1.会社での出来事

桐たんすの組み立て 新潟県H様の洋服たんすを作る4

下ニと呼ぶ洋服たんすの制作をお伝えしていますが、一昨日は上台と下台の本体を固めたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台を上台の上に乗せて(上下が逆になります)、立側のズレをカンナで削っていき、上台と下台がぴったりと合うように仕上げていきます。その後は本体を横にして仕上げていきます。そして次に、本体を乗せる台輪の制作に入ります。

本体を上下逆にして重ね、ピッタリと合うように削っていきます。


本体が乗る台輪を作っていきます。

台輪に制作を終えると、下台の重ね板に、上台を乗せた時にずれないように、重ねのサンを打っていきます。

上台を乗せた時にズレないように、下台の重ね板にサンを打ちます。

重ねのサンを打ったら、下台の足の部分が平らかどうか定規で確認しながら、足を平らになるように削っていきます。
その後は、上台の上板の両端の丸(内側外側)を作り、前面を仕上げて、上台の立側を完成させます。
そして下台に台輪をはめて、下台に上台を乗せて下ニの洋服たんすの立側が立ちました。

下台に付けた「足」を定規で平らかどうか確認しながら削っていきます。


下台に台輪をはめて、立側が立ちました。

今日の私は、午前中からずっと板を切っていました。午前中は、地板、タイコ用の板をかなりの枚数切りました。

午前中は地板、タイコ用の板を切ります。

午後からは、新潟市内まで再生たんすのお届けに一人で行ってきました。昨日の柾板を干したせいもあり、腰が痛く(柾干しは前カガミになって干すので腰に来ます)、今朝、湿布を貼って仕事をしていたのですが、一人での再生たんすのお届けは、2階に設置して欲しい事と、階段が狭いと言われていましたので、最悪のことも考え、コルセットを巻いてお届けに行ってきました。

午後からは新潟市内に再生たんすのお届けに行ってきました。M様ありがとうございます。

素敵なご自宅の洋間に、再生した桐たんすをお届けさせていただきました。M様、ありがとうございました。

そしてお届けから帰って、また板を切り続け、今日だけで相当な枚数の板を切りました。明日は、今日切った板を熱で反りや狂いを取る「ホットプレス」です。

今日切った板です。


明日は板の反りや狂いを熱で治す「ホットプレス」です。

明日も全力で頑張ります。

上越市まで桐たんすのお届けでした。

昨日から快晴の天気が続く新潟は、今日も気温が上がり夏日の予想もあるなどいきなりの天気で体が付いていきません。

そんな中、午前中は上越市まで桐たんすのお届けに塗装職人・石山君と一緒に行ってきました。出発は始業時間の8時少し前。燕三条から高速に乗り約1時間で、上越市に到着です。

下ニの洋服たんすと上開きの和たんすの2本セットでした。

今回のお客様は、まだ雪が降る2月に、桐の蔵のショールムまでお越しいただき、洋服たんすと和たんすの2本セットをお求めいただいたのでした。

そして今日、2本セットの桐たんすをお届けに行ってきました。H様からは、桐たんすをお求めになったきっかけのお話や、お母様のお話など聞かせていただき、本当にお世話になりました。ありがとうございました。お届けの後、お茶とアイスクリームをいただき、ご集金をさせていただき、ご自宅を後にしました。

そして午後からは、またしても数日前から天気予報を見続け、本当は明日、柾干しの作業を行う予定だったのですが、予報が変わり明日は曇から雨の予報に。急遽、今日の午後から柾干しを行うことにしました。

小分けされた柾板を干す場所まで運びます。

工場から少し離れた場所にある柾を干す場所は、つるが生える場所でまずは、つるを鎌で取ることから始まります。
そして製材を終えた柾が、数枚ずつ紐で結ばれた柾の束を持って干す場所まで行き、柾を干す櫛に、手で一枚一枚入れて干していくのです。

一枚一枚、手で干していきます。

今回は、29本の丸太を柾に製材したので、製材した柾板は何枚になるのでしょうか。長い丸太を切ったり、長いまま柾引きしたりしたので、見当も付きませんが、柾引きにすると一枚の厚さは約5mm。数百枚から千数百枚っていう感じでしょうか。

