1.会社での出来事

桐たんすの組み立て 東京都K様の和たんすを作る

今日からは東京都のK様からご注文をいただきました和たんすの制作をお伝えします。

実は、兵庫県に住むご両親からのご結婚のお祝いという事でご注文をいただきました。ご両親のN様ありがとうございます。

まずは図面を出して、この図面をもとに桐たんすを制作していきます。

木取り(部材)を出して、長さ切りでそれぞれの部材を各々の長さ、奥行に切り揃えていきます。

それぞれの部材をカンナ掛けしていきます。(これは棚板です)

地板の三方をシャコ万で巻いていきます。

上板、立側、地板のホゾを取り、上板のホゾとホゾの長さから棚板の長さを入りも含めて見ていきます。

ホゾを取った立側。今回の和たんすは三つ重ねの和たんす。これは上台です。

中台の立側の内側に、引出しと棚板が入る位置をシラガキで印を付けていきます。

今日の私は、「板盆」の木取りを行います。7分板を切り、自動にかけ、あいばを擦り、組み作業でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る5

神奈川県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、今日が最後です。先週は、衣装盆の底板をカンナで仕上げるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆のカガミ板(前板)の底板が入る部分を昇降盤で欠いていきます。

衣装盆(角盆)の枠を固めていきます。ホテ板に先板を木釘で打っていきます。なぜか職人さんは裸足が多いです。弟も夏は裸足。私は夏も靴下を履きますが・・・。

衣装盆の底板をハタガネを締めながら木釘を打っていきます。

衣装盆の枠を固めたら、底板を木釘で打っていきます。木釘を打ったら釘切ノコで木釘を切るのですが、そのテンポは素早く、あっという間に木釘を切っていきます。

底板を木釘で打ったら、底板をカンナで仕上げていきます。その時は、衣装盆の下に台を入れ、底板が直接当たるようにしてから底板をカンナで仕上げていきます。

衣装盆のホテ板、先板、カガミ板の上面をカンナ(長台)で仕上げます。

今回のたんすは「総盆」と言い、衣装盆が15枚、衣装盆だけの和たんすです。ある程度、衣装盆をまとめてハタガネで締め、角をカンナで丸く削っていきます。

ここも型とかではなく、あくまでも勘と経験できれいな丸を作っていきます。

衣装盆のホテ板(側板)をカンナで仕上げていきます。

衣装盆が出来上がると、最後に観音開きの扉を仕込みます。分割しない1本もののたんすなので、扉も大きいです。長い柾も必要ですし、木取りも制作も大変です。本体に扉を当て仕込んでいきます。

扉を仕込み終えたら、最後に扉をカンナで仕上げて完成となります。この後、塗装、金具付け、調整、検品、梱包して、お届けとなります。

今日の新潟は雨が降ったり止んだりの天気。湿度が高く蒸し蒸しとしていました。九州の大雨で被害に遭われました皆様にはお見舞い申し上げます。

明日も全力で頑張ります。

福井県敦賀市まで桐たんすのお届けでした。

昨日までの雨が何とか上がった梅雨の晴れ間(曇り)。今日は、福井県敦賀市まで桐たんすのお届けに行って来ました。

起床は午前5時。いつものように工場で弟と合流し北陸道を福井県に向けて走ります。途中は雨の所もあり不安でしたが、何とか天気は持ってくれました。

途中、石川県の不動寺PAで休憩し、いざ、福井県へ向けて最後の追い込みです。

昔(20年ほど前)までは、毎週のように福井県まで桐たんすの配達(小売店卸)に行っていたものですが、その後はほとんどなく、今では懐かしささえ感じます。

そして予定通りの時間に、敦賀市のY様のご自宅に胴丸の小袖の和たんすをお届けさせていただきました。

Y様のご自宅は素敵な一軒家。きちんと整理された和室にぴったりと納まりました。Y様本当にありがとうございました。帰りにはお心遣いまでいただき恐縮でした。

帰りは順調そのもので、夕方には工場に帰って来ることが出来、一仕事やることが出来ました。

明日からはまた雨が続きそうですが、今日は曇りでホントついていました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る4

神奈川県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、四方丸の外側の丸をペーパー(紙やすり)で滑らかにしていくところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

