山口県まで桐たんすのお届けでした。

今回は、山口県宇部市まで桐たんすのお届けに行って来ました。お問い合わせをいただいたのは2月だったと思います。その後、色々とやり取りをさせて頂き、3月にご注文を頂き、5月には納品してほしいとのご要望をいただいておりました。

(いつもの南条で休憩です)

弊社としても、最近にない特注のお品。木取りを担当する私も、制作を担当する職人も、絶対満足させなければという緊張感が漂うご注文で、材料選別も厳選した材料を使い、制作も一つ一つ、念には念を入れての制作でした。

桐たんすを置くお部屋の、床から天井までの高さは2m40cm。それに重ねる時の余裕を見て、桐たんす本体の高さは2m36cm。これでも、実際はギリギリでした。

M様、本当にいろいろとありがとうございました。お届けさせて頂きましたご自宅は、素晴らしくお洒落な一軒家。まずは、アプローチから違っていました。

片道10時間の長旅。大雨の予報でしたが、納品時は小雨で助かりました。

私達、桐の蔵のミッションは、「私たちが作った桐たんすは、私たちの手でお届けする」(出来ない場合もあります)

私達がお届けすることで、実際にお客様と顔を合わせお話をする。例え短時間でもそのことが大事だと私たちは考えます。

今回は、事前に「今度は帯箪笥も」とお願いされていましたので、納品後に採寸させていただき、M様のご自宅を後にしました。

帰りは、岡山まで戻りいつもの東横インで宿泊。常に感染しないようにを徹底し、新潟に帰ります。

どんな時でも、応援してくれるお客様に感謝です。

M様、本当にありがとうございます。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る3

神奈川県K様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、タイコにサンを打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

中棚にツカを打ち、シャコ万で止めています。

中棚の上面をカンナで仕上げていきます。

中棚をタイコに組み入れていきます。

組み入れたタイコを立側の中に組み入れて、長ハタガネで締めて木釘を打って固定していきます。

上台を長ハタガネで固めて、上板をシャコ万で止めていきます。

のりが乾く間に、台輪の制作に入ります。

下台の立側を固めました。

少々省きましたが、上台の胴巻と下台の胴巻を巻いて、和たんすの本体が完成しました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る2

神奈川県K様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、重ね板の面を面取りカンナで取ったところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の立側の地板が入る部分と重ね板が入る部分を、昇降盤でノコを入れて、その後、ノミで取っていきます。

タイコの地板に入る部分をケヒキで欠いて、ノミで取っていきます。

中棚のタイコに入る部分を型に当てながら、ノミで取っていきます。

ツカに付く忍び鍵の穴を、ノミで取っていきます。

観音開きの中に付く小引き出しが入る部分の、ゲス板にツカを立てます。

タイコのサンを準備して、カンナで仕上げていきます。

その後、タイコにサンを置いていきます。

そして木釘でタイコにサンを打っていきます。

今日も私は板を切ります。今日は7分板、先板、ヘギ先、丸盆の板です。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県K様の和たんすを作る

今日からは神奈川県K様からご注文いただきました和たんすの制作をお伝えします。小袖たんすの胴丸という板が厚い仕様のたんすです。

まずは図面を出して、この図面1枚で職人さんは桐たんすを作っていきます。

長さ切りで、桐たんすの部材をそれぞれの長さに切り分けていきます。

それぞれの木取り(部材)をカンナで仕上げていきます。これは本体、上台の裏板をカンナで仕上げていきます。

棚板をカンナで仕上げていきます。

上台の地板が入る部分にケヒキで線を引き、この後、昇降盤でノコを入れていきます。

地板の前の部分にケヒキを入れ、上台の地板が入る部分を作ります。

上板の立側が入る部分を胴付きで切り、型を当てながらノミできれいに取っていきます。

重ね板の面を面取りカンナで取っていきます。

今日の私は、またまた板を切ります。今日は3分板でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山口県M様の和たんすを作る6