今回は、長い柾が多かったです。

今日は全職人5人で半日でやっと終えることが出来ましたが、3時の休憩もゆっくり休まず、かなり一人ひとりが頑張ったおかげです。皆さん、ご苦労様でした。

これで連休前、そして梅雨前に並板も干して、柾板も干し終えました。後は梅雨の暖かい雨に当て渋を抜いて、天然乾燥をして来年の春までじっくりと待ちます。毎年、梅雨前に板干しを終えることが決まり事になっている私ですが、今年もお陰様でやり終えることが出来ました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 新潟県H様の洋服たんすを作る3

週末の土日は京都での展示会でした。2日間とも好天に恵まれ、気持ちの良い日々を過ごす事が出来ました。京都はいつ行っても観光客でごった返していますが、やはり魅力がいっぱいですね。お出かけいただきましたお客様には感謝いたします。ありがとうございました。

そして昨日の深夜に帰宅し、今日からは仕事です。先週まで、H様の洋服たんすの制作が途中でした。先回は、洋服たんすの上台を固め、下台の組み立てに入るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

上台の立側を組み立てます。

上台の本体を固めたら次は下台の本体を固めていきます。今回は下ニと呼ぶ、下台の引出しが2杯ある洋服たんすです。ホゾ組にのりを付け、立側、重ね板、棚板、地板を組んでいきます。

下台の立側を組み立てていきます。

長ハタガネで締めて、ホゾ組の間に木釘を打って止めていきます。ホゾ組とホゾ組がしっかりと合わさるように、長ハタガネを何本も締めて、木釘を打っていきます。

本体を固めたら次は裏板を打っていきます。下台の裏板を1寸2分の木釘で打っていきます。それと同じく、上台の裏板も木釘で打っていきます。

下台の裏板を木釘で打っていきます。

上台は大きいし、洋服たんすは中が空間なので、間違って力をかけると裏板が割れてしまうので、そこは慎重に裏板を打っていきます。

上台の裏板を打ちます。

裏板を打ったら、上台ののりが乾く間に、下台の方から立側を仕上げていきます。ホゾ組の部分は、組むと多少なりとも組んだ部分が出ますので、そこから最初に削っていきます。

下台の立側を仕上げていきます。

そして下台の仕上げが終わったら、下台の「足」と呼ぶ部分、本体と台輪を繋ぐ部分を「足」と呼びます。この足を下台の四方を回して、ハタガネで固定して接着していきます。

下台の下に「足」と呼ぶ部分をハタガネで取り付けます。

その後は、大きな上台の立側をカンナで仕上げていきます。この上台も大きいので大変ですが、カンナを途中で止めないように仕上げていきます。

大きな上台の立側をカンナを掛けながら仕上げていきます。

今日の私は、京都の展示会の後片付けと、伝票整理、そして図面を書き、午後からはご注文いただきましたたんすの「柾」を切っていました。観音開きの大きなたんすが多く、今回は長い柾が必要になってきましたので、倉庫から長い柾を探して切っていました。

今日切った「柾板」これから柾割機に通します。

今週は連休前なので、何とか連休に入る前にやっておきたいことが山積みで、時間に追われます。
明日も全力で頑張ります。

京都での展示会です。

昨日の金曜日の朝に新潟を出発し西へと高速を走らせます。新潟県はかろうじて桜の花が咲いていますが、西へ行くに連れサクラは散り、新緑が鮮やかになってきます。

いつものように平安神宮にお参りです。

午後からは京都に入り、準備を終えてからいつものように、近所の平安神宮へ展示会の成功をお参りしてきました。


今日明日と京都での展示会を開催中です。

今日の京都は快晴で暖かく気持ちのいい天気です。明日も天気の予報。
今日、明日と全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 新潟県H様の洋服たんすを作る2

昨日は職人さん全員で板入れ、板干しをしましたが今日も快晴の新潟です。一昨日からH様からご注文いただきました洋服たんすの制作をお伝えさせていただいておりますが、今日はその続きです。

立側、上板、地板の蟻ホゾを取り、付属の小引き出しを作るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きで、地板が立側に入る部分を作っていきます。

