1.会社での出来事

桐たんすの組み立て 千葉県S様の和たんすを作る3

千葉県S様からご注文いただいております和たんすの制作ですが、昨日は、上台の裏板を木釘で打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台とその下に付く台輪の間に付ける「足」という部分を取り付ける準備をしています。

たんす本体の内側の丸を作るために、内側に小さなハタガネで桐を貼っていきます。貼った桐を小刀で削って、内側の丸を作っていきます。

カンナでホゾの木口の所を削りながら、外側の丸を作っていきます。(四方丸です)

下台の上台と重なる部分(重ね板)をカンナで仕上げていきます。

重ね板に付く、「重ねのサン」、上台と下台がズレないように、重ね板にサンを打つのです。それをカンナで仕上げています。

下台をひっくり返して、「よいしょ!」と逆さになっている上台の上に上げます。

たんす本体を逆さにして、逆さになっている上台の上に、逆さにした下台を乗せて、重なり具合を見ます。(こうすると、重い上台を上げるより、下台を上げた方が軽いのです)

上台と下台の重なりを合わせたら、本体を横にして長ハタガネで締めてズレないように固定し、たんす本体の立側を一気に止めずにカンナで仕上げていきます。

今日の私は、昨日に引き続き板を切ります。今日も3分板、棚板用の板です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県S様の和たんすを作る2

昨日から始めました、千葉県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、立側にタイコを組み入れた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

立側に地板を入れ込み、木釘を打って止めていきます。

下台の立側に重ね板を置き、長ハタガネで止めながら上から木釘で止めていきます。

重ね板に木釘を打ったら、釘切ノコで切っていきます。

下台の立側に重ね板と棚板を入れます。その後は、はみ出たのりをブラシで拭いていきます。

下台の立側のホゾと地板のホゾを組んでいきます。最初は、玄翁で少しずつ叩いて入れていき、入ったら打ち当てを当てて、玄翁で叩いて入れ込みます。

上台の立側にタイコを入れ込んでいき、タイコの所をシャコ万で止めていきます。

上台の裏板を打つために、上板の欠いた部分をノミできれいに取っていきます。

上台の裏板を木釘で打っていきます。

今日は、束の間の晴れ間を見て、親方と一緒に製材所に「木はずみ」に行ってきました。「木はずみ」とは、桐の丸太を見て、切る場所や丸太の割り方の印を付けて来る作業の事です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県S様の和たんすを作る

今日からは、千葉県S様からご注文いただきました和たんすの制作をお伝えします。

まずはいつものように、図面を出してこの図面1枚で和たんすを作っていきます。

各部材をカンナ掛けして、ホゾを取った上板、立側、地板。

観音開きの中にゲス板(小引き出しが入る部分の板)に、小引き出しの寸法を物差しで測っています。

棚板の木口にケヒキを入れ、立側に入る部分を作ります。

中棚とツカをシャコ万で締めて組み立てます。

タイコに中棚とツカを固めて部分を組み入れて木釘を打って止めていきます。

タイコに組み入れた中棚とタイコの裏側を、長台(台の長いカンナ)で平らにしていきます。(平らにして裏板を打つ準備です)

立側にタイコを組み入れて、地板の下側から木釘を打って止めていきます。

今日の私は、板を切ります。3分板のヘギ底と棚板、明日も全力で板を切ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る7

東京都S様からご注文をいただいた和たんすの制作ですが、今日が最後です。昨日は、衣装盆の枠を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆(角盆)の底板を木釘で打つために、ドリルで穴を開けていきます。それにしても素晴らしい木目の底板です。

底板に木釘を打って止めていきます。

引出しの底板を木釘で打ち、長台カンナで仕上げていきます。(長台とは台の長いカンナです)

衣装盆(角盆)のホテ板(側板)をカンナで仕上げていきます。

引出しのホテ板を削りながら引き出しを本体に入れていきます。

少し削っては本体に入れてどこが当たっているかを確認し、また少し削る、何度も繰り返し行います。こうして引き出しを一つ入れれば、他の引き出しが出てくるような密閉度のある引き出しが完成します。

下台の大引き出しもホテ板を削りながら、本体に入れていきます。

引出しの角の面を取っています。すべてにおいてカンナで面は取ります。

最後に、観音開きの扉をカンナで仕上げて完成です。

この後、塗装、金具付け、調整、梱包を経て、お届けになります。

明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る6

東京都S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先週は、カガミ(引き出しの前板)を仕込むところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引出しのホテ板(側板)のホゾ組と、先板のホゾ組のノコ目を昇降盤で入れていきます。

ホゾ組を取ったホテ板の昇降盤で取り切れない部分を、シラガキで取っています。

ホゾ組を取るノコ目が入った先板。昇降盤でノコ目を入れました。

衣装盆の下に入る受け盆。

引出しの枠を固めていきます。先板とホテ板のホゾ組を打ち当てを当てて叩きながら入れていきます。ホテ板には手掛けがくり抜いてあります。

衣装盆(角盆)を固めていきます。衣装盆の先板とホテ板の継ぎ目を木釘を打つためにドリルで穴を開けています。

衣装盆の先板、ホテ板を固めました。

今日の私は、板を切ります。3分板のヘギ底、4分板の地板などなど。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る5

東京都S様からご注文をいただいております和たんすの制作ですが、昨日は、たんすの内側の丸を小刀で作っていくところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引き出し周りに入ります。引き出しの材料を出します。

