桐たんすの組み立て 福島県A様の和たんすを作る その4

昨日の夜から雪がチラホラ降っていて、今朝は積っているかな?と思えば、以外とそうでもなく、ほんの少し積っている程度でした。

そんな午前中、私は柏崎市まで再生する桐たんすのお引取りに行ってきました。長岡市や柏崎市の方は雪が多いと思い早めに出たのですが、何のことはない三条、加茂の方が雪が多かったのです。里雪でしょうか。


桐たんすを引き取りに行く道中、道路は雪でした。

さて、昨日は小袖和たんすの立側が立った所までをお伝えしました。今日はその続きです。

上台、下台の立側が立ったら、下台に足を付けます。足とは、下台と台輪を繋ぐ部分の事で、直接、下台の下に台輪を付けても良いのですが、今回は桐たんす本体が四方丸ですので、足を付けて本体を少し浮かせて、下台の両角を丸くします。


下台にシャコ万で足を付けます。

その後、足を付けてのりが乾く時間に、台輪を作ります。台輪とは桐たんす本体が乗る台の事を、「台輪」と呼びます。高さが3寸(約9cm)の高さの台の上に、桐たんす本体が乗ります。


台輪を作ります。

その後は、2つ重ねの桐たんすの重なりを合わせていきます。下台を上下逆に置き、その上に上台を乗せて重ねて、重なりが合っているかを削りながら見ていきます。


たんす本体を逆さにして、上台と下台の重なりを見ます。

重なりはとても重要で、重なりが合っていないと、桐たんす自体がガタガタしたり、観音開きがきちんと閉まらなかったりで、とても支障が出てきます。ですので、長い定規で真っ直ぐかどうか確認しながら、念を入れて仕上げながら重なりを合わせていきます。


重なりがまっすぐかどうか、定規で見ながら削ります。


重なりを削ります。

この作業を終えると、桐たんす本体をカンナで仕上げます。重ねを合わせた桐たんす本体をずれないように長ハタガネで固定し、そのまま本体を寝せて立側をカンナで仕上げていきます。


たんすを長ハタガネで固定して横にし、一気にカンナで仕上げます。

立側を仕上げたら、本体を寝せて前面を仕上げていきます。この時も、長ハタガネを付けて固定しながら前面を平らに仕上げます。上台と下台を乗せた状態で、前面がピシッと合うようにここも念を入れて仕上げます。


裏板を下にして、たんすの前面を平らに仕上げます。

その後は、上板、立側、地板、全ての外側を面取りカンナで面を取っていきます。そして、昨日もお伝えした四方丸の部分、内側の丸は外側の丸に合わせて小刀で、丸を作っていきます。


面取りカンナで外側の面を取っていきます。


内側の丸を小刀で作っていきます。


外側と内側の丸を手作業で作っていきます。見事な職人技です。

こうして立側がやっと立ちました。今日はここまで。明日も全力で頑張ります。

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