桐たんすの組み立て 福井県T様の和たんすを作る その6

昨日は、胴丸小袖たんすの、引出しを仕込み、衣装盆(丸盆)をチューブで固定したところまでをお伝えしましたが、今日は、その先の引出しを組んでいき、丸盆もその先の作業を行っていきます。


丸盆をチューブで固定しました。

まずは、仕込んだ引出しの先板とホテ板の組み立を作ります。昇降盤でホゾ組を取るための切り込みを入れます。そして、カガミ板は、蟻組を取ります。(現在は、蟻組は機械で取ります)


先板、ホテ板は、ホゾ組で、カガミ板は蟻組です。

その後は、引出しを組んでいきます。カガミ板、ホテ板、先板に接着剤を付け、蟻組、ホゾ組のところに入れ込んでいきます。このときは、手で軽く叩き、その後は、打ち当てと呼ぶ、当て木を当てて、その上から叩いていきます。
打ち当てを当てないで、玄能のまま叩くと、傷になりますし、均等に蟻組、ホゾ組に入っていきません。


引出しを組んでいきます。


打ち当てでしっかりと入れていきます。

その後は、引出しの底板を木釘で打っていきます。底板を打つ木釘は、1寸5分(約45mm)でドリルで穴を開けながら、木釘を入れて玄能で叩いていきます。


底板を木釘で打っていきます。

衣装盆(丸盆)は、内側の丸を付けて、その糊が乾くまでは、ストーブの近くにおいて糊が乾くのを待ちます。その後は、衣装盆(丸盆)の底板を木釘で打っていきます。


丸盆の糊をストーブの近くにおいて乾かします。

衣装盆(丸盆)は、底板を木釘で打ったら、全てまとめてハタガネで締めて、一緒にカンナを掛けて仕上げます。こうすると、衣装盆の仕上がりのバラツキもなく、同じ大きさで仕上がるのです。


丸盆は、ハタガネで固定して、一度に仕上げます。

こうして、引出し、観音開きの中の小引き出し、衣装盆の組み立て、底板を打ち終えました。この後は、衣装盆(丸盆)を仕上げ、引出しはスムーズに出し入れできるように仕上げでいく工程ですが、今日はここまで。

明日、明後日は工場はお休み。就業前にはきちんと掃除をして、一週間の仕事を終えます。一週間、お疲れ様でした。来週も全力で頑張ります。


終業時間間近、職人鈴木の向こうで、掃除をする奥様。一週間、お疲れ様でした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

オリジナル無料カタログ・プレゼント

桐の蔵の商品をいつでもどこでもゆっくりとご覧になりませんか?
桐たんすの違いや仕様まで、わかりやすく細かく説明しています。

・桐たんす・桐チェスト 全74竿掲載
・A4版 全95ページのボリューム
・豊富な写真と細かな説明でわかりやすい

お申し込み後、1週間ほどでお届けいたします。
ぜひ、あなた様の桐たんす選びにご活用して下さい。


無料カタログ請求