桐たんすの組み立て 東京都T様の小袖整理たんすを作る その2

昨日は、胴厚の小袖整理たんすの、木取りを出し、長さ切りで各々の寸法で部材を切り、立側のホゾを取り、組み合うところの留めを作る所までをお伝えしました。今日は、その後の、棚板を立側(本体)に入れ込むため、棚板の下半分を毛引きで欠いて取り、その部分が立側に入り込みます。


途中までは、昇降盤と毛引きでやりますが、その後は、ノミで取ります。

その後は、立側に引き出しが入る場所と棚板の場所を計算し、立側(本体両側)の内側に「シラガキ」で印を付けていきます。この「シラガキ」も、桐たんす職人、独特の道具ではないでしょうか。


立側の内側に引出しの入る寸法を計算してシラガキで印を付けます。


引出しの入る寸法を出しています。

そして、シラガキで印を付けた立側の方に、棚板が入るための溝をカッター(普通のカッターではなく昇降盤に付いている溝を掘る刃物をカッターと呼びます)で掘ります。


カッターで棚板が入る溝を掘ります。

これも、そのままカッターで最後までかけてしまうと、とんでもないことになってしまうので、立側の前まで行かないところで止めて、後はノミを使い、手で掘っていきます。

そうしたら、棚板と立側の前面同士の交わる部分を作ります。このたんすは、総面取りと呼ぶ、全てにおいて面が取ってある作りですので、立側の前面部分に、棚板と立側がピッタリと合わさるように、のみで作っていきます。これが細かな作業で、ちょっとでも壊れると台無しになるので、とても神経を使う作業です。(私、これが苦手でした)


立側に棚板が入る部分を作ります。

その後は、面取りカンナで、立側、棚板、全ての部材の面を取っていきます。この面取カンナも、桐たんす職人の道具では、中々、独特のものではないでしょうか。


面取りカンナで、立側の面を取っていきます。

そんな中、今日の私は7分板(約21m)を切っていました。引出しの先板が少なくなってきたので、板貼りを急いで終わらせ、7分板を切ることにしました。


7分板を切ります。

今日の新潟は、朝方は曇っていて気温もさほど寒くはなかったのですが、午後からは気温も下がってきて、夕方になると、あられが降り出しました。


外を見たら、あられが降ってきました。

今週は気温が高い予報ですが、今日だけでしょうか。明日も全力でがんばります。

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