昨日は、胴丸小袖たんすの、引出しを仕込み、衣装盆(丸盆)をチューブで固定したところまでをお伝えしましたが、今日は、その先の引出しを組んでいき、丸盆もその先の作業を行っていきます。
丸盆をチューブで固定しました。
まずは、仕込んだ引出しの先板とホテ板の組み立を作ります。昇降盤でホゾ組を取るための切り込みを入れます。そして、カガミ板は、蟻組を取ります。(現在は、蟻組は機械で取ります)
先板、ホテ板は、ホゾ組で、カガミ板は蟻組です。
その後は、引出しを組んでいきます。カガミ板、ホテ板、先板に接着剤を付け、蟻組、ホゾ組のところに入れ込んでいきます。このときは、手で軽く叩き、その後は、打ち当てと呼ぶ、当て木を当てて、その上から叩いていきます。
打ち当てを当てないで、玄能のまま叩くと、傷になりますし、均等に蟻組、ホゾ組に入っていきません。
引出しを組んでいきます。
打ち当てでしっかりと入れていきます。
その後は、引出しの底板を木釘で打っていきます。底板を打つ木釘は、1寸5分(約45mm)でドリルで穴を開けながら、木釘を入れて玄能で叩いていきます。
底板を木釘で打っていきます。
衣装盆(丸盆)は、内側の丸を付けて、その糊が乾くまでは、ストーブの近くにおいて糊が乾くのを待ちます。その後は、衣装盆(丸盆)の底板を木釘で打っていきます。
丸盆の糊をストーブの近くにおいて乾かします。
衣装盆(丸盆)は、底板を木釘で打ったら、全てまとめてハタガネで締めて、一緒にカンナを掛けて仕上げます。こうすると、衣装盆の仕上がりのバラツキもなく、同じ大きさで仕上がるのです。
丸盆は、ハタガネで固定して、一度に仕上げます。
こうして、引出し、観音開きの中の小引き出し、衣装盆の組み立て、底板を打ち終えました。この後は、衣装盆(丸盆)を仕上げ、引出しはスムーズに出し入れできるように仕上げでいく工程ですが、今日はここまで。
明日、明後日は工場はお休み。就業前にはきちんと掃除をして、一週間の仕事を終えます。一週間、お疲れ様でした。来週も全力で頑張ります。
終業時間間近、職人鈴木の向こうで、掃除をする奥様。一週間、お疲れ様でした。