たんす本体の足をシャコ万とハタガネで止めています。本体は逆さまになっています。

のりが乾く間に、衣装盆(角盆)の材料を出して長さ切りで長さを切っていきます。

衣装盆のカガミ板、先板、ホテ板をカンナで仕上げていきます。

たんす本体ののりが乾いたら、四方丸の外側の丸をカンナで削って丸くしていきます。型もあるのですが、職人はほぼ勘で正確な丸を作り上げていきます。

裏板をカンナで仕上げていきます。この和たんすは「総盆」、「一本立」と呼ばれ、どこからも分かれない一本のたんすですので、裏板も長く、カンナを途中で止めずに一気に仕上げます。

四方丸の内側の丸を小刀で作っていきます。これも型があるのですが、ほぼ、勘で正確な丸を仕上げていきます。

たんす本体の下の「足」ののりが乾いたら、平らになるように定規を当てながらカンナで削っていきます。この下に台輪が付きます。

衣装盆(角盆)の底板をカンナで仕上げています。

今日は桐チェストの先板が足りないため7分板を切ります。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る3

神奈川県S様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、和たんす本体の立側と上板を木釘で打って、タイコをシャコ万と長ハタガネで締めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

立側を固めてのりが乾いたら、裏板を打つ前に、たんす本体の裏側を長台(台の長いカンナ)で平らに均していきます。

次に玄翁で裏板を打つ場所を「木殺し」していきます。木殺しとは、玄翁の頭で裏板を打つ場所を少しつぶして、のりの水分と木釘を打った時に裏板がしっかりと付くように、打つ場所の表面をつぶすことを「木殺し」と言います。

ドリルで穴を開け、裏板を木釘で打っていきます。

木釘を打ったら、カンナで裏板を仕上げていきます。

裏板を打ったら、地板を平らにするために(この場所に台輪が付くので平らでなくてはなりません)定規を当てながら平らになるように削っていきます。

ホゾの部分は、普通のカンナでは少し使いずらい場合は、「際カンナ」を使って削っていきます。「際カンナ」とは、普通は桐の表面の平らな部分を削っていきますが、際カンナは、刃の端だけを使って削っていき、普通の部分では削れない凸部分なども削れるカンナです。

たんす本体は四方丸と呼び、四方の角を丸く作るため、上板の両角をカンナで丸くしていきます。

カンナで丸くした後は、桐板にペーパー(紙やすり)を貼ったもので、角を滑らかにしていきます。

今日は激しい雨が降ったり止んだりの天気。干してある板は、「渋」が抜けていきます。この梅雨時期の暖かい雨が、桐の渋を抜くには欠かせないのです。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る2

昨日から始めました神奈川県S様からご注文をいただきました和たんすの制作ですが、昨日は、タイコの面を面取りカンナで取ったところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

タイコのサンをカンナで仕上げ、角をカンナで斜めに削っていきます。

タイコのサンにのりを付け、タイコに打っていきます。

サンとサンの間に衣装盆の木型を挟み込んで、木釘を打つ前にドリルで穴を開けていきます。

木型を挟み込んだまま、木釘でサンを打っていきます。

サンを木釘で打ったら、カンナで仕上げていきます。衣装盆が15枚のたんすですので、タイコも長く、タイコのサンも多いのです。

タイコにサンを打ったら、立側を固めていきます。立側の中にタイコを入れ込み、上板と立側のホゾを組んで、長ハタガネで締めて木釘を打っていきます。

上板の上からドリルで穴を開け、長ハタガネを締めながら3寸の木釘を打っていきます。

上板の木釘を打ったら、たんすを寝せてハタガネとシャコ万で締めて、のりを乾かせます。

今日の私は「柾を組み」ます。昨日までに切った柾板を奥様が「柾の目直し」(柾を細かく割って、柾目を真っ直ぐに伸ばす作業)をしてくれた柾を、図面通りに、柾を組んでいきます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県S様の和たんすを作る

今日からは神奈川県S様からご注文をいただきました和たんすの制作をお伝えします。

まずは図面を渡してこれを元に制作をしていきます。

長さ切りで木取りをそれぞれの長さや幅に切り分けていきます。

それぞれの木取り(部材)をカンナで仕上げていきます。(これは裏板をカンナで仕上げていきます)

タイコをカンナで仕上げていきます。

上板と立側のホゾを取り、留め型を使って留めをノミで作っていきます。

中棚のタイコに入る部分をケヒキで引いていきます。

上板にタイコに入る溝を溝切りカッターで掘りました。

タイコの面を面取りカンナで取っていきます。

今日の私は、またまた「柾」を切ります。明日も全力で頑張ります。

神奈川県から東京まで桐たんすのお届けでした。

梅雨真っただ中の新潟ですが、今日は神奈川県から東京まで桐たんすのお届けに行って来ました。いつもの高坂SAで休憩です。

今日の一軒目は神奈川県のK様。無理を言い何とか今日のお届けにしていただきました。ホント、申し訳ありませんでした。制限時間は午前9時半~10時までとの事。渋滞があったらアウトですので、今日の出発は午前4時半。少しくらい早い方が安心です。

