1.会社での出来事

大阪まで仕入れに行ってきました。

今日は桐丸太の仕入れに親方と2人で大阪まで行ってきました。桐丸太なのに大阪?とお思いの方も多いでしょうが、桐たんすの観音開きや引出しの前に使う「柾」と呼ぶ柾目の板は、北米(北アメリカ)の桐を使うのです。

新潟空港から朝イチの飛行機で大阪まで行ってきました。

北米の桐は目が詰んでおり、美しく、価格も高く、日本の桐以上に上等な桐なのです。その桐を扱っている業者さんが大阪にあり、その桐丸太を仕入れに親方と共に、飛行機で行ってきました。

もう20年ほどのお付き合いになるでしょうか。その昔は親方一人で行っていたのですが、今では私と親方の2人で行くようになって数年が経つでしょうか。82歳になる親方はこの大阪行を楽しみにしており、半分、観光気分みたいですが、私にとっては仕入れ金額が半端な額ではないので、結構、緊張感を持って望む仕入れです。

新潟空港を朝一のJALに乗り、大阪には10時ころに到着。その後は目的地まで高速を走り約一時間ほどで到着します。昼食をいただき、その後は、柾丸太との真剣勝負です。

毎年のことながらなので、見るポイントや見方などは親方に聞き、後は自分の好みと勘で丸太を見ます。
丸太の木口の柾目の細かさと共に、木自体の太さ、長さ、傷や曲がっているか、真っ直ぐなのかを含めて、全体的にじっくりと観察します。

広い土場に並べられた「柾丸太」

実際に柾丸太の土場で見ている時間にしたら2時間ほどなのですが、その分、集中するので、結構、後で疲れがどっと来ます。
今日は、ここで一年分の67本を仕入れてきました。

今回は67本を仕入れました。Tさん、ありがとうございます。

新潟行の最終のJALで帰ってきたのですが、空港に着いたら新潟は雪。この時期に雪ですか・・・。

今日工場に居なかった分の仕事がたまっていますので、明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 4

随分と桐チェストの制作をお伝えしていないですが、実際の制作は順調に進んでいますのでご安心下さい。先回は、引出しのホテ板と先板のホゾを取るところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

ホテ板と先板のホゾを取ったら、ホゾを組み木釘を打って引出しの枠を組んでいきます。枠を組んだら、組んだところからのりが出ますので、ブラシできれいにはみ出たのりを取ります。

ホテ板と先板のホゾを組んでいきます。


ホゾを入れ木釘を打って止めます。


引出しの枠を固めると、のりがはみ出ます。それをブラシできれいに取っていきます。

その後は、引出しの底板を木釘で打っていきます。底板を木釘で打ったら水を拭きます。水を拭く理由は、木釘が水分を含んで膨張し抜けにくくなる事と、釘切りノコで傷が付いた底板を、水分で膨らませる事が大きな理由です。

引出しの底板を木釘で打っていきます。


木釘を打ったらブラシで水を拭きます。木釘を水分で抜けにくくして、ノコの傷を水分で膨らまします。

そして、引出しを仕上げていくのですが、まずはホテ板側のはみ出た底板を長台(カンナ台が長いカンナをそう呼びます)を使って削っていきます。

長台でホテ板側のはみ出た底板を削ります。

その後は、先板、ホテ板の順に削りながら引出しを入れ、出しては削り、削っては入れるを繰り返しながら、引出しのどの部分が当たっているかを見ながら、引出しを入れていきます。

先板を削っていきます。


ホテ板を削りながら、入れたり出したりを繰り返しながら削っていきます。


入れては見ながら、どこが当たっているのか確認しながら削っていきます。


引出しの上口を削っています。

そして最後に、引出しが入る棚板に滑りを良くするため「ロウ」を塗って、引出しを入れて完成です。

引出しが入る棚板にロウを塗って仕上げています。

今日は、久しぶりに親方が工場にやってきました。先週末の土曜日に親方の仕事を一日中作っておきましたから、それをやるためにやってきました。

久しぶりに親方が工場にやってきました。

久しぶりでも長年やってきた仕事ですから体は完璧に覚えています。普通に仕事をやって職人さんと話をして、色々な所をチェックして帰ります。さすがに今でも親方です。

長年やってきた仕事は体が覚えています。

明日も全力で頑張ります。

静岡と東京まで桐たんすのお届けでした。

昨日の日曜日は約40日ぶりのお休みをいただき、ゆっくりと英気を養いました。

そして今日は静岡県と東京まで桐たんすのお届けに行ってきました。起床は午前4時。久しぶりに気合の入る時間でしたが、起きれば雨。それも結構ないい雨の中、工場で弟と合流し、いざ、静岡県まで。

