桐たんすのお届けでした。

本当は、今日の早朝4時半に出発し、日帰りする予定でした。

今週は怒涛のような日程で、日曜日は東京にお届け、そして今日の徳島県、週末の金曜日からは東京・日本橋での展示会を控え、明日はその積込みなど、日帰りしなければならない理由があったのですが、26日の昼食を弟と私と奥様の3人で食べていたときに、「日帰りは無理だよ」という話になり、急遽、前泊という話にまとまり、ホテルも取れ、終業の5時10分を待って、ダッシュで前泊の滋賀県長浜まで北陸高速を走らせました。

何度か泊まっていたホテルでインターからも近く便利です。

ホテルに着いたのは午後10時。結構、飛ばしたのですが5時間近くかかりました。晩酌もせず就寝し、翌朝は午前6時に出発という、睡眠不足状態で一路、徳島県まで向かいます。

私の人生で、こんなに四国に行くとは思わない位、明石海峡大橋も瀬戸大橋も渡ってきました。桐の蔵の桐たんすはもう何十本と四国のお客様にお使いいただいており、本当に感謝です。

いつ通ってもドキドキする明石海峡大橋。


帰りの橋の上から見える明石の町は素敵です。

今回のお客様には、午前10時頃にはお届け出来る旨を連絡しておりましたが、その時間通り、10時過ぎにはお届けさせていただきました。O様、ありがとうございました。

4尺の胴丸という最高級の和たんすです。


衣装盆(丸盆)と、帯締め、帯揚げ盆を付け加えた別注でした。

帰りには、西宮のお客様に寄らせていただき、桐チェストの調整をさせていただき、帰路につきました。

今思えば、日帰りは無理だったかも。今回は前泊で正解でした。結果オーライに感謝です。
明日も全力で頑張ります。