2019年 6月 の投稿一覧

宇都宮→都内→横浜までお届けでした。

今回のお届けは、お客様のご都合を聞き、私達の予定にも合わせていただいたりで、わがままを聞いてもらい、数週間前から決まっていました。

しかし、天気は雨。しかも大荒れ。私のいつもの行いの悪さがこういうところで出ます。今回は久しぶりの一日5軒のお届け。いつものハイエースには乗らず、2tロングのトラックでのお届けになりました。

起床は午前4時。こんな時間でも今は意外と明るいんですね。工場で弟と合流し、午前5時に出発します。


一軒目は宇都宮市へ。関越高速から北関東道→東北道に入り宇都宮市まで約3時間。3月の日本橋での展示会にお出かけいただき、小袖たんすをお求めいただきましたI様。本当にありがとうございました。


途中のSAで給油と休憩。この間、雨はずっと降っていますが一路、都内を目指し東北道を走ります。二軒目は、都内中野区のK様。


今回のたんすは、世界で一本しかない個性的な桐たんすのオーダーでした。引き出しには取手金具のない彫り込み式の引出しで、上下つに分かれる上台には、サクラのラインが1本。下台にはサクラとウォールナットのラインがそれぞれ入り、との粉仕上げを施しました。K様、ありがとうございました。


その後は、そのマンションからすぐのK様へ。以前に桐チェストをお求めいただいていました、新潟市内に住むお母様からのご注文で、グリージオシリーズのチェストをお届けさせていただきました。K様、ありがとうございました。


そして4軒目は渋谷区のY様へ。再生たんすのお届けでした。Y様の息子さんから以前に桐たんすの再生のご依頼を頂き、今回はお母様からもご依頼いただきました。Y様ありがとうございました。

そして昨日最後のお届けは横浜市緑区へ。でもここからが大変でした。4軒目のお客様から横浜市緑区のお客様のご自宅に行くまで約2時間。首都高などを使うのかと思ったらナビが選択したのは下道。


度重なる大渋滞と大雨の影響で車が進みません。結局、お客様のご自宅に着いたのが午後3時過ぎ。U様、大雨の中、外まで出てきていただきましてありがとうございました。

一日で5軒のお届けを終え、午後3時過ぎにコンビニでやっと昼食。その後、第三京浜から環八、関越道を通って午後8時過ぎに工場に到着でした。実に15時間もトラックに乗っていた事になります。

そして今日。新潟は大雨。またもや日頃の行いがここでも出ます。
そんな中、新発田市まで再生たんすのお届けに行ってきました。昨年お預かりしてやっと完成した4本の再生たんすです。

今日は大雨の中一人でのお届けでしたが、腰も出ず何とかお届けすることが出来ました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛媛県O様の和たんすを作る

今日からは愛媛県のO様からご注文いただきました、和たんすの制作をお伝えさせていただきます。実はO様は、以前にも整理たんすをお求めいただいており、今回が2本目のご注文です。O様、ありがとうございます。


まずは図面を出します。これを見ながら職人は和たんすを作っていきます。


木取り(部材)を出し、長さ切りでそれぞれの部材を、各々の長さ、幅、奥行きに切っていきます。


部材を切りそろえたら、各部材のカンナ掛けです。


和たんすの本体、立側です。


立側の内側になる方をカンナ掛けしていきます。


今回のたんすは、本体の厚みが1寸3分(約4cm)ある大丸という型のたんすです。4cm厚の上板、本体ですのでかなり厚いです。その4cm厚のホゾを取ります。


棚板の幅を上板の幅に合わせて見ています。


上板のホゾの部分を「木殺し」しています。特に1寸3分の厚さになると、ホゾとホゾが付きにくくなるので、「木殺し」しないときちんと付きません。


上台の衣装盆が入る部分(タイコ)の厚みを毛引きで取っています。


今日の私は、チェストのホテ板、丸盆ホテ板、ヘギホテ板の7分板を切っていました。その後、手押しカンナで均し、自動カンナで厚みを決めて、あいばを擦り、各板を組んでいました。

次から次へとなくなる板に、木取りが追いついていませんが、明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県U様の整理たんすを作る5

神奈川県のU様からご注文いただきました小袖たんすの制作も今回が最後です。昨日は、引出しを固めるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


引出しは枠を最初に固めていきます。


引出しの枠を固めたら、次は引出しの底板をハタガネで締めながら木釘で打っていきます。


底板を木釘で打ったら、順番にきれいに並べていきます。


そして先板から順にカンナで仕上げていきます。


底板を仕上げる時は、引出しを逆さにして、引出しの中に台を入れ、底板が直接当たるようにしながらカンナで仕上げていきます。


そしてホテ板を削りながら、引出しを入れていきます。


引出しの上面やホテ板を削りながら、たんす本体に入れて、どこが当たっているかを確認しながら、入れたは確認し、出しては削るを繰り返し行います。


引き出しの数だけ、この作業(動作)を繰り返し行い、かなり端折りますが、小袖たんすが完成します。


今日の私は、午前中は日曜日に東京へお届けする桐たんすの調整と梱包を。


午後からは裏板を組む仕事でした。

ここ数日、木取りが間に合わないくらいでバタバタしています。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県U様の整理たんすを作る4

