2020年 10月 の投稿一覧

桐たんすの組み立て 三重県K様の整理たんすを作る4

三重県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、下台の裏板をカンナで仕上げた所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

たんす本体の四方丸の内側の丸を、小刀で少しずつ削りながら丸を作っていきます。ここはセンスのいる仕事です。

たんす本体を寝せて長ハタガネで締めながら、内側の丸を仕上げます。小刀で削ったら、ペーパー(紙やすり)をかけて仕上げていきます。

桐たんす本体が乗る「台輪」の制作に入ります。このたんすは「大丸」という板厚4㎝の厚みで、本体も四方も丸くなっている作りですので、台輪も丸くアールが付いている台輪です。

下台に台輪を乗せて、台輪の外側と本体の外側とが一体になっているか、定規を当てて確かめています。

本体が完成したら、引き出し周りに入っていきます。引出しの材料を出してもらい、長さ切りで、それぞれの材料を各々の長さ、幅に切り分けていきます。

引出しの底板。たんす本体の幅が4尺(1m21cm)と広い幅ですので、引出しの底板も一枚一枚が幅広く、木目も本当に美しいです。

引出しの先板を見ながら、外側に使うか、内側に使うかを決めています。

引出しのホテ板(側板)を見ながら、外側に使うか、内側に使うかを決めています。

今日は週末に作った引出しや扉の柾を、傷を抜き、きれいに作る作業でした。明日も全力で頑張ります。

新潟市までお届けでした。

昨日から、今朝は冷えるので暖かくしてお休みくださいとの予報でした。案の定、今朝は寒く、ストーブ全開でしたが、日中は穏やかに晴れ渡り、いい天気でした。

今日は新潟市まで、再生した桐たんすのお届けに行って来ました。お届けは、午後2時過ぎとの事でしたので、それまでは、板貼りや木取り作りでバタバタ。

お陰でお届け時間を少し過ぎてしまいましたが、無事にI様のご自宅にお届けさせていただきました。I様、ありがとうごじました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 三重県K様の整理たんすを作る3

三重県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、棚板の留めの部分をノミで作っていく所までをお伝えしましたが、今日はその続きです。

地板に箱の位置をシラガキで引いています。

ちょっと進みましたが、下台の立側を固めていきます。立側のホゾと、地板のホゾを組み合わせて、玄翁で叩きながらホゾを入れていきます。さすがに板厚4cmのホゾを入れて行くのは大変です。

上台、中台の立側は固めました。

下台の立側、地板のホゾの部分にのりを付け、玄翁で叩いてホゾを入れて行きます。玄翁で少し叩いたら、打ち当てを使って叩いてホゾを入れて行きます。

ホゾが入ったら、ドリルでキリを揉み、木釘を打って止めていきます。

下台の裏板を止めていきます。あらかじめ下台の棚板の位置を鉛筆で印を付けておきます。裏板の幅が広く、木目が美しいです。

下台の裏板をはめ、ハタガネで締めながらドリルでキリを揉んで木釘を打っていきます。

木釘を打ったら、裏板をカンナで仕上げていきます。

朝晩の冷え込みが徐々に進んできました。自宅ではストーブ(ヒーター)がすでに活躍しています。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 三重県K様の整理たんすを作る2

三重県K様からご注文いただきました整理たんすの制作ですが、昨日は、棚板の立側への入りのケヒキを入れるところまでをお伝えしましたが、今日は続きです。

立側(上台)の地板が入る部分を、ノミで取っていきます。ノミと言っても、4cmの厚さがあるので、自動カンナの使い古した刃をノミに仕立てたものを使って取っています。

立側の内側に引いた、引出が入る棚板の線を、反対側の立側に写していきます。

立側の棚板が入る部分をケヒキで取っています。

立側の内側に、引出が乗る「棚板」が入る溝を、溝堀カッターで掘りました。立側の内側も美しいです。

棚板の立側への入りを、ケヒキで取っています。

上板の内側。引き戸が入る「溝」が掘られました。

立側の内側の、棚板が入る部分を作るため、ノミで取っていきます。

棚板の両端を、「留め型」を使って、留めをノミで作っていきます。

今日も「柾」を組みます。今回は、ご注文いただきました桐たんすの木取り(板を切る)を先に行ったため、柾組が溜まってしまし、かなりの本数の柾を組みました。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 三重県T様の整理たんすを作る

今日からは、三重県T様からご注文いただきました整理たんすの制作をお伝えします。T様からは、整理たんすと小袖たんすの2本セットでのご注文を頂きました。T様、ありがとうございます。

今回の整理たんすは幅が4尺(1m21cm)で、大丸という4cmの厚い板でお作りさせて頂く、高級品です。

長さ切りで、それぞれの木取り(部材)を、各々の幅、長さに切り分けていきます。

ツカの状態を見ています。裏板の木目が美しいです。

裏板の内側に入る方を、カンナで仕上げていきます。

上台の移動式の棚板をカンナで仕上げていきます。

立側、上板、地板のホゾを取り、まずは仮組をしてみます。

ホゾを取った、上板と立側。4cm厚のホゾは、取るのに苦労します。

棚板の両端(立側に入る部分)を作るため、ケヒキを入れて行きます。

今日は、ご注文いただきました桐たんすの「柾」を組みます。洋服たんすの扉の柾でした。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県T様の和たんすを作る7

愛知県T様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、今日が最後です。昨日は、衣装盆の底板を木釘で打ったところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆(ヘギ)をまとめてハタガネで締めて、ホテ板(側板)をカンナで仕上げていきます。