関越道から圏央道に入り、東名を目指すのですが、圏央道で事故渋滞にはまり、かなりの時間をロス。その後は、東名に入りましたが沼津周辺で工事渋滞と、今日はなかなか進みませんでした。

やっと東名の渋滞を抜け給油休憩です。

そんな中、午前11時前にやっと静岡市内のお客様のご自宅へ到着。立派なご自宅の和室に、弊社での最高級の和たんす「春」をお届けさせていただきました。

U様のご自宅にお届けさせていただきました和たんす「春」

納品を涙ぐみながら迎えていただき本当に感謝いたします。U様、ありがとうございました。今日の静岡の気温は20度。まるで春真っ盛りでした。

油単も掛けさせていただきました。ありがとうございます。

その後は二軒目の納品に向けて東京までひた走ります。東名の上り線は渋滞無しで、二軒目の東京都狛江市まで順調に走れました。二軒目のお客様は、桐たんすの再生のお客様。お引取りも私達が伺い、今日のお届けも無事にお届けさせていただきました。

お届けさせていただきました再生たんすは2本。とのこ仕上げで仕上げさせていただきました。H様、本当にありがとうございました。

2軒目のお客様のH様。再生たんすを2本お届けさせていただきました。

その後は、今日の最後のお客様は、先日、桐たんすの修理をご依頼いただきましたお客様で、今日、東京までお届けのついでにお引取りをさせていただきました。Y様、ありがとうございました。

さすがに静岡県まで行き、東京経由で帰ってくると工場に着く時間は夜になってしまいますね。帰ってからは後片付けしか出来ずでした。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの木取り  柾を切る

工場が休日の今日は、休日なのに早起きして次男を新潟の高校まで送り、そこで少しのハプニングを経験し、ダッシュで工場に戻り今日に予定していた仕事をやり遂げなければとの思いで、すぐに仕事に取り掛かります。

休日なのに今日一日の予定の時間が迫っており、朝のハプニングの影響で時間が押せ押せになっていました。

午前中は、ご注文を頂いた桐たんすの「柾」を切り、印をつけ、後は柾を割るだけにして準備を整えました。その後は、時間を削るのはお昼休みしかないと思い、昼食は5分。そこから巻き返しました。

ご注文をいただいた桐たんすの「柾」を切りました。


長さ切りで柾を切り、切り屑がたくさん出ます。

午後からは順調に立側を作り、桐たんすの梱包をし、今日の予定している仕事を何とかやり終えました。

柾を切り、立側を作り今日の仕事を終えました。

その後は、三年前に亡くなった弊社の職人・小池さんのご自宅にお参りに行き、今日の予定を終えることが出来ました。

時間に追われながらの一日でしたが、やることがあるってホント幸せです。明日は、約40日ぶりのお休みです。
ゆっくりと休みたいと思います。

来週も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 3

昨日は、桐チェストの裏板を打ち、本体の下に「足」と呼ぶ部分を長ハタガネで付けるところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

本体を裏板を下にして寝せて長ハタガネで固定し、左右の立側、上板、チェストの前面特に重ねの部分はズレがないようにをカンナで仕上げていきます。

裏板を下にして、チェストの前面を仕上げていきます。

それでやっと立側(本体)が完成しました。次に引出し周りに入っていきます。

立側が立ちました。

木取りを出して、ホテ板、先板、底板等をそれぞれの寸法に長さ切りで切っていきます。その後は、各部材を手カンナで仕上げていきます。

長さ切りで、各部材を切り揃えていきます。


底板をカンナで仕上げていきます。

その後は、先板とホテ板はホゾ組みで組むため、ホゾを取っていきます。今回の桐チェストは、カガミ板とホテ板は木釘打ちで、ホテ板と先板を先に組んでいきます。

先板のホゾを取ります。

今日の私は、午前中は観音開の扉を3本分作り、その後、立側、タイコと立て続けに作り、午後からは石山君が削ってくれた引出しの底板を組んでいました。今日組んだ底板は、72枚。積んでいったら倒れそうな位の高さになってしまいました。