昨日は小袖たんすの立側を立て、側と全面を仕上げて四方丸の内側外側の丸を作るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


上台の裏板をカンナで仕上げています。


その後は、本体が乗る台輪の制作に入ります。


台輪のカガミをカンナで仕上げていきます。


そして引出し周りに入ります。カガミ板を均していきます。


次にカガミを仕込んで蟻組みを機械で取ります。


蟻組みを取ったら、カガミ板の厚みを毛引きで取って、ホテ板に移していきます。


カガミ板とホテ板の蟻組みの部分にのりを入れ、打ち当てを当てながら叩いて少しずつ入れていきます。


カガミ板にホテ板を入れ込んだら、次は、先板とホテ板のホゾ組の部分にのりを入れ、最初は手で叩きながら、ホテ板と先板を入れ込んでいきます。


今日の私は、午前中は明日出荷の洋服たんす、整理たんす、小たんすの3本セットの桐たんすの梱包に追われました。


神戸市までのお届けなのですが、弊社で行けないので運送会社さんにお願いするのですが、傷が付かないようにダンボールの上にベニヤ板で覆い、角当てを施しました。

無事にお届来ますように。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県U様の整理たんすを作る3

昨日は、小袖たんすの立側を固め、上台の両角を丸めるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


下台の重ね板(上台と重なる部分)をカンナで仕上げていきます。


桐たんすを逆さにして(上台の上に下台を乗せて)、ズレがないように重ねの部分を見ています。


下台をずらして、重ねがきっちりと重なるように上台の下を削っていきます。


重ねが合ったら、上台を降ろしてそれぞれの部分をカンナで仕上げていきます。上台の上板を仕上げます。


たんすを重ねた状態で寝せて長ハタガネでしっかりと固定し、前面をカンナで仕上げていきます。


本体の両角(四方丸)の内側の丸を作っています。小刀で丸く削りペーパー(紙やすり)で仕上げていきます。
それを四方(上下左右の丸)を全部作っていきます。


たんすの四方の丸を作っていきます。


今日の私は、底板を作り、胴厚(9分厚)の上板が無くなってきたので、上板を切っていました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県U様の整理たんすを作る2

先回からは神奈川県のU様からご注文いただきました小袖たんすの制作をお伝えさせていただいております。先回は、立側の内側に、引出しの寸法と棚板の寸法の印をシラガキで付けた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


立側に棚板が入る溝を彫っていくのですが、そこから少し進んでいます。いきなりですが、立側を固めて、裏板を打つ準備をするところです。


下台の裏板を打つ準備で、棚板の位置を鉛筆で印を付け、そこに裏側からドリルで穴を開け、木釘を打っていきます。


裏板をドリルで穴を開け、木釘で打っていきます。


上台を固めて、ツカ部分をしっかりと接着するようにハタガネで止めて、両角の内側の丸を作るために、桐を貼り付けます。


裏板を木釘で打ったら、のりが乾くまで、下台の下に付く「足」という部分を作っていきます。


立側をカンナで仕上げながら、このたんすは「四方丸」という作りなので、上台の両角をカンナで丸く仕上げていきます。


今日の私は、土曜日に作っておいたホテ板を組む作業でした。


細かな板から、幅の広い板まであるのですが、張り合わせて一枚の板にした状態でカンナを掛けるのですが、その時に逆目が起きないように、逆目を見ながら同じ目で組んでいきます。この作業が老眼が入ってきた私にとっては辛い作業です。


時間はかかりましたが、かなりの高さまで積んだように、結構な枚数のホテ板が完成しました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの木取り  底板を組む。


昨日から梅雨入りした新潟ですが、久しぶりにまとまった雨が昨晩から降り続けました。春に干した板も、久しぶりの雨で色が変わってきました。

工場がお休みの土曜日ですが、底板、ホテ板が足りないため朝から仕事です。昨日のうちに、ホットプレスを終えた底板の荒削りと、あいばを擦っておいた板を組んでいきます。


4尺幅と3尺6寸幅、3尺3寸幅と、三割小引き出し用の4種類の底板を組んでいきます。

今回はヘギ底同様に、底板もかなりの枚数を切ったので、板を組む作業も板との戦いです。

板目の幅広の板と、細かい柾目の板の数のバランスを見ながら組んでいくのですが、このバランスが難しいです。幅広の板は簡単なのですが、柾目のぜわれの板の使い方が微妙なのです。


午前中いっぱい掛かって、全部で94枚の底板と、小引き出し用の板43枚を組みました。


休日の昼食はいつも通りのカップラーメン。


午後からはホテ板の制作です。すぐに無くなるので今回は多めです。

明日はゆっくり休んで、月曜日からまた、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 神奈川県U様の整理たんすを作る


今日も親方が工場にやってきました。数日前に来た時の「柾割り」の仕事が残っており、それを行いにやってきました。だいぶ年とったなぁ~と言う感じですが、まだまだやれるんですね。すごいです!