山口県M様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、今日が最後です。昨日は、立側が完成して衣装盆の制作に入るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆(ヘギ)のホテ板をカンナで仕上げていきます。

衣装盆のカガミ板(前板)をカンナで仕上げていきます。

衣装盆の枠を固めていきます。ホテ板と先板を木釘で打って固めていきます。

ホテ板と先板を固めたら、カガミ板(前板)を打つ準備をしています。

衣装盆の枠を最初に固めていきます。

衣装盆の底板を木釘で打ち終え、一枚一枚確認しています。高さ2m36㎝で、衣装盆が20枚の和たんすです。衣装盆だけでもかなりの枚数です。

観音開きの扉を本体に当てながら仕込んでいます。仕込むとは、本体に扉がぴったりと合うように、カンナで削りながら調整していくことを仕込むと言います。三つ重ねですから扉が6枚あります。仕込むだけでも大変です。

扉を仕込んだら、カンナで仕上げて完成となります。その後、塗装、金具付け、調整、点検、梱包してお届けになります。お届けもお客様のご自宅で三つ重ねられるのか?心配です。

昨日、今日の2日間、奥様はホットプレス。(反ったり曲がったりした板を熱で真っ直ぐにする機械で作業)を行っています。今日は、何でも気温30度を超え、灼熱との戦いでした。ありがとうございます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山口県M様の和たんすを作る5

山口県M様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先週は、上台と中台の重なりを見ているところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上台と中台の重なりを終えたら、今度は、中台と下台の重なりを見ていきます。中台と下台を重ねて逆さにして、下台の重なり具合を見ながら調整していきます。

重なりがぴったり合ったら、重ね板に重ねのサンを木釘で打って、上台、中台、下台のそれぞれがズレないようにサンを打って固定していきます。

上台、中台、下台と重ねていますが、逆さになっています。上から、下台、中台、上台の順になっています。ハタガネで固定しています。

それをその形のまま横に寝せます。横に寝せたまま立側をカンナで一気に仕上げていくのですが、いつもであれば、長ハタガネが届く長さなのですが、さすがに2m36の高さとなると、長ハタガネでも届きません。途中、ハタガネを足して、やっと届いて固定することが出来ました。

そして、2m36cmの高さの立側を一気にカンナで仕上げていきます。

ハタガネで固定したまま今度は仰向けに寝せて、前面をカンナで仕上げていきます。

立側の仕上げが終わったら、下台に台輪を付けて確認しています。

そして台輪の上に立側本体を乗せて、本体が完成しました。幅1m6cm、高さ2m36cm、奥行45.5cmの和たんすの本体です。

本体が出来たら、中周り(衣装盆)の制作に入ります。

今日も親方が工場にやって来ました。先週からのやり残した仕事(柾割)をやり終え、今日で終了。また、仕事が出たら呼んでな。と言い、帰っていきました。

明日も全力で頑張ります。

「静岡県→神奈川県→埼玉県と桐たんすのお届けでした」

先週の山形県へのお届け、そして埼玉県→神奈川県へのお届けに引き続き、今日は、静岡県から桐たんすのお届けに行って来ました。

起床は午前4時。もう、薄っすら明るいんですね。6月が一番日が長いのでしょう。

そんな中、工場で弟と合流し、関越道→圏央道→東名を経由して静岡県焼津市へ。

G様の素敵なご自宅に桐チェストをお届けさせていただきました。G様、ありがとうございました。

その後は国道150号を静岡市まで戻ります。そして、昨年、和たんすをお求めいただきましたS様のご自宅に、桐チェストをお届けさせていただきました。S様、いつもお世話になりましてありがとうございます。

その後は、東名に乗り神奈川県小田原市まで。昨年、小袖整理たんすをお求めいただきましたK様のご自宅に、今回は桐チェストをお届させていただきました。K様、ありがとうございました。