蟻ホゾをノミと毛引きで取っていきます。

立側に地板が入る部分を毛引きで取り、墨を付けていきます。その後は、立側、上板、地板共に、面取りカンナで面を取っていきます。

立側の地板の入る部分を毛引きで取り、作っていきます。


立側、上板、地板共に、面取りカンナで面を取っていきます。

そして立側に裏板止めが入る部分を定規で出して印を付けていきます。

裏板止めの入る部位分を定規で測り、印をつけていきます。

和たんすなどの桐たんすは、本体を真横に支える中棚や棚板があり、本体が横の板で支えられてグラつくことはないのですが、洋服たんすは長い洋服を掛けることが目的で、そのため、本体を横の板で支えることが出来ないために、裏板の所に「裏板止め」と呼ぶ、本体を裏側で支える板をつけるのです。その2本の裏板止めで、大きな上台を支えるのです。

裏板止めを付けていきます。

裏板止めの入る部分を計算し、裏板止めを実際に裏板を打つ前に取り付けます。その後、立側、上板、地板を組んでいきます。これで洋服たんすの上台の本体をとりあえず固めました。次は下台の本体の組み立てに入ります。

洋服たんすの上台の本体を固めていきます。


裏板止めも付いています。

今日の私は、午前中は、先板、丸盆の板を切り、組んでいました。やはり毎日桐たんすを作っていると、何かしらの材料が無くなって来ますし、無くなってから急に気づくものですから、常に何か無くなってないかを目を凝らして見ています。

今日は先板、丸盆を組みました。

そして今週末の土、日は、京都での展示会です。明日の朝から京都に向かって出発します。どうぞ、京都を始め、関西の方々、お時間をいただきお出かけいただければ幸いです。

明日も、全力で頑張ります。

板入れと板干しでした。

何日も前から天気予報を何度も何度も確認し、今日のこの日を決めていました。天気が一日だけでは板が乾ききらず、最低でも2日続かなければ板入れは難しいと思う中、やっと天気は2日続いた今日、板入れを行いました。

昨年の5月に干した板を取り入れます。

それに合わせて、製材所へは板を入れたらすぐに、今回製材した板を干せるように段取りし、午前中に板を持って来てもらう段取りも昨日のうちに済ませておきました。

板を入れている間に、今回製材した新しい板がやってきました。

なのに今朝、板を入れるためにトラックのエンジンをかけようとしたら・・・。
何度やってもかかりません。こんな時に限ってバッテリーが上がります。

急遽、ガソリンスタンドに電話して、何ていうのか大きなバッテリーみたいなのを借りたのですが、結局ダメ。仕方なくたんすを積む大きなトラックのバッテリーでケーブルを繋げ、何とかエンジンを掛けることに成功しました。その間、数十分の時間ロス。

まずは昨年の5月に干した3分板から倉庫に入れます。その後は8分板と続き、約3時間ほどで、板入れを終えました。

倉庫に干した板を積み上げていきます。

板を入れている間に、製材所からは段取り良く、製材したての板を運んでもらっていましたので、板入れが終わり次第、すぐに板干しにかかることが出来ました。

いくつかの山になって製材所から届きます。

板入れは、板も乾いていて軽いのですが、板干しは、板がまだ水気を含んでいるので厚くなると結構な重さです。今日の板干しは、3分板、7分板、8分板、1寸1分、1寸5分と5種類の厚さの板を干しました。

山になっている板を一枚一枚干していきます。


傷もなく木目も大きさも素晴らしい板です。


午前中は3分板を中心に干しました。

1寸1分と1寸5分の厚みの板は、長いと重くて持てないので、予め長さを短く切ったのですが、8分板は長いままでしたので、かなりの重さ。一枚持つのがやっとでした。

とても重かった8分板。長いので一枚持つのがやっとです。


1寸5分の厚板。一枚広げで干していきます。

5人の職人でやれば44本の丸太の板干しもあっという間。午後3時頃には終えることが出来ました。
その後は、先日、津南町から運んできてもらったホテ板(引出しの側板)を屋根に上げて、一枚ずつ干す作業。
これも屋根に上げるまではかなりの力仕事で重労働ですが、みんなの力で終える事が出来ました。

