桐たんすの組み立て 東京都I様の和たんすを作る3

東京都I様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は上台の戸当たりを付けた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


立側の地板が入る部分を昇降盤で切り込みを入れ、ノミで取っていきます。


タイコの地板と上板に入る部分を毛引きで墨を付けていきます。


2分(6mm)程でしょうか。毛引きで入る部分を墨を付けます。


毛引きで引いた墨の部分を、ノミで取っていきます。


タイコにサンを打つため(盆が入る部分)、ドリルで木釘用の穴を開けていきます。


タイコのサンにドリルで穴を開けたら、木釘を打って止めていきます。


今日の私は、昨日の夜から今日、行うことを繰り返しイメージし段取り良く「柾を組む」事が出来ました。
しかし、木取りが次から次へとなくなります。無くなる時って、一斉なんですよね。明日は、急いでホテ板を切らなければなりません。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都I様の和たんすを作る2

東京都I様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、地板のカンナ掛けの所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。


上台の地板の四方に桐を付けて巻いていきます。


重ね板に胴突きで切れ目を入れ、留めの部分を作っていきます。上台と下台の重ね板の留め(45度に合わせる)の部分を、留め型に沿ってノミで取っていきます。


留め型の直角の部分に沿ってノミを当て、立側に入る部分を作ります。


上台の上板に「戸当り」(観音開きの扉がこれ以上中に入らないように扉が当たる部分)
を上板の内側に木釘で打っていきます。


今日の私は、午前中、上越市まで再生たんすのお届けに行ってきました。今年の春に和たんすと洋服たんすの2本セットをお求めいただき、お届けさせていただいたお客様H様で、その時にご自宅にあった古い桐たんすの修理のご依頼を頂いておりました。

少し時間をいただきましたが完成し、今日お届けをさせていただきました。いつも帰り際におみやげを頂いたりで、本当に申し訳ありません。私のブログもお読みいただいているようでありがたいです。
H様、本当にありがとうございました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都I様の和たんすを作る

今日からは、東京都I様からご注文いただきました和たんすの制作をお伝えさせていただきます。

まだ8月の暑い時でした、I様から突然お電話をいただき、その時は着物がたくさん入る「総盆」というたんすが欲しいんだけど。とのお話をいただきました。

その後、お電話にて和たんすの上下開きと呼ぶたんすのご注文をいただきました。I様ありがとうございます。その制作の過程をお伝えさせていただきます。


まずは、図面を出します。


それに合った木取り(部材)を出し、長さ切りでそれぞれの部材を各々の長さ、幅に切っていきます。


和たんすの立側。板目を真ん中に置き、幅の広い板を使います。


木取りを切り分けたら、それぞれの部材のカンナ掛けを行います。これは裏板です。


地板をカンナ掛けしています。掛りにくい場合は、台を下に置いて板をたわませながらカンナを掛けていきます。


今日は、先日仕入れた桐丸太の製材が終わり、午前中に板が工場にやってきました。出来るだけ早めに干したいのですが、天気と仕事の段取りを調整して、早めに干したいと思います。

明日も全力で頑張ります。

東京まで桐たんすのお届けでした。

木曜日の夜に徳島までのお届けから帰り、金曜日は少しフラフラしながら現場仕事を終え、今日、東京まで桐たんすのお届けに行ってきました。

起床は午前4時半。もうこの時間は真っ暗ですね。
少し早めに工場に到着し、徳島までの運転で汚れたハイエースの汚れを落とし、弟の到着を待ちます。


いつものように午前6時前に関越高速に乗り東京を目指します。途中、三芳SAで休憩しいざ!首都高へ。

しかし、いつもの事で渋滞に何度も遭いながら、ようやく一軒目のお客様のマンションに到着です。一軒目のお客様は、春の代官山での展示会に福島県からお出かけいただき、都内に嫁いだお嬢様のための和たんすをお求めいただきました。


幅広の別注の和たんすでどっしりとした作りです。超高級なマンションにビビりましたが、無事にお届け出来ました。M様、本当にありがとうございました。

一軒目の港区を後にし、二軒目は中央区へ。10数分で到着です。
二軒目のお客様も、超高級な45階建てのマンションです。今回のお客様は春の日本橋での展示会にお出かけいただき、いろいろとお話させていただき、別注の和たんすをお求めいただきました。


