1.会社での出来事

桐たんすを仕上げる   「桐を焼く」

曇り   台風が近づいています。風が強いです。

今回は桐を焼いて仕上げる「焼き仕上げ」。

桐たんすの仕上げ方法(塗装)にはいくつかあって、伝統的な「との粉」仕上げが一般的ですが、その他、桐を焼いて仕上げる「焼き仕上げ」や、焼き仕上げの中でも、焼いてからとの粉を塗り込んでいく「時代仕上げ」

そして、最近では植物オイルを主成分とした「天然オイル」仕上げなど、桐たんすの仕上げ(塗装)も、様々なやり方が生まれ、お客様のお好みに応じて提案できるようになって来ました。

今回の「焼き仕上げ」は、桐の蔵でもよく行う、桐を焼いてすすを落とし、その後、桐たんす用のロウを塗り込んで仕上げる、至ってシンプルな焼き仕上げ。

焼いてすすを落とすときに使う、「うづくり」が木目をしっかりと浮き立たせ、こげ茶色の地色と相まって、和風なのにどこか洋風さも感じられる仕上げになります。

桐は火事になっても、表面は焦げるのですが、焼き切るまでに時間がかかるという桐の特性を活かした仕上げ方法です。

そんな焼き桐仕上げですが、焼いている最中は細心の注意が必要です。うっかりするとすぐに火がついて、そこが焦げてしまいます。

私も「あ~~って!」何度も焦がした経験があり、そこから生み出した出来るだけ焦げない方法もあります。

職人って、そんな試行錯誤しながら技術を会得していくんですよね。

桐たんすを作る道具たち 「胴付鋸」(どうづきのこぎり)

曇のち晴れ。  台風前のフェーン現象でしょうか。

今回の道具は「胴付鋸」

桐たんす職人は、普通の鋸はあまり使いません。
普通、鋸と言えば、両方に刃が付いているものを鋸と呼ぶのですが、桐たんす職人が使う鋸は、片方に刃が付いているものがほとんど。その中で、今回は「胴付」と呼ぶ、鋸を紹介します。

私がまだ、和歌山での修行時代。
親方に、「胴付取って!」と言われ、?だったことを思い出します。

その時は、何で「胴付」なんだろうって思ったのですが、後になって何となく分かりました。

胴付鋸って、刃が付いている反対側に背金が付いているんですよね。
これがあるお陰で、ノコが曲がらないように正確に真っ直ぐに切れるようになってるのです。

多分、この背金の事を胴付の「胴」と呼んだのではないかと思います。
胴付鋸は細かい作業の時に主に使うのですが、私も修行時代、真っ直ぐに切れなくて、よく怒られました。

「ほら、見てみろ、曲がってる」と。

そんな事で、「胴付鋸」って言うと、修行時代を思い出してしまします。

桐たんすを作る道具たち「端金」(ハタガネ)

今回は、三代目が送る「桐たんすの世界」をブログでお伝えしたいと思います。

昨日の、「屋根に干す」に引き続き、今回は、桐たんすを作る道具にスポットを当てます。

桐たんすを作るための道具は、数々ありますが、今回は「ハタガネ」板と板を貼る(接ぐ)ために用いる道具で、私達にとっては無くてはならない道具の一つです。

貼る板に接着剤を塗り、板の上下にハタガネを渡し、固定ネジを回して固定させ、締付けネジを徐々に回して締め付けていくという感じ。

言葉ではうまく言い表せませんが、とっても原始的な道具。

大きな工場では、高周波接着機などで、機械にかけて一気に接着できる機械が備わってる工場もありますが、桐の蔵は、一つ一つ、板にローラーで糊を付け、ハタガネを回して接着していくという、至って原始的なやり方。

桐の蔵では、板貼り担当の奥様が毎日、ハタガネを使って板を貼っていますし、私も、職人さんも毎日のように使う道具です。

この道具も、慣れないときちんと板が貼れずに、板が歪んだり、割れたりすることがあり、後々まで響いてくることがあります。

大きさも数センチの極小から、数メートルの極大まであり、板の大きさのよって使い分けます。

極大は、奥様のような女性ですと、ちょっと大変。桐たんす作りって、このような原始的な道具が今だに、現役として使われていることに、嬉しくなります。

時代は機械化、効率化を行く中、桐の蔵の工場では結構、真逆を行ってたりしますが、そこが結構好きです。
そんな桐の蔵のものづくりを、少しずつ、伝えていければと思います。

屋根に干す。

雲。 蒸し暑さが続きます。

新潟は、ここ数日雨が続き、カラカラに

乾いた桐板もやっと渋が流れ、いい感じになってきました。
そんな中、雨が降らない内に、3月に屋根に干した板を、ひっくり返す作業を行いました

桐板は、普通、外の広い場所にサンに立てかけて干すのですが、サイズの小さい板は、屋根の上にも干せるし、必然的に雨が当たるので、屋根の上は、板干すには、うってつけ。

昔は、どこの工場も、屋根の上に干してましたが、今では、あまり、見れなくなりました。3月から半年、表面渋を抜いた板は、これから、また半年かけて裏面の渋を抜きます。

こうして手間暇かけて、渋を抜いて、やっと使える板になります。

被害が出ないくらいに、もうちょっと、雨降って欲しいです。

やっと雨か・・・。

曇り時々雨。   蒸し暑いです。

 

