1.会社での出来事

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る4

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、引出しの底板をカンナで仕上げた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引き出し周りの材料をカンナで仕上げていきます。これは引出しのホテ板(側板)をカンナで仕上げています。

カガミ板(引出しの前板)の裏側をカンナで仕上げています。表は最終的に最後に仕上げます。

カガミ板(引出しの前板)を仕込んでいます。「仕込む」とは、引出しの前板を引き出しが入る本体の部分に当て、引出しが隙間なくピッタリと入るように入れていくことを「仕込む」と言います。

当て板の擦り台で、カガミ板の上面を削りながら、本体の引き出しが入る部分に合わせて削っていきます。

大引き出しも、カガミ板の幅を入る部分に当てながら、シラガキで印を付けています。

昇降盤でホテ板(引出しの側板)の幅を決めています。

ホテ板の蟻組。木釘を使わない引出しの組み方です。

先板のホゾ組を取るために、昇降盤でノコを入れていきます。

今日は急遽「柾」が足りないため柾を切り、柾を割ります。親方に取っておくべき仕事なのですが、急に足りなくなったので私が行いました。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る3

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、先週は、本体を固める所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

立側の溝に棚板とツカを入れ込んで、長ハタガネで締めながら本体を固めていきます。

本体を固めたら、たんすを寝せて立側を下にし、カンナで仕上げていきます。

立側をカンナで仕上げる時は、カンナを途中で止めずに、一気に仕上げます。

カンナで仕上げる時は、カンナからカンナ屑が出て来るので、手で払いのけ、息を吐きながらカンナを一気に掛けていきます。

たんす本体は「四方丸」(四方の四隅が丸くなっている作り)ですので、カンナでたんすの四方を丸く削っていきます。カンナで削った後は、ペーパー(紙やすり)をかけて、滑らかにしていきます。

完成した本体(立側)

本体が完成したら引き出し周りに入ります。引出しの材料を出してもらい、長さ切りで、それぞれの材料を各々のサイズに切り分けていきます。

引出しの底板をカンナで仕上げていきます。

今日は暑い日でしたね。あれもこれもやらなければならず、バタバタとした一日でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る2

千葉県I様からご注文頂きました整理たんすの制作ですが、先週は上板のホゾを木殺しするところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体の立側に、棚板が入る位置を物差しで測り、定規を使ってシラガキで印を付けて行きます。

ツカの棚板に入る部分をノミで作っていきます。

上板にツカの入る位置をシラガキで印を付けました。

その上板にツカの入る場所に、留め型を使って、ノミでツカと交わる部分を作っています。

棚板にツカを立てて木釘で打って止めていきます。

立側に棚板が入る溝を溝切りカッターで掘り、ノミできれいに仕上げていきます。

立側に棚板とツカを入れ込み、立側を立てていきます。

長ハタガネを締めながら本体を固めていきます。

今日の私は「柾」を組みます。今日は主に引出し用の柾でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る

今日からは、千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作をお伝えさせていいただきます。今回、I様からは整理たんすと和たんすの2本セットでご注文を頂きました。I様ありがとうございます。