引出しの底板を組んでいます。


組んだ底板を積んでいったら、かなりの高さになりました。

明日は週末で工場はお休みですが、私は遅れた仕事を取り戻すべく仕事です。
明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 途中から2

昨日は、O様の桐チェストの立側を固めて行くところまでをお伝えしましたが、今日はその続きです。

立側を固めたら裏板を打つ前に、棚板の奥の方に「風穴」を開けます。実は、桐たんすは固めてしまうと分からないのですが、引出しが入る部分の棚板の奥には、風穴と呼ぶ、風を通す穴が空いているのです。この風穴の影響で、引出しを入れるとその穴に風が通って、他の引出しが風で押し出されるという仕組みなのです。

棚板にポツンと空いた穴が風穴です。

引出しが入る棚板に風穴を開けて、次に棚板が真っ直ぐかどうかを確認します。引出しが入る棚板が真っ直ぐでないと、引出しが当たってスムーズに引出しが入らないのです。そこで、棚板が真っ直ぐになるように、つっかえ棒を差して真っ直ぐにしてから裏板を木釘で打っていくのです。

裏板を打つ前の棚板。風穴と棚板を真っ直ぐにするためのつっかえ棒をしています。

裏板を打つ木釘は1寸5分の長さの木釘、予め裏板に棚板の位置を鉛筆で印をして、その線の上をドリルで穴を開けて木釘を打っていくのです。

裏板を木釘で打っていきます。

裏板を木釘で止めたら通称「足」と呼ぶ、桐チェスト本体の下に付く部分を付けるため、のりを付け、それを長ハタガネで止めてのりが乾くのを待ちます。

本体の下に「足」と呼ぶ部分を付けます。

今日の私は、昨日、塗装職人石山君が頑張って板を貼ってくれたお蔭で、木取りが何とか進み、今日、職人石井君の次のたんすの木取りが何とか間に合いました。

昨日の時点で、今日出す桐たんすの木取りが出来ていませんでしたが、今朝は早起きし、工場に行き、何とか間に合わせることが出来ました。

桐たんすのお届けや展示会が続くと、現場を空ける事が多くなって私の仕事の木取りが進まなくなってしまうのは、最近の悩みです。いつもは、休日の土、日に遅れた分を取り返せるのですが、今回は桐たんすのお届けも、展示会も、土、日でしたのでカバー出来ませんでした。

言い訳が長くなってしまいましたが、木取りが完成した後は、ホテ板を組み、棚板と立側を作っていました。

ホテ板を切り、長さ切りの上でホテ板を組んでいます。

明日も全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 東京都O様の桐チェストを作る 途中から

東京・日本橋での展示会が終わり、月曜日私は次男の卒業式に行き、その間に東京都O様からご注文いただきました桐チェストの制作が少し進んでおり、今回は途中からお伝えさせていただきます。

まずは図面と木取りを出して、その木取り(部材)を各々のサイズに切り分けてから、各部材をカンナ掛けしていきます。その後は、立側と上板のホゾを取り、棚板が入る溝を掘り、地板が入る部分を作り、本体を固めるまでの工程を一通り行います。(かなり飛ばしました)

そして立側に棚板を入れて、立側の方から木釘を打っていきます。そして打ち当てで叩いて、しっかりと棚板を溝に入れていきます。

立側から棚板に向けて木釘を打っていきます。


その後は打ち当てで叩いて、棚板をしっかりと溝に入れていきます。

その後は、上板と立側のホゾの部分を入れていき、ここも打ち当てで叩いて、ホゾの部分をしっかりと入れていきます。

ホゾの部分も打ち当てで叩いてしっかりと入れていきます。

次に地板を長ハタガネで締めながら木釘で打っていきます。そして本体の棚板の部分や、地板の部分を長ハタガネで締めながら、立側を固めていきます。

地板も長ハタガネで締めながら、木釘で打っていきます。


本体を長ハタガネで締めながら、本体を固めていきます。

今日の私は、木取りでバタバタとしていました。午前中は、棚板、ヘギ底板、タイコを作り、次のたんすの木取りが間に合わないので、塗装職人の石山くんの助けも借りて、午後からはホテ板、大丸の上板など、次から次ぐへと木取りを作っていきました。