日中はまだまだ暑さが残るものの、朝晩はずいぶんと涼しくなってきました。

しかし、今週は暑かったと言うか、熱すぎた。

 

新潟県内、隣の三条市は40度を超えました。

私もそんな報道のヤフーニュースを見て、その日の正午に、外へ出て見たが

確かに暑かった。

しかし、桐の蔵の工場の二階は、もっと暑かった。

 

その日、お客様が見えており、工場の中が見たいとのことで、

奥様に案内してもらったのですが、この暑さの中、仕事をしている

職人さんを見て、驚いていました。

 

仕事をしている場所の真上に、クーラーがあるとは言え、工場の二階は

40度を遥かに超えていましたから・・・。

 

そして今日は朝から曇り。

時々、雨も降り、気温も幾分下がって過ごしやすいですが、湿度は高め。

 

天気予報を見ると、今日から来週までは傘マークが並び、

やっと、雨が降ってくれる予報。

 

7月の梅雨の季節から、雨らしい雨は降っていませんので、農作物のためにも、

桐のためにも、今週に期待です。

 

 

渇水

   晴れ。  猛暑。

今日から8月。
毎年のことながら、今が一番暑い季節なのですが、
ここ新潟は、もう、一月以上雨が降らず。

桐板どころか、農作物にも多大な影響が出ていると思うし、
こんな状態が続くと、取水制限になったりするのではと心配になります。

そんな中、昨日、新潟県は渇水に関する会議を開いたとか。
ホント、異常に降るのも困るけど、降らないのも問題です。

ここ数日は、毎日の気温が35度を超え、体も暑さに慣れてきて、
暑い事は暑いのですが、結構、平気というか・・・。

でも、天気予報は、ずっと晴れ。
雨の予報は今のところなく、この先、ホント、どうなるのか心配です。
今年は、夕立もないし、一時的なゲリラ豪雨もない。
それだけでも欲しいのに。

あと、お盆休みまで10日ほど。
何とか頑張って、一休みしたいものです。

どうか、早く雨が降りますように。

東京と千葉までお届けでした。

  東京は雨。 新潟は猛暑。

もう、どの位になるのだろうか、雨が降らないのは。
畑も、干してある桐板もカラカラの状態で、農作物もかなり
影響が出るのではないでしょうか。

今年は、季節が早め早めと進み、梅雨明けも異例な速さで、今度は猛暑。
しかし、秋は早めには来ないみたいで、この暑さが9月いっぱい続くとか・・・。

そんな中、今日は東京と千葉まで桐たんすのお届けに行ってきました。
台風の状況を常時ニュースで確認しながらの、今日のお届けでした。

起床は午前5時。
少し早めに工場に行って、桐たんすをハイエースに積み込み、弟を待ちます。
6時前に弟と合流し、一路関東へ。

新潟県内は涼しい朝でしたが、県境のトンネル付近で雨がパラパラ。
群馬県に入ると、結構、本格的な雨で、こりゃ、困ったなーって言う感じでしたが
都内に入れば、降ったり止んだりの天気。

台風接近のお陰で、首都高速はガラガラ。
渋滞もストレスもなく、予定時間より早めにお客様のマンションへ到着でした。

桐の蔵の最高級の和たんすを、素敵なマンションの和室にお届けさせて
いただきました。
T様、ありがとうございました。

雨が強く降らないうちにと、早め早めの行動で、次は首都高湾岸線を走り、
千葉市まで。
約1時間で、2軒目のお客様のマンションへ。
地下駐車場からの搬入でしたので、雨の心配もなく、スムーズにお届けできました。
S様、本当にいろいろとお気遣いいただきましてありがとうございます。

お陰様で、土砂降りの雨に合うこともなく、都内、千葉市のお届けを終えることが
出来ました。

そして、いつもの三芳SAで昼食を取り、一路新潟県へ。

そして最後に、新潟市まで足を伸ばし、再生たんすのお届けでした。
ご実家のお祖母様の桐たんすを再生して、嫁いだ、お孫様へのプレゼントの
お届けでした。
Y様、ありがとうございました。

今日の関東地方は、台風の影響で雨は降っていたものの涼しい気温。
そして、帰ってきて県境のトンネルを超えればそこは気温35度の猛暑日。

雨の東京と猛暑の新潟。
いつもは逆なんだけど。

新潟は明日からもこの天気が続くみたい。
早く涼しくなってほしいです。

ご無事で何よりでした。

  晴れ。  もう暑すぎです。

今年の春先、名古屋市での桐の蔵の展示会に、そのお客様は遠路、
お越し下さいました。

展示会で色々とお話させていただき、別注の桐たんすをお求めいただきました。
そのお客様は広島県からお出かけいただき、お嬢様のご結婚の婚礼家具として
弊社の桐たんすをお選びいただいたのでした。

