栃木県→千葉県まで桐たんすのお届けでした。

先週に引き続き、今日も桐たんすのお届けに行って来ました。今日は栃木県から千葉県へというちょっとした遠距離。まずは真っ暗なうちに弟と工場に集合し、いざ出発です。

一軒目は栃木県矢板市へ。磐越道から東北道へ入り矢板市まで。予定時間よりも早く到着してしまい、ちょっと焦りましたが、快く受け入れて頂きホッとしました。O様には、グリージオの別注の桐チェストと、和たんすの最高峰、春桜の和たんすをお届けさせていただきました。

春桜の和たんすは、上台の引き戸も、観音開きも「額戸」という非常に手間のかかる高度な技術を用いたたんす。引出しも前組(蟻組み)はもちろん、先板までも蟻組みという最高峰の和たんすでした。O様、本当にありがとうございました。

その後は、東北道から都内に入り千葉県の東金道路を走り、茂原市まで。上下開きの和たんすをお届けさせていただきました。A様、本当にありがとうございました。

ここまでで、矢板市から茂原市までがホント、遠かった。千葉県って意外と広いんですよね。

その後は、都内のお客様のご自宅にお邪魔して、桐たんすがお部屋まで上がるかどうかを確かめて、お客様と打ち合わせ。これも大事な作業。いざ、作ってから、階段で上がらなかったと、なったら大変ですから。I様ありがとうございました。

栃木県、千葉県、都内は晴れて暖かかったのですが、帰りの新潟県は雨。明日はゆっくと休みたいです。

桐たんすの組み立て 千葉県A様の整理たんすを作る4

千葉県A様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、衣装盆のカガミ板を昇降盤で欠いたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆の枠を固めていきます。ドリルを揉んでいます。

衣装盆のカガミ板とホテ板を木釘で打っています。

衣装盆の底板を長さ切りで切っています。

衣装盆の底板をハタガネで締めながら木釘で打って止めていきます。

衣装盆の底板を木釘で打った後、はみ出たのりをブラシで拭いています。(衣装盆雄底板の木目が美しいです)

衣装盆をひっくり返し、下に台を入れて、衣装盆の底板をカンナで仕上げています。

衣装盆の上面をカンナで仕上げています。

衣装盆をまとめてハタガネで締め、一度にカンナで仕上げています。

衣装盆をまとめたまま、角をカンナで丸めていきます。

観音開きの戸を本体に当て、扉を仕込んでいます。

観音開きの戸をカンナで仕上げて完成です。

今日も昨日に引き続き3分板を切ります。今日は半日、ヘギ底を切り続けました。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県A様の整理たんすを作る3

千葉県A様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、「足」と呼ぶ部分を準備するところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上台の左右の外側の丸をカンナで削りながら作っていきます。

たんすの本体を重ねて立側を下にして寝せ、長ハタガネを締め、立側をカンナで一気に仕上げていきます。

そのまま、上台の外側の丸をペーパー(紙やすり)をかけて、きれいにならしていきます。

本体の裏板を下にして寝かせ、下台の内側の丸を小刀で作っていきます。

下台と足の下に付く台輪を重ねて、足と台輪を合わせていきます。

こうして本体が完成しました。

本体が完成したら、中周り(衣装盆作り)に入っていきます。衣装盆の材料を長さ切りで切っていきます。

切り分けた部材は、内側に入る方をカンナで仕上げていきます。

昇降盤で衣装盆のカガミ板(前板)を欠いていきます。

今日は3分板を切ります。裏板、ヘギ底などなど。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 千葉県A様の整理たんすを作る2

千葉県A様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、地板の立側に入る込む部分をノミで作るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

タイコの前面をカンナで仕上げていきます。

タイコに中棚を組み入れました。

そのタイコと中棚を組み入れた部分を、立側に組み入れてシャコ万と長ハタガネで締めて固定します。

タイコを立側に組み入れた時に、はみ出たのりをブラシで取っていきます。

下台の地板を立側に組み入れていきます。ホゾとホゾを組み合わせて、打ち当てを当てながら叩いて、ホゾを組み入れていきます。

裏板を木釘で打って止めていきます。木釘の間隔が美しいです。

このたんすは四方丸(四方の両角が丸い作りです)、下台の左右の両角をカンナで丸く削っていきます。

上台と下台の立側が組みあがりました。下台と台輪の間に付く、「足」と呼ぶ部分を準備しています。

今日は午後から新潟市まで再生たんすのお届けでした。ツートンカラーに仕上げたお洒落なチェスト風の仕上がりと、小たんすをシックに。S様、ありがとうございました。

桐たんすの組み立て 千葉県A様の整理たんすを作る

今日からは千葉県A様からご注文いただきました和たんすの制作をお伝えします。今回は、上下開きと呼ぶ、本体は2つにわかれるタイプで、上台、下台共に観音開きで、中に衣装盆が合計14枚入るという、和服専用の和たんすです。A様、ありがとうございます。

まずは図面を出して、この図面1枚で職人さんは桐たんすを制作していきます。

長さ切りで、木取り(部材)を、それぞれの長さ、幅に切り分けていきます。

桐たんすの本体の木取り。これを使って和たんす本体を組み立てていきます。

各部材(これは中棚)をカンナで仕上げていきます。

裏板の内側に入る方を、カンナで仕上げていきます。

衣装盆が入る部分(タイコ)を、衣装盆が入る部分とサンの部分の寸法を計算しています。

タイコのサンの面取りをカンナで行っています。

タイコにサンを機木々で打っていきます。

地板にタイコが入る溝を掘り、立側に入り込む部分をノミで作っていきます。

さすがに12月に入って毎日がバタバタです。私の段取りが悪いのか、追い回される感じです。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県K様の整理たんすを作る10

