1.会社での出来事

桐たんすの組み立て 京都府T様の小袖たんすを作る

今日からは、京都市のT様からご注文いただきました小袖たんす(整理たんす)の制作をお伝えさせていただきます。
4月に京都市で行いました展示会に、近所にお住まいになっているT様から2度に渡り、ご来場いただき、小袖たんすをお求めいただきました。T様、ありがとうございます。


まずは木取りを出して、長さ切りでそれぞれの部材を各々の長さに切っていきます。


無垢の立側です。


この図面で小袖たんすを作っていきます。


長さ切りで切りそろえたら、それぞれの部材をカンナで仕上げていきます。


ホゾを取るため、ホゾの型で印を付けていきます。


立側にシラガキで引き出しの割付をしていきます。


立側に付けた棚板が入るシラガキの線です。


棚板に縦挽きノコを入れていきます。


小引き出しのところに入るツカに、忍鍵の穴をノミで彫っています。


棚板に忍鍵が入る溝を彫ります。


今日の私は、注文が入った柾を組みました。総盆という上から下まで観音開きのたんすの柾です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る6

週末は、どんよりとした梅雨の真っ只中の天気でした。今年の新潟の梅雨は、雨が降ったり止んだりで、今の所大雨もなく、ジメジメとした日々が続いています。

愛媛県O様からご注文いただきました和たんすの制作は今日が最後です。先回は、引き出しの枠を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


カガミ板の蟻組のところにのりを入れ、ホテ板をはめ込み、先板のホゾもはめ込んで、引き出しの枠を組んでいきます。


引き出しの枠を作ったら、底板を木釘で打って止めていきます。


引き出しの底板を打ったら、丸盆を制作します。丸盆の上面をカンナで仕上げていきます。


丸盆をまとめてハタガネで締めて固定し、面が平らになるようにカンナで仕上げていきます。


ハタガネで締めてそのまま角をカンナで丸くしていきます。


丸盆が一通り出来たら、引き出しを入れていきます。ホテ板と先板を削りながら、引き出しを入れていきます。一回ですんなり入ることなどなく、引き出しが当たる場所を確認しながら、入れては出し、出しては削りを繰り返しながら、密閉度の高い、引き出しを作り出していきます。


引き出しに取手金具が付いていませんので、大きな吸盤で引き出しを引き出します。


一番下の引き出しは四方丸の部分(内側が丸)になっているので、引き出しの両端も丸くしていきます。


完成までもう少し。密閉度の高い引き出しになってきました。


丸盆を入れ、引き出しも入って完成です。(観音開きは省略しました。すみません)


今日の私は、7分板を切っていました。3尺5寸の先板がなく、急遽、板を切りました。その後、手押しで板を均し、自動カンナで厚みを決め、組んでいきました。

明日も全力で頑張ります。

富山県まで桐たんすのお届けでした。

梅雨の合間の晴れ間の一日、今日は富山県まで桐たんすのお届けと、福井県まで所用に行ってきました。起床は午前5時。一旦工場で段取りし富山県に向けて出発です。

北陸道有磯海SAで休憩です。

天気は晴れ。気持ちのいい朝でした。

まずは富山県砺波市まで。お母様が嫁いできた時に、加茂で作ってもらった4本セットの桐たんすの再生をご依頼いただき、今回、完成しお届けさせていただきました。茶色のオイル仕上げで仕上げさせていただきました。
H様、ありがとうございました。

加茂で作られたという胴丸の小袖たんす。喜んでいただきました。

その後、福井県まで足を伸ばして所用を済ませ、午後3時過ぎに工場に到着でした。

今日は新潟県を含め北陸地方でも気温が上がり、車内からの外気の気温計は31度。真夏日にちょっとびっくりでした。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る5

昨日は、愛媛県O様からご注文いただきました和たんすの、上台の裏板を仕上げて台輪の制作までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


台輪が完成し、立側が立ったら引き出し周りに入ります。引き出し周りの材料を出してもらいます。


長さ切りでそれぞれの寸法に切っていきます。


引き出し周りの材料を切ったら、それぞれの部材をカンナで仕上げていきます。


その後、少し端折りましたが、丸盆の枠をチューブで固定します。


その後、丸盆の底板をカンナで仕上げていきます。


カガミ板の寸法を先板に写しています。


丸盆の内側の貼り付けを作るため、角をきれいに仕上げます。


丸盆の枠です。跡は内側の丸をつけて底板を木釘で打っていきます。


引き出しの枠を固めていきます。 蟻組みのカガミ板にホテ板を打ち当てではめ込んでいきます。


引き出しの枠を固めたら、底板を木釘で打っていきます。


今日の私は、板貼りを集中的にやっていました。チェストの底板がなかったので、午前中に必死に貼りました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る4