お届け予定は7月。
しかし、2週間前、広島、岡山、愛媛県を中心とする豪雨被害が相次ぎ、
私も、報道で被災地の状況を見ていました。

頭の片隅には、広島へのお届けの桐たんすの事がありましたが、
この被害の大きさに、「復旧するまでは預かっておこう」と思っていました。

そんな中、広島のお客様へ電話したりしたのですが、繋がるはずもなく、
お手紙だけは出しておいたのです。

そして先週、突然、お客様からお電話が。
大丈夫でしたか?の私の問いかけに、「奇跡的に大丈夫でしたと。」
周りは、被災していますが、我が家は大丈夫でしたと。
ご先祖様のお陰です。と話してくれました。

そして桐たんすの事も聞かれ、私は「普及するまでお預かりします。」
と答えたのですが「娘と相談して、連絡します」とのことでした。

そして今日、お嬢様から連絡があり、桐たんすのお届け日が決まりました。
お嬢様も、「全然、大丈夫です」とのお話でした。

まだまだ、復興していない地域が多い中、こんなにも早く、お届け出来るとは
思ってもいませんでしたし、何よりも、お客様が無事だったことが何よりでした。

お届けは来月。
高速道路は、山陽道は普及していますが、呉へ向かう高速は
まだ通行止め。
広島へも、普通にけるのかどうか分かりませんが、気をつけて行って
きたいと思います。

山梨県までお届けでした。

  晴れ。  猛暑です。

連日、日本列島は猛暑日が続き、40度を超える地域もあり
体温よりも高い気温はどんな感じなんだろうと思う、この頃です。

それでも新潟も暑く、日差しが強い、桐の蔵の工場の2階の気温は
連日、38度を超え、1階から2階に上がると、息が苦しくなるほどの
熱気に圧倒させられます。

職人さんたちの場所にはクーラーが設置されていますが、
弟と私、そして奥様の仕事場にはクーラーはなく、常に水分を取らないと
熱中症になってしまいそうな、職場環境です。

そんな中、今日は山梨県甲府市まで桐たんすのお届けに行ってきました。
今回は、私は工場で仕事でしたので、弟と職人石井君のコンビでのお届けでした。

お客様のご都合で、午後1時以降のお届けでしたので、出発は午前9時過ぎ。
順調にお届けを終え、午後2時前には、私の携帯にお客様からお礼の電話が
かかってきました。

今回のN様とは、お電話、FAX、メールで、やり取りをさせていただき、
別注の整理たんすをご注文いただきました。
N様、本当にお世話になりましてありがとうございました。

新潟県内も、雨はいつ降っったのか記憶にないほどで、農作物への影響も
心配されますが、まだまだ、この暑さは続きそうです。

どうぞ、お体大切に気をつけてお過ごし下さい。

親方

   晴れ。  暑いです。

ここ数日、比較的涼しい天気で、過ごしやすかった新潟ですが、今日は、
全国的にも40度に迫る気温とかで、新潟も暑い一日です。

そんな中、昨日、久しぶりに工場に親方がやってきました。
桐の蔵親方  桑原 賢(まさる) 81歳

月に数日、桐の蔵の工場にやってくるのですが、昨日はいつものように
私の奥様の車に乗ってではなく、バスで来たと。
それも30分もかけて。

「家に居ても退屈だから・・・」とのことで、バスでやって来たとの事。
私も、親方がボケないように、出来るだけ仕事を作ってあげるのですが、
ここ数日は、そんな仕事もなく。

しかし、工場に来れば、職人さんと話したり、気がついたことをやったりと、
それはそれは、現役さながらの仕事ぶり。

ダメなところは言うし、私なんて今だに怒鳴られることもしばしば。
そりゃ、昭和の激動の中、今の工場を作って、ここまで桐の蔵を続けて来た
だけの事はある親方です。

さすがに機械につかまったりはしませんが、それでも、
「あれはこうだ、それはどうだ」と、目配せ気配せしながら常に見ています。

昨日も、機械屋さんに、工賃を値切っていましたから・・・。

もう、私に代を譲ったとは言え、心配なんだろうな・・・って。
まあ、居てくれるだけで、安心なところはあるし、親ってそんなもんですね。

午前中いっぱい工場に居て、帰って行きますので、それで、
ストレス解消なのでしょう。
まあ、元気なうちは、工場に来てみんなを、叱咤激励して欲しいものです。

しかし、今日は、ほんと暑い。
一人で仕事していても、暑さとの戦いですので、今日は早めに帰ります。

世間は三連休。
どうぞ、暑さ対策を怠らず、気をつけてお過ごし下さい。