「きもの」、「帯」、「小物」の収納ができ、とっても人気の形です。
I様、お世話になりましてありがとうございました。

その後は、首都高→関越道と走り三軒目のお客様のもとへ向かいます。


三軒目のお客様は、再生たんすのお届けでした。三つ重ねのたんすの上台だけの再生でした。オイル塗装を施し、金具はきれいに磨いてそれを付けました。A様、ありがとうございました。

その後は、関越高速を走り夕方に工場へ到着しました。徳島まで1400km,一日おいて東京まで600km。
なかなかハードな桐たんすのお届けでしたが、お客様皆さまが喜んでいただけたのが私達の喜びです。

本当にありがとうございました。

明日はゆっくり休みます。

徳島市まで桐たんすのお届けでした。

今回は、昨年の春に京都での展示会に徳島市から遠路お出かけいただき、ご自宅の新築に合わせて桐たんすのご注文をいただきましたN様へ、桐たんすをお届けしてきました。


出発は昨日の午後4時。仕事が一段落し、戸締まりを職人さんに任せて出発です。
滋賀県の長浜まで走り、いつものルートインで前泊です。(ホント泊まるだけです)

そして今朝、午前6時半にホテルを出発し一路、徳島市へ。
今年の春先にも徳島市まで桐たんすをお届けさせていただきましたので、今年は2回めの徳島です。

さすがに前泊すると楽ですね、予定時間の午前10時に到着し、お届けさせていただきました。

新築の新居は、本当に素敵なご自宅で、今日が引き渡しの日。大安吉日。「桐たんすを一番先に入れたくて」と私達の到着を待っていてくれました。


総盆の和たんすと、三つ重ねの中開きの和たんすの2本セットの桐たんすは、真新しい畳の和室に、ピッタリと収まりました。


また、そのお部屋の凛とした空気感は、本当に素敵でした。N様、本当にありがとうございました。


帰りの明石海峡大橋。

帰りも順調に走り、中国道→舞鶴若狭道の西紀SAで昼食を取り、車に戻り、さあ、出発!と思いきや「財布がない」事に気づきます。

急いで食事をした場所に戻り、辺りを探し、いろいろな方に聞いていたところ、「桑原隆様~」とのアナウンスが。
急いでインフォメイションに行き、財布を落とした事を伝えたら、免許証が入った財布が出てきました。

近くで食事をしていた方が拾ってくれたとの事で、その方はまだ食事をしており、お礼を言い、SAを後にしました。

財布を落としたのは人生初!でしたが、ホント、いい人はいるんですね。感動しました。

その後は、無事に8時間かけて工場に到着しました。
N様へのお届けも、財布を落として拾ってくれたことも、ホント感謝の一日でした。

ありがとうございました。

桐チェストの組み立て 大阪府F様の桐チェストを作る4

三連休だった週末は、土曜日は一日、工場で一人で仕事でしたが、後の二日間は、ゆっくりとお休みをいただきました。お陰で今日は休みボケで、機械のスイッチを入れ忘れたりでした。

大阪府のF様からご注文いただきました桐チェストですが、今日が最後です。先週は、引き出しのカガミ板とホテ板を木釘で打つところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


引き出しの枠をハタガネで固定しながら、木釘で打っていきます。


小引き出しから大きな引き出しまで、まずは、枠を固めていきます。


枠を固めたら、ハタガネで底板を固定し、引き出しの底板を木釘で打っていきます。


底板の木釘は、ドリルで穴を開けた後、均等な間隔で木釘を打っていきます。


底板を打ったら、先板、底板、ホテ板の順にかんなを掛け仕上げていきます。


ホテ板をカンナを掛けながら、引き出しを入れては、当たっている場所を確認します。


引き出しを抜いて、当たっている場所をカンナをかけて、少しずつ引き出しを入れていきます。


製作途中の引き出しは、引き出しを引く金具が付いていないので、大きな吸盤で引き出しを引いて出します。


何度も引き出しを出し入れして、やっとスムーズに出し入れでき、密閉度の高い引き出しが完成します。


そうしたところで完成です。この後、塗装、金具付け、点検、梱包を経て、お届けになります。


今日の私は、週末から切り溜めた板の上に、再び、板を切ります。


そして今日ホットプレスを行う奥様へ板を渡します。


今回も大量の板を、熱で反りや狂いを直すホットプレスを行いました。

明日も全力で頑張ります。

「木はずみ」と板入れと。

明日からは今月2回めの三連休。しかし天気予報は生憎の雨の予報。


外仕事をするなら今日しかないな、との思いで、午前中は先日、仕入れた桐丸太の「木はずみ」(桐丸太をどこで切って、どの厚みに製材するかを決める)に製材所まで行ってきました。