K様から以前お求めいただきました焼桐の整理たんす。

そして東名のPAで昼食を流し込み、横浜市のI様のご自宅まで再生させていただきました桐たんすをお届けさせていただきました。I様、ありがとうございました。

そして今日の最後、横浜市から首都高を走り、埼玉県浦和まで。数年前に和たんすをお求めいただきましたI様の素敵なご自宅に桐チェストをお届けさせていただきました。I様、いつもありがとうございます。

今日1日で、5軒のお客様へ桐たんすのお届けをさせていただいました。

一日で5軒は多分、初めてです。地域的にも合わせて行ける地域でしたし、何よりも、お客様のご理解をいただき、本当に有難い感謝の気持ちで一杯です。

普通は、5軒ものお客様の予定は合わせられないです。ホント、お客様に恵まれています。

さすがに帰りはヘトヘト。明日は、ゆっくりとお休みいただき、月曜日から全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山口県M様の和たんすを作る4

山口県M様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、本体の裏板を合わせるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

裏板を木釘で打ったら、カンナで仕上げていきます。

中台の重ね板(中台と上台の重なる部分の板)を定規を当てながら平らにカンナで削っていきます。

縦方向も定規を当てて、平らになっているかを確認しています。

上台の左右の両端をカンナで丸く仕上げていきます。(天丸仕様です)

上台と中台を重ねて逆さにして、上台と中台の重なりを見ています。ピッタリと重なるようにカンナで削りながら調整していきます。

逆さになった上台の上の中台を少しずらして、本体の後ろの部分もカンナで平らに削っていきます。

縦方向もカンナで平らに削って調整していきます。

削っては確認し、またずらしては削るを何度も行い、上台と中台の重なり具合を完成させていきます。

昨日の新潟日報朝刊「県央」紙面に、桐の蔵の再生事業が紹介されました。このコロナ禍の中、予定していた展示会はすべて中止。

そんな中、古い桐たんすの再生は、弊社の一点の明かりでした。20数年前、桐たんす再生を始めたころは結構バカにされた事業ですが、今では立派な弊社の1本の柱です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山口県M様の和たんすを作る3

山口県M様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、地板にタイコが入る溝を掘るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

地板の両端の立側に入る部分を、胴付きで切って作っていきます。

タイコに木釘で打ったサンを、ペーパー(紙やすり)で調整しながらかけていきます。

タイコに中棚を入れ込んでいきます。

三つ重ねですので、タイコに中棚を入れ込んだものが3つあります。

タイコに中棚を入れ込んだら、地板、重ね板、上板、立側を組み入れます。メジャーで対角線を測って、直角が出ているかを確かめます。

立側にタイコと中棚を入れ込み、シャコ万で固定していきます。同じものが3つあります。

裏板を合わせていきます。

裏板を合わせたら、木釘で裏板を打っていき、その後、カンナで仕上げていきます。

今日も親方はやって来て、昨日の続きです。まだまだ現役には負けない働きぶりです。

私はと言うと、今日も板を切ります。3分板の裏板、タイコなど。もう少し切って、来週はホットプレスです。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 山口県M様の和たんすを作る2

山口県M様からご注文頂きました和たんすの制作ですが、先回は、タイコの面を面取りカンナで取るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

タイコのサンの端を、カンナで斜めに削って仕上げていきます。何枚かをまとめて一緒に仕上げていきます。

カンナで仕上げたら、ペーパー(紙やすりをペーパーと呼びます)を掛けて、滑らかにしていきます。

タイコに衣装盆の幅の定規を当てながら、ドリルで穴を開けていきます。

そしてサンを木釘で打っていきます。

和たんすの上板を下に置き、地板の長さを上板に当てながら見ていきます。

地板の立側への入りの部分をケヒキで取って線を引いていきます。

タイコの端を斜めに胴付きで切っていきます。

地板にタイコの入る溝を、溝堀カッターで掘っていきます。

地板に、タイコが入る溝が掘れました。

今日は親方が工場にやって来ました。以前から、親方用の仕事を作っておきましたので、それをやってもらいます。また明日来るな!と言って帰っていきました。

私は、午前中に新潟市まで再生した桐たんすのお届けでした。

明日も全力で頑張ります。