板を組みます。

今日は、石山くんが手伝ってくれたお蔭で、かなり木取りが進みました。明日も、全力で頑張ります。

桐たんすの組み立て 愛知県I様の桐チェストを作る 4

徳島県に桐たんすのお届けに行き、東京で展示会を開催し、そして昨日、次男たくみの卒業式に行き、製作途中の愛知県I様の桐チェストの進行が滞っていました。お伝えできなかっただけで制作自体は進んでいますのでご安心下さい。

さて先回は、桐チェストの引出しの枠を作ったところまでをお伝えしましたが、今日は、枠を作ってから引出しの底板を木釘で打ち、底板をカンナで仕上げていくところからお伝えしていきます。

引出しの枠を作り、底板を打ちました。 

底板をカンナで仕上げると同時に、ホテ板を削りながら、引出しを本体に入れていきます。入れてはどこが当たるかを見て、また底を削っていく、その繰り返しで引出しを少しずつ入れていきます。

引出しの底板を仕上げていきます。

引出しを入れていく時は、カンナは一丁ではなく、最低2丁を使って仕上げていきます。そして、引出しは強く入れてしまうと、どこが当たっているか分からなくなるので、当たったところで止めて、どこから引出しを引いて、その当たっている部分を削っていきます。

ホテ板を削りながら引出しを入れていきます。

その際には、引出しはまだ取手金具が付いていないので、大きな吸盤を使って引出しを引っ張り出します。その繰り返しで、やっと引出しが入り、その後、引出しを入れた状態で全体を仕上げて完成となります。

どこが当たっているかを見ながら、引出しを入れていきます。


完成です。

今日の私は、4尺用の棚板と中棚、その後は出荷待ちのチェストの調整と梱包で時間がかかり、半日を費やしてしまいました。

その間、奥様は熱で板を真っ直ぐにするホットプレスを行っていただき、今日一日でかなりの量の板を真っ直ぐにしていただきました。

明日も全力で頑張ります。

東京・日本橋での展示会 3日目

今朝の東京は朝から雨。寒いです。そんな中、今日は東京マラソンが開催されました。3年連続で日本橋での展示会と被ってしまい、会場前のマラソンコースは応援の方々で賑わっていました。

冷たい雨の中、東京マラソンがスタートしました。

毎年、東京マラソンを生で見れる幸せ感と、参加する方々のその多さに酔ってしまいそうです。

参加者の多さに、見ているだけで酔ってしまいそうです。


記念に、コースを仕切っている「東京マラソンテープ」をいただきました。

そんなこんなで、展示会最終日はいつも暇な時間を過ごさせていただいております。

東京・日本橋での展示会 2日目

今朝は朝から天気も良く、気持ちのいい一日でした。この展示会が行われている会場は、東京・日本橋のど真ん中、三越百貨店本店の真向かいという場所柄、いろいろなお客様が訪れてくれます。

日本橋 三越百貨店本店の真向かいです。

遠方から展示会を目当てにお出かけ頂ける方や、ふらっと前を通って見て頂ける方など、様々なお客様がひっきりなしに来店してくれます。

さすが世界でも類を見ない大都市・東京です。

全てのお客様が桐たんす目的と言うだけではなく、衣装箱や古い桐たんすの再生のお客様や、ふらっと入ってくれたお客様は、桐の小物を手に取っていただき、お求め頂けるお客様が多いのも、この会場の特徴です。

手頃な桐小物はふらっと寄って頂けるお客様にも好評です。

今日は用意してきた桐の小物を、たくさんお求めいただきました。中には3回も来ていただきお求めいただいたお客様も。ありがたいことです。

桐の文箱などはあっという間になくなりました。

明日は最終日。明日も全力で頑張ります。