1.会社での出来事

「板入れ完了」

今年の新潟県は雪は少なかったものの(無かった)雨が比較的多く、春になっても、晴れが続く日は少ないような気がしています。

春の桐丸太を仕入れ製材もしているので、新しい板もやってくるし、昨年の春に干した板を入れなければならないので、数日前から天気が気になっていました。

一昨日と昨日は天気だったのですが、昨日は兵庫県まで桐たんすのお届けのため見送り、今日、予報では雨だったのですが、午前中はかろうじて曇りだったので、今日、午前中、板入れを決行しました。

まずは干してある板を、一枚一枚手作業でまとめてトラックに積んでいきます。

そして倉庫に丁寧に崩れないように積んでいきます。

その後、昨秋に一枚広ろげにした板を、ひっくり返してまた干します。

そんなこんなで11時を過ぎて小雨が降って来ましたから、決行して良かったです。後は、製材途中の板を待って、干すだけです。

明日も全力で頑張ります。

兵庫県まで桐たんすのお届けでした。

新潟は寒くなったり暖かかったりで、まさに三寒四温の頃。

今日は兵庫県加古川市まで桐たんすのお届けに行ってきました。

起床は午前4時。いつものように工場で弟と合流し、北陸道を西へ向けて走ります。

今日は5時半頃には空が明るくなってきました。夜が明けるのが早くなりましたね。

いつものように福井県の南条SAで休憩し、そこから舞鶴若狭道→中国道→六甲有料道路を走り阪神高速→加古川バイパスを通り今日の目的地のお客様のご自宅に到着しました。加古川市って姫路の少し手前なんですね。以外と時間がかかった印象でした。

今日のお客様は、愛媛県のK様。お嬢様の婚礼道具として弊社の総桐たんすをお求めいただきました。愛媛県から兵庫県へ嫁ぎます。

今日は愛媛県からお母さまとお嬢様にお出かけいただき、一緒に納品を見守っていただきました。

4尺幅の胴丸の和たんすとワイドの整理たんすをセットでお求めいただきました。

K様、本当にありがとうございました。

納品後には、いろいろとお話させていただきました。

昨年の12月にお電話をいただいた際には、実際に見るところがないですか?とのお話をいただいておりました。

丁度よい展示会がなく、ご迷惑をおかけしました。そんな中、たんすも見なく、一度も顔を合わせたこともない私どもから、桐たんすを購入していただきました。

「不安ではなかったですか?」と聞きましたら、他の家具屋さんも見ましたが、良いものがなく、桐の蔵さんのカタログを信用しました。とのお言葉をいただき嬉しかったです。

最近は、婚礼道具として桐たんすをお持ちになるお客様が減って来ましたが、今日のような、婚礼道具としての納品は、ホント、いいものです。

日本の文化である、「桐たんすを持って嫁ぐ」そんな伝統文化を復活させたいな。と感じました。

K様、本当にありがとうございました。

桐たんすの組み立て 愛媛県K様の整理たんすを作る3

愛媛県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、地板に台輪を乗せ、寸法を見るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

台輪の制作に入ります。胴丸という本体が丸い作りですので、台輪も同じように丸い作りになります。前面左右の両角を丸くするために、まっすぐにカットした面に丸くするための面木を貼っていきます。

本体に地板を付けるために、シャコ万とハタガネで地板を付けていきます。

本体を固め、裏板を木釘で打ったら、裏板をカンナで仕上げていきます。

整理たんす本体、立側を面取りの機械で丸く削っていきます。

機械で丸く削った後は、カンナを少しずつかけて丸くしていきます。

本体が完成したら、台輪の制作に入ります。本体がワイドなので、台輪もワイドになります。

台輪が完成したら本体が完成しました。

その後は、引き出し周りに入ります。引き出しのカガミ板(前板)を長台(台の長いカンナ)で削りながら、カガミを仕込んでいきます。(仕込むとは、引き出しが入る部分にカガミ板をピッタリ合わせていくことを、カガミを仕込むと言います)

引き出しを作るに際して使うケヒキ。

4つのケヒキを引き出しを作る時には使います。それぞれのケヒキの刃の位置は、いちいち動かさずに、その時専用に刃の位置が決まっています。

今日の私は板を切ります。各種、いろいろな板を切りましたが、はたまた4分板が少ないことに気づき、昨年干した板干場に板を見に行ったのですが、4分板がない。ちょっと考えます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県K様の整理たんすを作る2

昨日から始めました愛媛県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、立側に掘った溝をノミできれいに取っていくところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