職人は、事あるごとに仕上げる前に、カンナを研ぎます。研いだ刃を、カンナの台に入れ、裏金を合わせていきます。

観音開きの中の小引き出しのカガミ板(前板)を仕込んでいきます。仕込むとは、カガミ板を入る場所に当て、引出自体が隙間がないように、ぴったり入るように、合わせて行くことを言います。

大引き出しのカガミを仕込み、引出しの枠を組み、底板を木釘で打ち、引出しを本体に入れて行くために、ホテ板をカンナで削りながら、本体に入れては、どこが当たっているのか確認し、入れては確認、出しては削って調整するを、何度も行い、密閉度のある引出しを作り上げていきます。

薄いカンナ屑、一枚、二枚の違いで、引出がスッと入る、入らないの違いが生まれるほど、微妙な違いを手の間隔でつかんでいきます。

引出が全部本体に入ったら、観音開きの扉に移ります。本体を扉に仕込み、観音開きの表と裏をカンナで仕上げて完成となります。

その後、塗装、金具付け、調整、検品、梱包を経て、お届けになります。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県T様の和たんすを作る6

愛知県T様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、蟻組み同士を組み入れるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

引出しの枠を固め、ホテ板の上面の少し出た部分をカンナで削っていきます。

引出しの底板をドリルで穴を開け、木釘を打っていきます。引出しの底板の木目が美しいです。

観音開きの中の小引き出しの枠も固めていきます。

衣装盆の底板の幅、長さを決めるため、長さ切りでまとめて切っていきます。

衣装盆の枠を固め、底板を打つために、チューブでのりを塗っていきます。

大引き出しの枠を固めた後、底板を木釘で打ち終えた引出しを、重ねていきます。

衣装盆の底板を木釘で打つため、ハタガネで締めていきます。

ハタガネで衣装盆の底板を締めた後に、木釘で底板を打っていきます。

今日は少し寒い一日でした。明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県T様の和たんすを作る5

愛知県T様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、昨日は、衣装盆と引出しのホテ板をカンナで仕上げたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

衣装盆(ヘギ)の底板をカンナで仕上げています。(底板の木目が美しいです)

衣装盆(ヘギ)のカガミ板(前板)の裏側の面を面取りカンナで取っています。

引出しのカガミ板を仕込んでいます。(仕込むとは、カガミ板を引出が入る場所にぴったりと当てて、引出が隙間なく入るように合わせていく事を言います)

色々な位置、角度からカガミ板を当てて、隙間がないように仕込んでいきます。

カガミ板を擦り台に乗せたカンナで削って調整していきます。

カガミ板を下に置き、ホテ板のホゾの部分にチューブでのりを塗っていきます。

カガミ板の蟻組みとホテ板の蟻組みを組んでいきます。組手を入れ込んだら、玄翁で少し叩いて入れて行きます。

玄翁で少し叩いたら、打ち当てを当てながら、均一に叩いて、蟻組み同士を入れて行きます。

今日は引出しのホテ板がなくなったため、ホテ板を作ります。引出しが多いたんすの注文があると、あっという間になくなってしまします。ホテ板を組んだ板がタワーのように積みあがります。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県T様の和たんすを作る4

愛知県T様からご注文をいただきました和たんすの制作ですが、昨日は、下台の重ね板をカンナで仕上げたところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

下台の裏板をカンナで仕上げていきます。裏板の木目も立側の木目も美しいです。

上台の裏板をカンナで仕上げていきます。

たんす本体を重ねて長ハタガネで締めて固定し、横に寝かせて立側をカンナで一気に仕上げていきます。上台の裏板の木目が美しいです。見えない裏側も手を抜きません。

長ハタガネで締めながら、たんす本体を仰向けに寝かせ、前面をカンナで仕上げていきます。

今回のたんすは四方丸(たんすの四方が丸です)その内側の丸を、小刀で丁寧に削りながら、丸く仕上げていきます。センスが光るところです。

本体が乗る、台輪を作っています。

本体(立側)が完成したら、引き出し周りに入っていきます。引出しのホテ板(側板)と、衣装盆(ヘギ)のホテ板をカンナで仕上げていきます。

カンナ掛けをすると、カンナ屑が出ます。これもきれいに掃除する。きれいに掃除する職人は一流です。

今日も昨日に引き続き、奥様はホットプレス。今回は、2日間では終わらないなと思っていましたが、そこはさすが奥様。夕方ぎりぎりまで頑張ってくれて、山のように切った板を、2日間でやり切ってくれました。感謝です。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県T様の和たんすを作る3

愛知県T様からご注文いただきました和たんすの制作ですが、先日は、裏板を打つ前に上板、中棚が平らになっているかを確認するところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

定規を当てながら、裏板を打つ前に、上板、中棚を平らにカンナで削っていきます。

長ハタガネを締めながら、裏板を木釘で打っていきます。木釘の間隔が美しいです。

下台の裏板も木釘で打ち、裏板が出た部分を、カンナで削っていきます。

立側へ出た裏板を、長台(台の長いカンナ)で削っていきます。立側の木目が美しいです。

立側の中に組み入れたタイコを、シャコ万で締めながら、四方丸の内側の丸を小さなハタガネで付けて行きます。

下台の本体と台輪を結ぶ「足」と呼ぶ部分を、シャコ万で取り付けていきます。

上台の本体をひっくり返して、地板を定規を当てながら平らにカンナで削っていきます。

下台の重ね板をカンナで仕上げていきます。

今日は、先週までに切り貯めた板を、ホットプレスです。ホットプレスは、反ったり狂ったりしている桐板を熱をかけてプレスして、まっすぐにしていく機械です。その作業を、奥様が担当してくれます。

明日も全力で頑張ります。