今日からは、神奈川県のU様からご注文いただきました整理たんす(小袖)の制作をお伝えさせていただきます。今回のU様は弊社HPからご請求いただき、お求めいただきました。U様、ありがとうございます。


まずは図面を出して、それに沿った木取り(材料)を出します。


その後、長さ切りでそれぞれの部材を各々の長さ、幅、奥行きに切りそろえます。


その後、各部材の内側になる部分をカンナで仕上げていきます。そして機械でホゾを取ります。


上台の地板の部分、立側に入る部分を作ります。型に当て胴突きで切り、ノミできれいに仕上げます。


その次に、留めの部分を作るため、留め型にノミを当てきれいに留めを作っていきます。


棚板の立側に入る部分を作るため、毛引きで印を付けたところを胴突きで切ります。


棚板の仕口。ここから面を取って、立側の溝に入れ込みます。


棚板の立側の溝に入る部分を作っています。昇降盤で欠いて、ノミで取ります。


そして各板の面を面取りカンナで取っていきます。


その後、立側の内側に棚板の溝を掘るため、引出しの幅を測り、棚板の型を当てシラガキで印をつけます。


引出しの寸法と棚板の寸法の印をシラガキで付けました。


今日の私は、午前中は裏板を組みました。


午後からは引出しの底板の準備に入りました。ここ数日は、引出しが多い桐たんすの制作が多かったので、引出しの底板があっという間に無くなってしまいました。今日は底板を自動カンナで荒削りし、あいばを擦って組むところまで行きました。

明日は土曜日で工場はお休みですが、引出しの底板を組んできます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 栃木県I様の整理たんすを作る3

昨日は栃木県I様からご注文いただきました、小袖整理たんすの上台をカンナで仕上げたところまでを、お伝えしましたが今日はその続きです。

上台、下台共に立側を固めたら次に、カンナでそれぞれを仕上げていきます。


上台と、下台の重なる部分の重ね板を仕上げます。

ここから約2日間、工場を留守にしていたたため、仕事が進んでいます。いきなりですが引き出しに入っています。


引出しの枠を固め、底板を木釘で打って引出しを削りながら本体に入れていきます。


引出しを本体に入れながら、どこが当たっているのかを見て、感じながら引出しを入れていきます。


まだ引出しはスムーズに入りません。入れては見て、出しては削っての繰り返しです。


引出しが入ると、引出しのカガミ板(前板)を仕上げます。


全部の引出しを入れ、全て仕上げて木地の完成となります。後半、かなり端折ってしまいました。すみません。


今日の私は、昨日のヘギ底に引き続き、裏板、ツカ、タイコ、棚板作りに時間を費やしました。

午後3時からは、桐の蔵のある工業団地内の泥上げの日で、私と職人横山さんで、工場の周りの側溝の泥上げでした。
桐の蔵は角地なので、泥がこれでもか!と言うくらい溜まります。約一時間掛けて泥上げと草刈りを行い、終業を迎えました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 栃木県I様の整理たんすを作る2


今日は、久しぶりに親方が工場にやってきました。いつものように「柾を割る」仕事をやってもらいますが、目が悪くなってきたのでサングラスです。

昨日からは栃木県I様からご注文いただきました小袖整理たんすの制作をお伝えしています。昨日は、ツカと棚板を固めてところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


立側に棚板が入る溝を彫っていきます。


溝を掘ったらその溝に棚板をはめ込み、立側、棚板を固めていきます。これは下台になります。


上台の立側、上板を固めていきます。ホゾとホゾをのりと木釘で噛み合わせていくのですが、ホゾを入れていくのに「打ち当て」という道具を使って、叩いてホゾを入れていきます。


上台のホゾを入れたら、裏板をハタガネで締めながら木釘で打っていきます。


裏板を打ったら、下台の四方丸の丸の部分をカンナで丸く作っていきます。


目で丸を確認しながらカンナで丸を作っていきます。


上台をカンナで仕上げました。

今日の私は、午前中は山のように積んだ「ヘギ底」を組んでいました。ヘギ底、衣装箱の底板と2種類の底板を組むのですが、枚数が多くて大変でした。

ヘギ底を組みます。


90枚以上のヘギ底を組みました。

明日も全力で頑張ります。