昨日は、O様の桐チェストの立側を固めて行くところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。
立側を固めたら裏板を打つ前に、棚板の奥の方に「風穴」を開けます。実は、桐たんすは固めてしまうと分からないのですが、引出しが入る部分の棚板の奥には、風穴と呼ぶ、風を通す穴が空いているのです。この風穴の影響で、引出しを入れるとその穴に風が通って、他の引出しが風で押し出されるという仕組みなのです。
棚板にポツンと空いた穴が風穴です。
引出しが入る棚板に風穴を開けて、次に棚板が真っ直ぐかどうかを確認します。引出しが入る棚板が真っ直ぐでないと、引出しが当たってスムーズに引出しが入らないのです。そこで、棚板が真っ直ぐになるように、つっかえ棒を差して真っ直ぐにしてから裏板を木釘で打っていくのです。
裏板を打つ前の棚板。風穴と棚板を真っ直ぐにするためのつっかえ棒をしています。
裏板を打つ木釘は1寸5分の長さの木釘、予め裏板に棚板の位置を鉛筆で印をして、その線の上をドリルで穴を開けて木釘を打っていくのです。
裏板を木釘で打っていきます。
裏板を木釘で止めたら通称「足」と呼ぶ、桐チェスト本体の下に付く部分を付けるため、のりを付け、それを長ハタガネで止めてのりが乾くのを待ちます。
本体の下に「足」と呼ぶ部分を付けます。
今日の私は、昨日、塗装職人石山君が頑張って板を貼ってくれたお蔭で、木取りが何とか進み、今日、職人石井君の次のたんすの木取りが何とか間に合いました。
昨日の時点で、今日出す桐たんすの木取りが出来ていませんでしたが、今朝は早起きし、工場に行き、何とか間に合わせることが出来ました。
桐たんすのお届けや展示会が続くと、現場を空ける事が多くなって私の仕事の木取りが進まなくなってしまうのは、最近の悩みです。いつもは、休日の土、日に遅れた分を取り返せるのですが、今回は桐たんすのお届けも、展示会も、土、日でしたのでカバー出来ませんでした。
言い訳が長くなってしまいましたが、木取りが完成した後は、ホテ板を組み、棚板と立側を作っていました。
ホテ板を切り、長さ切りの上でホテ板を組んでいます。
明日も全力で頑張ります。
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