まずは図面を出して、この図面をもとに整理たんすを制作していきます。

木取り(部材)を出して、長さ切りで、それぞれの木取りを各々の長さ、幅に切り分けていきます。

棚板をカンナで仕上げてきます。

上板、立側、地板のホゾを取り、ホゾを取った上板の留めの部分を、留め型を当てながらノミで留めを作っていきます。

上板の内側を面取りカンナで面を取っていきます。

棚板の両端、立側に入り込み部分をケヒキで取り、ケヒキで線を引いていきます。

ホゾを取った上板と棚板。

上板のホゾの部分の角を叩いて「木殺し」していきます。そうすることで、ホゾとホゾを組んだ時に、ホゾが壊れず入りやすくなり、ホゾ同士がくっつきやすくなります。

今日の私は、板を組みます。3分板で衣装盆の底板(ヘギ底)や衣装箱の底板など。80数枚の板を組みました。

明日、明後日は久しぶりにお休みをいただきます。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る6

神奈川県K様からご注文頂きました和たんすの制作ですが今回が最後です。

昨日は、小引き出しの底板を木釘で打ち、カンナで仕上げてペーパーをかけた所までをお伝えしましたが、今日のその続きです。

完成した本体(立側)に引出が入り、小引き出しも入りました。

丸盆をまとめてハタガネで締め、丸盆のホテ板をカンナで仕上げていきます。

ハタガネを締めたまま当て板の上に横にして、丸盆のカガミ板と先板をカンナで仕上げていきます。

観音開きの扉を仕込んでいきます。扉を上台の中に入れ、上下左右きちんと合わせていきます。扉の真ん中に「めしあわせ」を入れ、扉の仕込みを調整していきます。

カンナを擦り台に乗せながら、扉の側面を削っていきます。

そしてまたたんすに合わせていきます。合わせては削り、また合わせては削りを何度も繰り返して扉を仕込んでいきます。

そして最後に扉をカンナで仕上げて完成となります。この後、塗装、金具付け、調整、検品、梱包、お届けとなります。

今日も親方がやって来て「柾割」をやってくれました。83歳、まだまだやれそうです。

明日も全力で頑張ります。

千葉県まで桐たんすのお届けでした。

今日は千葉県銚子市まで桐たんすのお届けに行って来ました。

さすがに銚子となると、起床は午前4時。いつものように工場で弟と合流し、いざ、関越道を千葉県に向けて走ります。

いつものように三芳SAで休憩し、外環道から首都高に入り東関東道を通り潮来まで。

今まではコロナの影響で外環も首都高も空いていたのですが、自粛が明けると混雑と渋滞が戻って来ました。結局、5時間と少しかかって銚子のN様のご自宅に到着でした。

今回のN様は、以前にも何棹も桐たんすをお求めいただいている、桐の蔵の大切なお客様。本当に会世話になっています。

今回は、和たんすとチェスト2本のお届けでした。

それぞれのお部屋にお届けさせていただきました。N様、いつも本当にありがとうございます。

その後は、東関東道を戻り印西市まで。再生させていただきました桐たんすをお届けさせていただきました。K様、ありがとうございました。

帰りは渋滞にもはまらず順調に帰って来る事が出来ました。今日の東京は32度。真夏日でしたね。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る5

神奈川県K様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、下台1段の引出しの底板を木釘で打ったところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

丸盆の制作に入り、ケヒキで丸盆の板の厚みを取ります。

留め型を当てながら、丸盆の外側を切っていきます。

切った部分を内側に貼り、固めた丸盆の枠を重ねていきます。

(重ねた丸盆の枠が美しいです)

丸盆の底板を枠に合わせてカンナで少しずつ削って、丸盆の枠に合わせていきます。

丸盆の枠に底板を入れながら、合わせていきます。何度も削っては合わせ、削っては合わせを繰り返していきます。

丸盆にチューブに入ったのりを付けて、底板を打つ準備です。

ハタガネで締めながら、丸盆の底板を木釘で打っていきます。

観音開きの小引き出しの底板を打ち、カンナで仕上げてペーパー(紙やすり)をかけています。

今日の私は7分板を切ります。先週も切ったのですが足りませんでした。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る4

神奈川県K様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先週は和たんす本体が完成したところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

留めの型を使って衣装盆(丸盆)の留めを昇降盤で切ります。

留め(45度)に切った丸盆のホテ板。

ゴムチューブを使って、丸盆の枠を固めています。

引出しの先板のホゾを昇降盤でノコを入れて、ケヒキでホゾを取っています。

昇降盤でノコを入れた引出しの先板。

観音開きの中の小引き出しの枠を、ハタガネを締めながら木釘で打っていきます。

小引き出しの枠を固めたら、定規を当てて直角に出来ているかを確認しています。

下台の一段の大引き出しの底板を木釘で打って止めていきます。

今日の私は、板を組みます。4分板の地板です。明日も全力で頑張ります。

山口県まで桐たんすのお届けでした。

今回は、山口県宇部市まで桐たんすのお届けに行って来ました。お問い合わせをいただいたのは2月だったと思います。その後、色々とやり取りをさせて頂き、3月にご注文を頂き、5月には納品してほしいとのご要望をいただいておりました。

(いつもの南条で休憩です)

弊社としても、最近にない特注のお品。木取りを担当する私も、制作を担当する職人も、絶対満足させなければという緊張感が漂うご注文で、材料選別も厳選した材料を使い、制作も一つ一つ、念には念を入れての制作でした。

桐たんすを置くお部屋の、床から天井までの高さは2m40cm。それに重ねる時の余裕を見て、桐たんす本体の高さは2m36cm。これでも、実際はギリギリでした。

M様、本当にいろいろとありがとうございました。お届けさせて頂きましたご自宅は、素晴らしくお洒落な一軒家。まずは、アプローチから違っていました。

片道10時間の長旅。大雨の予報でしたが、納品時は小雨で助かりました。

私達、桐の蔵のミッションは、「私たちが作った桐たんすは、私たちの手でお届けする」(出来ない場合もあります)

私達がお届けすることで、実際にお客様と顔を合わせお話をする。例え短時間でもそのことが大事だと私たちは考えます。

今回は、事前に「今度は帯箪笥も」とお願いされていましたので、納品後に採寸させていただき、M様のご自宅を後にしました。

帰りは、岡山まで戻りいつもの東横インで宿泊。常に感染しないようにを徹底し、新潟に帰ります。

どんな時でも、応援してくれるお客様に感謝です。

M様、本当にありがとうございます。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る3

神奈川県K様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、タイコにサンを打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

中棚にツカを打ち、シャコ万で止めています。

中棚の上面をカンナで仕上げていきます。

中棚をタイコに組み入れていきます。

組み入れたタイコを立側の中に組み入れて、長ハタガネで締めて木釘を打って固定していきます。

上台を長ハタガネで固めて、上板をシャコ万で止めていきます。

のりが乾く間に、台輪の制作に入ります。

下台の立側を固めました。

少々省きましたが、上台の胴巻と下台の胴巻を巻いて、和たんすの本体が完成しました。

明日も全力で頑張ります。