それを長さ切りでそれぞれの部材を、各々の長さ、幅に切り分けていきます。

切り分けた部材を、カンナで仕上げていきます。

引出しの底板をカンナで仕上げます。幅の広い板を贅沢に使った底板です。

衣装盆(角盆)の底板が入る部分を、昇降盤で欠いていきます。

カガミ板(引き出しの前板)の上口を長台(台の長いカンナ)で均しています。

観音開きの中にある、小引き出しのカガミ(前板)を仕込んでいます。(仕込むとは、引き出しが入る部分に、カガミ板を当て、ぴったりと入るように削っていくことを「仕込む」と言います)

下台の大きな引き出しを仕込んでいきます。これも、引き出しがぴったりと入るように、あちこち見ながら、隙間なくぴったりと入れていきます。

今日の私は、親方の定期検診の病院への送迎を行い、その間にヘギを作り、バタバタとして一日でした。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る4

東京都S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、下台の両角の丸を作るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台に「足」と呼ぶ、台輪と下台を繋ぐ部分をシャコ万とハタガネで付けていきます。

下台の重ね板をカンナで仕上げていきますが、定規を当てながら平らになっているかを確認しながら削っていきます。

上台の上に下台を乗せて、たんす本体をひっくり返した状態で、下台と上台の重なり具合を見ています。(下台の上に上台を乗せると重いので、たんす本体をひっくり返して、上台の上に下台を乗せて見ています)

上に乗せた下台をずらして、上台の地板を削りながら、重なりを合わせていきます。

下台の裏板をカンナで仕上げていきます。

上台と下台を重ねて寝かせ、ハタガネで締めて押さえながら、本体の立側をカンナで仕上げていきます。(立側はカンナを止めずに一気に仕上げます)

たんす本体を仰向けに寝かせ、長ハタガネで固定して前面をカンナで仕上げます。

たんす本体の内側の丸を小刀で少しずつ削って作っていきます。ここの丸は手作業で丸を作っていくのでセンスが問われます。

今日は、午後から長岡市まで再生たんすのお届けにいてきました。(最近は長岡によく行きます)

本体はこげ茶色のオイル塗装、引き出しはグレーのオイル塗装のツートンカラーで渋くまとまりました。この色合い、いいですね。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る3

東京都S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、上台の立側を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の立側に地板を入れ込んでいきます。ホゾとホゾを組み入れて、打ち当てを使って叩いて入れていきます。

前方向と、横方向も打ち当てで叩いて入れていきます。

下台の裏板を木釘で打っていきます。職人さんによってドリルの持ち方も違います。グリップを持つ人、本体を持つ人、それぞれのやり方があります。

上台の裏板を打つために、裏板を打つ面を長台(台の長いカンナ)で平らにならしていきます。

上台の裏板を木釘で打っていきます。

上台の裏板を木釘で打ったら、場所を移動させ、周りをきれいに掃除して次の作業に入る準備をします。

上台の両角の内側の丸を作るために、内側に桐を小さなハタガネで貼っていきます。

下台の両角の外側の丸をカンナで削って作っていきます。

今日の私は、柾を組みます。昨日、割った柾を奥様から貼ってもらい、注文をいただいた桐たんすの型に合わせて柾を組みます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る2

先週から始まりました、東京都S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先週は、タイコのサンを仕上げたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

タイコにサンを木釘とのりで接着し、はみ出たのりをブラシで拭き取ります。

タイコにサンをしっかりと接着させるために、プレスで少しの間押さえます。

上板に戸渡り(観音開きの扉がこれ以上入らないようにする桐の部材を戸渡りと言います)を木釘で打っていきます。

観音開きの中に付く、小引き出しが入る部分、中棚とツカを組み立てます。

棚板が立側に入る部分を作るため、胴付きノコで切っていきます。

タイコに付けたサンをカンナで仕上げていきます。

タイコに、先程の中棚とツカを組み入れ、木釘を打って止めていきます。

下台の立側の溝に棚板を入れ込んで、立側からドリルで穴を開け、木釘を打っていきます。

タイコと中棚とツカを固めたものを、立側に入れ込んでシャコ万とハタガネで固めます。

今日の私は、柾を割ります。いつもは親方にお願いするのですが、今日は私が担当です。昔、和歌山県での修業時代にこの「柾割」の仕事は、ずっとやっていましたので、体に染みついています。ですので、自然と体が反応しますね。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都S様の和たんすを作る

今日からは東京都S様からご注文をいただきました和たんすの制作をお伝えします。

この図面をもとに桐たんすを作っていきます。よく考えると、この一枚の図面だけで職人さんは、桐たんすを作っていくのです。すごいことですね。

この後、長さ切りでそれぞれの長さ、幅に木取り(部材)を切りそろえます。

各部材にカンナ掛けを行い、立側、上板、地板のホゾを取ります。

タイコ(衣装盆が入るところ)に入る中棚が入る溝を掘り、最後の前の部分をノミできれいに取っています。

タイコに小引き出しが入る部分の「ゲス板」が入る部分をケヒキで線を引いていきます。

(ゲス板とは、引き出しが入る部分に地板に直接、引き出しを入れれないので、板一枚敷いて入れるのですが、その敷く板をゲス板と呼びます)

タイコのサン(衣装盆を支える部分の板)を自動カンナで削って厚さを決めています。

タイコのサンの厚みを決めたら、まとめてカンナを掛ける準備をしています。

タイコに中棚を入れる溝と、溝の下に付けるタイコのサン。

そしてタイコのサンをまとめてカンナで仕上げていきます。

今日も私は板を組みます。今日は7分板、各引き出しの先板に使います。

今日は時折、あられも降り季節が逆戻りです。今年の春は、なかなか暖かくなりませんね。

明日も全力で頑張ります。