埼玉県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、先週は、引出しの枠を固めた所までをお伝えしましたが、今日が最後です。

引出しの先板、ホテ板をドリルで揉み、木釘を打って止めていきます。整理たんすですので、大引き出しが7段、小引き出しが3個と引出が多くあります。

ホテ板と先板の45度の留めが美しいです。

引出しの枠を固めたら、ハタガネを締めながら底板を木釘で打っていきます。

底板を木釘で打った引出し。幅の広い底板の木目が美しいです。

底板を木釘で打ったら、カンナで仕上げていきます。

底板を仕上げ、先板を仕上げた後、ホテ板を仕上げながら引出しを入れていきます。

引出しを入れて、どこが当たっているのか?を確認しながら出しては削り、入れては確認する。を、何度も行っていきます。

そしてまた引出しを入れて、奥まで見ます。

そしてまた出してホテ板を削って調整していきます。

また入れて、日差しを手でかざして細かな隙間を見ながら、当たっているところを確認します。

引出が入ったら、上台の引き戸(ふるど)を仕込んでいきます。

最後に引き戸(ふるど)をカンナで仕上げて完成です。

その後、塗装、金具付け、調整、検品、梱包してお届けとなります。

K様、ありがとうございました。

さいたま市まで桐たんすのお届けでした。

年末に入り、バタバタとした日が続いていますが、今日はさいたま市まで桐たんすのお届けに行って来ました。9月にご夫婦で桐の蔵のショールームまでお出かけいただき、大丸の和たんすと、同じく大丸の4尺幅の整理たんすの2本セットでお求めいただきました。

その後も、いつも私の拙いブログをお読みいただきまして、感謝申し上げます。今日は予定の時間よりも少し早い到着でしたが、快く受け入れて頂きました。感謝です。

ゆったりしたお部屋に、和たんすと整理たんすが並ぶと、豪華でそれでいてしっくりと収まった感じでした。K様、本当にありがとうございました。

お届けの日程も無理を言って今日にしていただき、またお土産まで頂戴いたしました。感謝です。どうぞ、今後共、お付き合いいただきますよう、宜しくお願い致します。素敵なご夫婦でした。

桐たんすの組み立て 埼玉県K様の整理たんすを作る9

埼玉県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、先板のホゾを取るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引出しのホテ板(側板)のホゾを取り、取ったところをシラガキできれいにしていきます。

先板のホゾをケヒキで取っていきます。

蟻組を取ったカガミ板の内側を、カガミ板とホテ板が良く付くように、内側をノミで取っていきます。

今回の引出は「先留め」という高度な加工技術を用います。先板とホテ板の継ぎ目を「留め」(45度)で止める技術です。その留めをノミで作っています。

カガミ板の蟻組みとホテ板の蟻組みを入れ込んでいきます。まずは玄翁で叩いて入れて行きます。

その後に、打ち当てを当てて叩いて入れて行きます。

ホテ板と先板の「留め」。45度と45度のきれいな仕事です。

引出しの枠を固めていきます。

今日も板を組みます。8分板のホテ板、先板です。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県K様の整理たんすを作る8

埼玉県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、地板に定規を当てながら真っ直ぐになってるか確認しながらカンナで仕上げた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

たんす本体の四方丸(写真は地板の両端の外側の丸)をカンナで削りながら作った後、ペーパー(紙やすり)で丸く仕上げていきます。

本体が完成したら、引出しに入っていきます。引出しのホテ板(側板)の内側に入る方をカンナで仕上げていきます。

引出しの先板の幅を、昇降盤で決めていきます。

上台の小物用の小引き出しのカガミ板を仕込むために、カガミ板を擦り台で削っています。

引出しのカガミ板を本体の入る場所に当てながら、カガミ板を仕込んでいます。

カガミ板の内側のホテ板が入る部分に、ケヒキでホテ板の厚みの線を引き、ホテ板が入る部分を作っていきます。

引出しのカガミ板、ホテ板の蟻組みを機械で取りました。

引出しの先板のホゾ作るため、昇降盤でノコを入れていきます。

今日は朝から雨。慌ただしく一日が終わります。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 埼玉県K様の整理たんすを作る7

埼玉県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、下台の棚板の溝を掘るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の立側の溝に棚板を入れ込み、立側から木釘を打って止めていきます。

中台の立側に棚板を入れ込み、固めました。この後、裏板を木釘で打っていきます。

下台の棚板を入れ込み、立側を固めました。裏板を打つ前に、棚板に風穴を開けます。この穴を通して、引出を入れたときに風が抜け、他の引出が出てくるようになります。この風穴がないと、引出がスムーズにひったり出たりしないのです。

裏板を打つ前に、棚板の曲がりを見て、つっかえ棒を入れながら真っ直ぐにして、その状態で裏板を木釘で打ちます。(つっかえ棒のお陰で、棚板は真っ直ぐな状態で木釘が打てます)

ハタガネを締めながら、下台の裏板をドリルで揉んで木釘で打っていきます。

上台の左右の内側に丸を作るため、内側に桐を小さなハタガネで貼っていきます。この貼った桐片を小刀で削りながら、内側の丸を作っていきます。

下台の立側をカンナで仕上げていきます。

下台の地板を定規を当てながら、真っ直ぐになっているかを確かめながらカンナで削っていきます。

今日はこの時期の新潟には珍しく、日が差しました。こんな一日は大事にしたいですね。明日も全力で頑張ります。