板入れと板干しの後は、屋根に津南町産のホテ板を干します。


屋根にきれいに並べられたホテ板。半年後にひっくり返して来年まで干しておきます。

ホント、皆さんお疲れ様でした。
明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 新潟県H様の洋服たんすを作る

今日からは新潟県上越市からご注文いただきましたH様の洋服たんすの制作をお伝えしていきます。

なぜかここのところ、洋服たんすの注文が続き、今月だけで2本目。そして来月も1本とありがたいことに洋服たんすのご注文が続きます。総桐の洋服たんすはいいですよね。やはり今は洋服の時代ですし、高価な洋服を湿気や害虫から総桐の洋服たんすは守ってくれますから。

洋服たんすの立側。これを長さ切りで切っていきます。

実は、今回のお客様は和たんすと洋服たんすの2本セットでのご注文なのですが、和たんすの方は、すでに出来上がっておりますので、洋服たんすだけをお伝えしていきます。まずは、木取り(材料)一式を出してもらい、長さ切りでそれぞれの材料を、各々の長さに切っていきます。

洋服たんすの木取り一式です。


長さ切りで材料一式をそれぞれの長さに切っていきます。

その後は、それぞれの材料をカンナ掛けして仕上げていきます。そして次に、ホゾを取っていくのですが、洋服たんすは奥行きが深いので、通常のように機械でホゾは取れないので、手でホゾを取っていきます。

それぞれの材料をカンナ掛けしていきます。

今回手で取るホゾは、「蟻ホゾ」といい、引き出しの「蟻組」と同じ形のホゾを「蟻ホゾ」といいます。
その形を、鉛筆で印をつけ、縦挽きノコとノミで鉛筆で付けた線の蟻ホゾを取っていきます。

立側に鉛筆で線を書き、縦引きノコで切っていきます。


次に線の上にノミを入れ、ホゾを取っていきます。

縦引きノコとノミで大まかに蟻ホゾを取ったら、シラガキで細かいところを取っていきます。

蟻ホゾを取ったら、細かいところはシラガキで取っていきます。

蟻ホゾを取ったら次は、付属品で付く、小引き出しを作ります。そして地板の四方をシャコ万で巻いていきます。

付属の小引き出しを作ります。


地板の四方をシャコ万で付けていきます。

今日の私は昨日に引き続き、板を組んでいました。地板、先板、胴厚の上板と三種類の板を組みました。

今日組んだ板です。

また、午後からは製材所にお願いしていました、桐丸太の製材が終わったとのことで、「柾丸太」と「並丸太」の製材が終わり、柾丸太は午後から板干し場に運んでもらいました。

製材が終わった柾が板干し場に届きました。

また、やっと今日は天気になりしばらくこの天気が続きそうなので、明日、昨年の5月に干した板を倉庫に入れて、今日、製材が終わった板を干す作業に取り掛かります。

何とか連休前に板を干せそうで安心しました。
明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都K様の整理たんすを作る6

今日は久しぶりに親方が工場にやってきました。土曜日に親方の仕事である「柾」を作っておきましたので、「今日仕事があるよ」と伝えておきましたので、工場にやってきました。

工場で「柾」を作る親方。

久々の工場ですが、相変わらず元気に「柾割り」をして、帰っていきました。

そろそろ終わり近づいてきた東京都K様の整理たんすの制作ですが、先回は引き出しの底板を仕上げるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引き出しの底板を仕上げ終えたら、引き出しを入れていく工程です。ホテ板(引き出しの側板)を仕上げつつ、削りながら引き出しを少しずつ入れていくのですが、少し入れてはどこが当たっているのかを見極めながら、
引き出しを出しては入れ、出しては入れを繰り返しながら進めていきます。