関越道→圏央道→東名に入り東名川崎ICで下車してすぐでした。

下一の胴丸の小袖和たんすをお届けさせていただきました。I様本当にありがとうございました。

その後は、首都高速を走り都内に入ります。2軒目は中央区のO様。以前に展示会にお越しいただきましたお客様で、整理たんすの「甘栗」をお求めいただきました。とっても素敵なマンションでビックリ。O様ありがとうございました。

その後、再び首都高に乗り新宿区へ。小袖の大開、和たんすをY様のマンションにお届けさせていただきました。Y様、色々とお世話になりありがとうございました。

今日の3軒のお届けを午前中に終え、その後は、再生の桐たんすのお引取りで杉並区まで向かいます。今日は道路の渋滞もなく順調にK様のお住まいにお引取りにう加賀うことが出来ました。K様、ありがとうございます。

そしていつもの三芳SAで昼食を取り、今日最後のお客様、新潟県小千谷市へ。関越高速小千谷ICを降りてすぐの、N様のご自宅に再生の桐たんすのお引き取りに伺って来ました。N様、ありがとうございます。

今日一日で5軒。

朝が早かったものですから、順調に行くことが出来ました。皆様、本当にありがとうございます。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る6

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、今日が最後です。

昨日は、大引き出しの上面を長台カンナで削るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引出しのホテ板(側板)を削りながら、本体に引出を入れていきます。

本体に引出を入れていき、止まったところでどこが当たっているのか?を見極めます。この時は、引き出しが奥に入っていて当たっている場所は目では見えませんので、長年の勘と手の感触で見極めていきます。

また引出しを出して、ホテ板を削っていきます。これは引出しの先板の方を削っています。

そしてまた、本体に入れていきます。この作業は何度も何度も繰り返して、引き出しがすぅーっと入っていくまで繰り返し行っていきます。

時には、引出しを斜めに入れていき、本体の奥の場所で引出しのどの部分が当たっているのかを確認していきます。

引出しが全部入ったら、「こま」と呼ぶ、引き出しが直接、裏板に当たらないように、引き出しの奥、(裏板の手前)に、桐で作った小さな当たりを置きます。

そしてこれで完成です。この後は、塗装、金具付け、調整、検品、梱包してお届けになります。

今日の私は、明日の桐たんすのお届けに向けて、桐たんすの調整、梱包でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県I様の整理たんすを作る5

千葉県I様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、先板のホゾを昇降盤でノコを入れた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

先板のホゾを昇降盤でノコを入れたら、ケヒキを入れながらホゾを取っていきます。ケヒキの刃は鋭いので、柔らかい桐にスッと刃が入り、意外と簡単にホゾが取れます。

先に引出しの枠を固めていきます。ハタガネで締めながらのりが乾くのを待ちます。また、定規を当て、引出しの角が直角に出来ているかを確認していきます。

引出しの枠を固めたら、底板を木釘で打ち、その後、出た木釘を釘切ノコで切り、ブラシで水を付けていきます。水を付けるる悠は、木釘が水分を吸って膨張し、木釘がしっかりと抜けずに効くようにするためと、釘切ノコで切った跡、傷が出来る可能性があるので、その跡を水分で膨らませるという理由があります。

木釘を打った後は、底板をカンナで仕上げていきます。その時は引き出しをひっくり返して、中に台を入れ、底板が直接台にあたって、カンナがしっかりと底板に当たって、削れるようにするために台を入れます。

引出しを入れる前に、定規で引出しが入る場所を平らになっているかを確認しています。

引出しの先板、底板を仕上げた後、ホテ板を少しずつ削りながら、たんす本体に引出を少しずつ入れていきます。削っては入れて確認し、出してはまた少し削る。を何回も繰り返して引出しをいれていきます。こうする事で、引出しを入れると他の引出しがピューっと出てくるような、密閉度の高い引出になります。

まだ金具のついていない引出しを引き出すには、大きな吸盤を使います。この吸盤、なかなか売っていなくて、探すのに一苦労です。

大引き出しの上面を長台(カンナの台が長いカンナ)で削っています。

今日の私は板を組みます。組む板は裏板。その後は、板を貼っていきました。

明日も全力で頑張ります。