昨日の夜の地震は本当にびっくりでした。私は早くも寝ていたのですが、大きな揺れと「ゴーー」という音、そして奥様が次男を呼ぶ叫び声で飛び起き、一階に行きすぐにテレビを付けました。

この辺は大事に至らないで良かったですが、県北の被害が大きいようで、被害に遭われました方には、心よりお見舞い申し上げます。

愛媛県のO様からご注文頂いている和たんすの制作をお伝えしています。昨日は、上台と下台の本体を固めてところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


下台の立側をカンナで仕上げていきます。


上台の両角(四方丸)をカンナで仕上げていきます。


厚さが1寸3分(約4cm)もあると、丸くするのも大変です。


台の重ね板をカンナで仕上げていきます。


重ね板が平らになっているか、定規を当てて確認します。


たんす本体をひっくり返して、上台の上に下台を乗せて、上下を合わせるためにカンナで削っていきます。


長ハタガネで上下を固定し、立側をカンナで仕上げていきます。


前面の四方丸の部分を作っていきます。(ノミで荒削りしています)


上台の裏板をカンナで仕上げていきます。


今回の台輪は大丸に合わせて、台も丸く加工しています。


今日の私は、午前中は再生たんすの調整と梱包を、午後からは奥様が午前中に貼ってくれた「柾」を自動カンナで削り、扉と引き出しの柾を作っていました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る3

愛媛県O様からご注文頂いております和たんすの制作です。昨日は、中棚とツカをシャコ万で固め、タイコのサンを打つ所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


下台の棚板が入る位置を見て、シラガキで、印をつけます。


中棚とツカをタイコに組み入れていきます。


下台の地板が入る部分をノミで取っていきます。


組み入れた中棚とツカを、上台の本体に組み入れていきます。


上台の本体に組み入れた、中棚、ツカ、タイコを長ハタガネと木釘を打って止めていきます。


その後は、シャコ万でタイコを固定して、のりが乾くまでしばらく置いておきます。


下台も上台と同じように、立側に棚板を入れて重ね板と地板を組んで、長ハタガネと木釘で止めていきます。

今日の私は、午前中は柾を組み、午後からは午前中に奥様が貼ったヘギ底を自動カンナで削って、ヘギ底を仕上げていました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る2

先回から愛媛県のO様からお注文いただきました和たんすの制作をお伝えしていますが、先回は1寸3分(約4cm)厚のホゾを木殺しして、タイコの厚みを毛引きで取るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


上板にタイコが入る部分を作るため、定規を当てシラガキでタイコの入る部分に印を付けます。


1寸3分の上板のホゾも「木殺し」します。


観音開きの中にある小引き出しが入る部分のツカを立てます。


タイコに中棚が入る溝を彫ります。


タイコの面を面取りカンナで取っていきます。


中棚とツカをシャコ万で固めます。


タイコにサンを打っています。


前から頼んでいた新しいカンナが届きました。すぐには使えないので、しばらく置いておきます。


今日の私は、9分厚の上板を組んでいました。


こんなかわいいチェストも梱包しました。

明日も全力で頑張ります。

宇都宮→都内→横浜までお届けでした。

今回のお届けは、お客様のご都合を聞き、私達の予定にも合わせていただいたりで、わがままを聞いてもらい、数週間前から決まっていました。

しかし、天気は雨。しかも大荒れ。私のいつもの行いの悪さがこういうところで出ます。今回は久しぶりの一日5軒のお届け。いつものハイエースには乗らず、2tロングのトラックでのお届けになりました。

起床は午前4時。こんな時間でも今は意外と明るいんですね。工場で弟と合流し、午前5時に出発します。


一軒目は宇都宮市へ。関越高速から北関東道→東北道に入り宇都宮市まで約3時間。3月の日本橋での展示会にお出かけいただき、小袖たんすをお求めいただきましたI様。本当にありがとうございました。