溝を掘った立側の内側に、ロウを塗って引き出しが入る時に滑りがよくなるようにします。

ツカの地板に入る部分をノミできれいに取っていきます。

立側にツカ、棚板を組み入れて固めていきます。立側の上から木釘を打っていきます。

本体を寝せて、立側に入る棚板をしっかりと締めるために、長ハタガネで締めていきます。

整理たんすを逆さにして地板が真っ直ぐになっているか、定規を当てて見ています。

地板を真っ直ぐにするようにカンナで削っていきます。

カンナで削っては定規を当て真っ直ぐになっているか確認し、また削るを繰り返して、地板を真っ直ぐにしていきます。

このたんすは板厚4cmの胴丸という形です。台輪を当てて感じを見ています。

今日の私は、先日、組んだ底板を奥様が貼り、それを私が削って仕上げて、また貼るように仕上げます。

幅の広い底板は、一度に貼れないので、一回貼ってまた削り、そしてまた貼るという、削るのも2回、貼るのも2回行ってやっと完成します。この作業だけでも結構手間がかかっています。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県K様の整理たんすを作る。

今日からは愛媛県K様からご注文いただきました整理たんすの制作をお伝えしていきます。桐の蔵は四国からのご注文が意外にも多く、かなり四国にも桐たんすのお届けに行ってきました。今回は、愛媛県から兵庫県へと嫁ぐK様のお嬢様のお嫁入り道具としてご注文をいただきました。K様、ありがとうございます。

まずは図面を渡し、これに沿って桐たんすを制作していきます。

長さ切りでそれぞれの部材を、各々の長さ、幅に切り分けていきます。

切り分けた部材を、カンナ掛けしていきます。今回の整理たんすは、横長(ワイド)な整理たんすですので、木取り(部材も)横に長い木取りが多いです。

地板が入る部分を作るために、縦引きノコを地板が入る部分に入れていきます。

途中にツカを入れるため、立側からツカの長さと棚板が入る位置をシラガキで写していきます。

棚板が入る溝を掘った立側。その後ろに棚板。

ツカに棚板が入る溝を両面、掘っていきます。

地板に隠し小箱を取り付けていきます。

立側に溝堀カッターで掘った溝を、ノミでさらにきれいに掘っていきます。

今日の私は、板を組みます。主に観音開きの中にある小引き出しの底板です。

奥行1尺4寸の底板を、数種類の幅で組んでいきます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 大阪府Y様の洋服たんすを作る7

大阪府Y様からご注文いただきました洋服たんすの制作ですが、今日が最後です。昨日は、引き出しの枠を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引き出しの底板をハタガネを締めながら木釘で打っていきます。

洋服たんすの引き出しは奥行が深いので、ハタガネも長く、木釘も多く使います。

付属で付く移動式の小箱の引き出しを作ります。小さな引き出しが2段の底板を木釘で打っていきます。

小引き出しの底板を打ち終えたら、木釘を釘切ノコで切り、ペーパー(紙やすり)を掛けて仕上げます。

引き出しを本体に入れていきます。

ホテ板(引き出しの側板)をカンナで少しずつ削りながら、本体に入れていきます。引き出しの奥行が深いので、削るのも大変です。

引き出しを本体に入れてみます。どこが当たったいるのかを目と勘で確認します。削っては入れて見て確認し、また削って見るを、何度も行い、ぴったり引き出しを入れていきます。

今回のたんすの引き出しは、ホテ板に手掛けを彫り込んであります。

洋服たんすの引き出しは奥行が深いので、手掛けがあると持ちやすいです。

観音開きの扉を仕込んでいます。

立側にぴったりと合わせながら、扉がぴったりと立側に付くように合わせて削っていきます。

最後は観音開きの扉を仕上げカンナで仕上げていきます。

これで完成です。

この後は、塗装、金具付け、最終点検して梱包、そしてお届けとなります。

今日の私は、板を組みます。地板、棚板、上板とそれぞれの板を組みました。

明日からは3連休ですが、明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 大阪府Y様の洋服たんすを作る6

大阪府Y様からご注文いただきました洋服たんすの制作ですが、昨日は、本体の丸を面取りの機械で取っていくところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

台輪の制作ですが、大丸の台輪も曲面を多用した作りになっています。

その曲面も手カンナで作り上げていきます。

そして立側(本体)が完成しました。

引き出しが二段付いた、下二と呼ぶ洋服たんすです。

これから引き出し周りに入ります。

引き出しの材料を出してもらい、自動カンナでそれぞれの部材の板の厚さを決め、長さ切りで、それぞれのサイズに切り分けていきます。

カガミ板(引き出しの前板)の大きさを、シラガキを使って先板に移していきます。    原始的な方法ですが、これが一番正確です。

仕込み終えた引き出しのカガミ板(前板)の前組(蟻組)を取ります。

引き出しのホテ板(側板)と先板はホゾ組なので、ケヒキを使ってホゾを取っていきます。

引き出しの前組(蟻組み)を取り、ホテ板と先板のホゾを取ったら、引き出しの枠を固めていきます。組手の部分にのりを入れ、木釘を打って固めていきます。

今日は昨年の年末に仕入れた桐丸太の木はずみに親方と製材所に行ってきました。

木はずみとは、桐丸太を1本、1本見て、どれくらいの厚みに製材するか、丸太が曲がっているからどこから切るか、どう使うか?など、丸太を見ながら今後の使い方を決めることを「木はずみ」といい、桐たんすづくりはここからすでに始まっているのです。