今年の秋の仕入れは2回に分けて、今回は第一弾。今回仕入れた桐丸太は20本。細い丸太が多く、木はずみに苦労しましたが、親方の意見も聞き、無事に終えました。


そして午後からは、昨年の10月に干した板を倉庫に入れる作業「板入れ」を行いました。少し前に、7分板だけを入れたのですが、今日は、残っている3分板、4分板を全部入れます。


午前中に木はずみし、製材された板が数週間後に来るので、板干場を空けなくてはならないのです。職人さん達、全員で時間にして約2時間で終わりました。


倉庫に入れた板。山のように積み上げますが、来年にはだいぶ少なくなっています。


その後は、製材後にやってくる板のために草を刈ります。鎌しかなかったのですが、急遽、コメリで刈払機を買い横山さんが草を刈ります。


お陰様で、板干場はスッキリしました。明日、雨が降らなければ私が他の板干場の草刈りだな。

明日も全力で頑張ります。

桐チェストの組み立て 大阪府F様の桐チェストを作る3

昨日は、チェストの本体を固め地板に足を回したところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


立側(本体)が完成し、継ぎは引き出し周りに入ります。引き出しの材料を出してもらい、長さ切りで、カガミ板、ホテ板、先板、底板をそれぞれの幅、長さに切っていきます。


カガミ板(引き出しの前板)を仕込んでいます。仕込むとは、引き出しが入る場所に、カガミ板を当てながら、隙間がないようにピッタリとカガミ板を合わせていく事を「仕込む」といいます。


今回のお客様のチェストの引き出しは、「板目」をご希望いただきました。横に直線の「柾目」に対して、板の木目を引き出しの前に使います。


カガミを仕込んだら、その大きさを先板に写していきます。先板の上にカガミ板を乗せて、シラガキで写します。


ホテ板と先板のホゾ組みを昇降盤で取っていきます。


引き出しの枠を組んでいきます。ホゾ組みと木釘で枠を打っていきます。


カガミ板とホテ板を木釘で打っていきます。今回のご注文は引き出しは「木釘打ち」仕様です。


今日の私は、ご注文をいただきました桐たんすの板を切っていました。主に、裏板、タイコを中心に切りました。写真の板は直径が約2尺(60cm)もある太い板でした。少し曲がっていますが、短く切って裏板に使います。

明日も全力で頑張ります。

桐チェストの組み立て 大阪府F様の桐チェストを作る2

先週は、大阪府のF様からご注文いただきました桐チェストの制作に入りました。先回は、上板と立側のホゾを取るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。


棚板の立側に入る部分を昇降盤で欠いて、ノミできれいに取っていきます。


立側に棚板を入れ込み、上板のホゾを組み合わせ、本体を固めていきます。


立側と上板のホゾに接着剤を入れてホゾを合わせていきますが、手で叩いて入れた後に、木槌で叩いて少しずつ入れていきます。


本体を固めたら、裏板を長ハタガネで締めて木釘で打っていきます。


木釘は均等に打っていくので、木釘の並びが美しいです。


裏板を打ったら、地板に前足をシャコ万で付けます。チェストの下の部分です。


このチェストは、地板の下に四方、足を長ハタガネで付けていきます。


今日の私は、柾が少し足りない感じでしたので、倉庫から柾を選んで持ってきて切り、柾割機に通して、柾を割っていました。

明日も全力で頑張ります。

桐チェストの組み立て 大阪府F様の桐チェストを作る

今日からは、大阪からご注文をいただきましたF様の桐チェストの制作をお伝えしていきます。
F様のご両親が新潟県の方で、カタログのご請求を頂いており、大阪に住むお嬢様へ送っていただき、ご購入いただきました。


木取り(立側)を出して、長さ切りでそれぞれの長さに切り分けていきます。


お客様に一枚ずつの図面があります。これを元に桐チェストを制作していきます。


それぞれの長さに木取りを切り分けたら、材料をカンナ掛けしていきます。


チェストの上板に合わせて棚板の立側に入る寸法を決めていきます。


上板に入るツカの位置をシラガキで印を付けていきます。


上板と立側のホゾを機械で取ります。


地板が立側に入る部分を毛引きで墨をしています。


今日も親方が工場にやってきました。昨日からの柾割の仕事の続きです。いつもながら工場に来ると元気になるようです。出来る限り、仕事を作ってやりたいと思います。

明日も全力で頑張ります。