引き出しを入れていく工程。どこが当たっているのか手をかざして見ています。

引き出しをつっかえるところまで入れて、その場所を隙間から見て、当たっている場所を確認して引き出しを取り出して削ります。

当たっている場所を確認し、取り出して削ります。

この工程が、隙間のないくらいに引き出しを仕込む大切な工程で、引き出しを入れると、他の引き出しがすーーっと出てくる気密性が、この工程によって生み出されるのです。

引き出しを入れたり出したりしながら当たっている場所を確認します。

ですから、引き出しを入れる作業は時間を掛けてじっくりと行います。この工程をないがしろにすると、良い桐たんすは出来ません。引き出しは密閉度があるため、大きな吸盤で引き出します。そしてまた当たっているところを削って引き出しを入れていきます。

大きな吸盤で引き出しを取り出し、また削っていきます。

こうして最後まできっちりと引き出しを入れて、引違い戸を仕込み、整理たんすの木地の完成となります。

この後、引き戸を作って、完成となります。

今日の私は、午前中は先板を組んで、ツカを作っていました。午後からは、長岡市まで再生たんすのご依頼があり、桐たんすを引き取りに行ってきました。

今日は先板を組んでいました。

今日は強風で運転していても車が流されるようでした。
明日も全力で頑張ります。

休日の土曜日です。

今日の桐の蔵は休日の土曜日ですが、来週は留守にすることが多く、どうしても今日、やらなければと思い、今日は仕事でした。

久しぶりに気持ちのいい天気です。

今日は朝から久しぶりに気持ちのいい天気でした。やっと晴れたーっていう感じでした。休日ですが始業時間通りに仕事を始め、黙々と板を切っていきました。今日は、立側、裏板を中心に3分板を切っていきます。

この板の木目、本当に素晴らしいです。


今日切った板です。午前中だけでかなり切りました。

その後は、週明けに出荷する桐たんすの梱包をしていたら、あっという間の午後3時。その後は、帰宅しゆっくりさせていただきました。

明日は一日、休養させていただきます。
また、来週から全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都K様の整理たんすを作る5

桐の蔵の工場がある団地の一角に桜の木があります。毎年、この季節になると工場の二階から見える桜は、何とも言えない華やかな雰囲気を醸し出してくれます。

今日は、午前中は曇っていたものの雨は降らなかったため職人さんに午後から「板を入れます」と伝え、私も午前中は仕事の合間に準備に取り掛かっていましたが、昼食を終えた昼休みに、予報に反してコンチキショウの雨。
段取りも予定も来週に持ち越しとなりました。

天気予報では明日は晴れるものの、日曜、月曜と雨。火曜日からは数日天気が続くみたいなので、その間に板入れ、板干しを行いたいと願っていますが・・・。

さて、東京都K様からご注文頂いております整理たんすですが、昨日は、引き出しの本体を固め、次に底板を打つ所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引き出しの本体を固めたら、底板を木釘で打って止めていきます。底板を打ち終えたら、余分に出た底板の端を長台(台の長いカンナ)で削っていきます。

小引き出しの底板を木釘で打っていきます。


余分に出た底板の端を、長台(台の長いカンナ)で削っていきます。

そして次に底板を手カンナで仕上げていきます。この時に、そのまま引き出しをひっくり返して底板を仕上げても、底板がしゃくんでしまい、カンナが底板に乗らないので、ひっくり返した引き出しの中に台を入れて、底板が直接当たるようにして、底板を仕上げていきます。

引き出しをひっくり返して、台を中に入れ、底板を仕上げていきます。

整理たんすは、大きな引き出しが6段と小物用の三割の小引き出し、そして引き戸の中にも、小さな引き出しが2つあります。大小合わせて11個もの引き出しがあるので、引き出しの制作や仕込み、そして引き出しの仕上げも結構な時間がかかります。
底板を仕上げ終えると、これからは引き出しを入れていく作業に入ります。

今日の私は、午前中はヘギ底(衣装盆の底板)を組む仕事をしていました。昨日までに、職人・石山君が削って、あいばを擦ってくれた大量の底板を、今日は私が組んでいきます。

ヘギ底を組んでいます。


組んだヘギ底は80枚を超えました。

回はかなりの数の板を切ったので、今日組めたヘギ底は80枚を超えました。そして午後からは、予定していた板入れが雨で中止になったので、「柾」を切っていました。

午後からは「柾」を切りました。

明日も全力で頑張ります。