直径2尺8寸(約85cm)のとっても大きな木が1本と、後は、様々な大きさの木が45本。これを親方と一緒に、これはこう使おう!、この木は何分に製材、と2人で木を見ながら決めていきます。

さすがに親方はベテランで、判断が早いです。こういうところも、早く見習わないとです。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 大阪府Y様の洋服たんすを作る5

大阪府Y様からご注文いただきました洋服たんすの制作ですが、昨日は、台輪の制作までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上台の本体の外側の丸をカンナで削って作っていきます。4cm厚の板を丸くするには結構、大変でセンスも必要になります。

下台の重ね板をカンナで仕上げていきます。

下台の重ね板は、上台が重なる部分ですので、定規を使って平らになっているか確認しながら、削っていきます。

上台の上に下台を乗せて、本体をひっくり返して重なり具合を見ていきます。

上台の上に下台を乗せると、上に乗せる方が軽いので、この方が楽に重なり具合を確認できます。

重なり具合はとっても大事なので、本体側からも見て、すべてがきちんと重なっているかを確認しています。

上に乗った下台を少しずらしては削り、確認しては削りを繰り返していきます。

重なりが決まったら、重ねのサンを打つために、サンを打つ場所をケヒキで取っています。

本体の丸を面取り機械で取っていきます。

今日の私は昨日に引き続き、引き出しの底板を組みます。

全部で、80枚以上の底板を組みました。2つに積み重ねていきますが、奥様はこれをタワーと呼んでいます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 大阪府Y様の洋服たんすを作る4

大阪府Y様からご注文いただきました洋服たんすの制作ですが、先週は、上台の裏板を木釘で打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体の下台を組み、ハタガネで締めながら固めています。

本体が4cmと厚い板を使っているので、かなりの数のハタガネを用いて締めていきます。

上台の内側の丸を作るために、内側に桐を小さなハタガネで貼っていきます。

のりが乾く時間を利用して、小引き出しの制作も行います。

本体下台の外側の丸(四方丸)をカンナで丸めていきます。

やはり4cm厚の板は、カンナで丸くしていくのも、かなりの苦労があります。

目で確認しながら丸みをカンナで作っていきます。

この作業も、勘とセンスで丸くしていきます。

カンナで丸くしていくだけではなく、4cmの大丸は三次元的な丸みを出さなくてはならないので、ノミを使って立体的な丸を作っていきます。

下台と台輪の部分を繋ぐ「足」と呼ぶ部分を、シャコ万とハタガネで付けていきます。

足を付けたら、台輪を作っていきます。

台輪も、大丸のデザインを引き継ぐように、丸みを帯びた曲線が多用される台輪です。長ハタガネで締めながら台輪を固めます。

今日の私は、引き出しの底板を組みます。かなりの枚数の底板ですので、なかなか大変です。

明日も全力で頑張ります。

大阪から鳥取まで桐たんすのお届けでした。

13日の金曜日、起床は午前4時半。工場でいつものように弟と待ち合わせ、午前6時前にまずは大阪に向けて北陸道をひた走ります。

いつものように南条SAで休憩し、大阪へ。

名神から京治バイパスを抜けて、阪神高速を走り東大阪市へ。

予定よりも少し早かったのですが、Y様の新築の素敵なご自宅に、大丸の洋服たんすをお届けさせていただきました。

隣には、3年ほど前にご購入いただきました小袖の整理たんすも大事にお使いいただいており、2本並べさせていただきました。

Y様、本当にありがとうございました。

その後は、阪神高速から中国道、そして鳥取道をひた走り、前泊地の鳥取県倉吉に到着です。

そして今日は、倉吉から約3分の琴浦町まで。

胴丸の整理たんすをお届けさせていただきました。

2年前にも、総盆の和たんすをご購入いただいており、隣に並ばせていただきました。

M様、本当にありがとうございました。そしてお嬢様の大学のご卒業、おめでとうございます。

あいにくの雨でしたが、無事にお届けさせていただきました。

その後は、鳥取道、中国道、舞鶴若狭道から北陸道に入り約8時間半の道のりを帰って来ました。

今回の2組のお客様共に、2本目のご購入をいただきました。

本当にありがたいです。感謝致します。

先週は東京・代官山での展示会で、2週間休みなく働いてきましたが、明日はゆっくりとお休みをいただき、また月曜日から全力で頑張ります。