途中のSAで給油と休憩。この間、雨はずっと降っていますが一路、都内を目指し東北道を走ります。二軒目は、都内中野区のK様。


今回のたんすは、世界で一本しかない個性的な桐たんすのオーダーでした。引き出しには取手金具のない彫り込み式の引出しで、上下つに分かれる上台には、サクラのラインが1本。下台にはサクラとウォールナットのラインがそれぞれ入り、との粉仕上げを施しました。K様、ありがとうございました。


その後は、そのマンションからすぐのK様へ。以前に桐チェストをお求めいただいていました、新潟市内に住むお母様からのご注文で、グリージオシリーズのチェストをお届けさせていただきました。K様、ありがとうございました。


そして4軒目は渋谷区のY様へ。再生たんすのお届けでした。Y様の息子さんから以前に桐たんすの再生のご依頼を頂き、今回はお母様からもご依頼いただきました。Y様ありがとうございました。

そして昨日最後のお届けは横浜市緑区へ。でもここからが大変でした。4軒目のお客様から横浜市緑区のお客様のご自宅に行くまで約2時間。首都高などを使うのかと思ったらナビが選択したのは下道。


度重なる大渋滞と大雨の影響で車が進みません。結局、お客様のご自宅に着いたのが午後3時過ぎ。U様、大雨の中、外まで出てきていただきましてありがとうございました。

一日で5軒のお届けを終え、午後3時過ぎにコンビニでやっと昼食。その後、第三京浜から環八、関越道を通って午後8時過ぎに工場に到着でした。実に15時間もトラックに乗っていた事になります。

そして今日。新潟は大雨。またもや日頃の行いがここでも出ます。
そんな中、新発田市まで再生たんすのお届けに行ってきました。昨年お預かりしてやっと完成した4本の再生たんすです。

今日は大雨の中一人でのお届けでしたが、腰も出ず何とかお届けすることが出来ました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る

今日からは愛媛県のO様からご注文いただきました、和たんすの制作をお伝えさせていただきます。実はO様は、以前にも整理たんすをお求めいただいており、今回が2本目のご注文です。O様、ありがとうございます。


まずは図面を出します。これを見ながら職人は和たんすを作っていきます。


木取り(部材)を出し、長さ切りでそれぞれの部材を、各々の長さ、幅、奥行きに切っていきます。


部材を切りそろえたら、各部材のカンナ掛けです。


和たんすの本体、立側です。


立側の内側になる方をカンナ掛けしていきます。


今回のたんすは、本体の厚みが1寸3分(約4cm)ある大丸という型のたんすです。4cm厚の上板、本体ですのでかなり厚いです。その4cm厚のホゾを取ります。


棚板の幅を上板の幅に合わせて見ています。


上板のホゾの部分を「木殺し」しています。特に1寸3分の厚さになると、ホゾとホゾが付きにくくなるので、「木殺し」しないときちんと付きません。


上台の衣装盆が入る部分(タイコ)の厚みを毛引きで取っています。


今日の私は、チェストのホテ板、丸盆ホテ板、ヘギホテ板の7分板を切っていました。その後、手押しカンナで均し、自動カンナで厚みを決めて、あいばを擦り、各板を組んでいました。

次から次へとなくなる板に、木取りが追いついていませんが、明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県U様の整理たんすを作る5

神奈川県のU様からご注文いただきました小袖たんすの制作も今回が最後です。昨日は、引出しを固めるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


引出しは枠を最初に固めていきます。


引出しの枠を固めたら、次は引出しの底板をハタガネで締めながら木釘で打っていきます。


底板を木釘で打ったら、順番にきれいに並べていきます。


そして先板から順にカンナで仕上げていきます。


底板を仕上げる時は、引出しを逆さにして、引出しの中に台を入れ、底板が直接当たるようにしながらカンナで仕上げていきます。


そしてホテ板を削りながら、引出しを入れていきます。


引出しの上面やホテ板を削りながら、たんす本体に入れて、どこが当たっているかを確認しながら、入れたは確認し、出しては削るを繰り返し行います。


引き出しの数だけ、この作業(動作)を繰り返し行い、かなり端折りますが、小袖たんすが完成します。


今日の私は、午前中は日曜日に東京へお届けする桐たんすの調整と梱包を。


午後からは裏板を組む仕事でした。

ここ数日、木取りが間に合わないくらいでバタバタしています。

明日も全力で頑張ります。