桐たんすの組み立て 福島県A様の和たんすを作る その2

三連休も終わり、気がつけば今日はもう15日。昔で言う「小正月」です。今は小正月も忘れ去られるようで、寂しいです。

今日は、3連休のうちに親方の仕事を作っておきましたので、親方が工場にやってきて仕事です。柾割機に柾を通して、柾を割るという工程を行います。今回は、結構な枚数の柾を私が切りましたので、今日明日と二日間に渡って工場で仕事です。

親方が柾割機で柾を通しています。

さて、先週末は福島県からご注文いただきましたA様の小袖和たんすのホゾを取り、留めを作り、タイコ(衣装盆の入る所)の印をつけ、隠し小箱の蓋を切る所までをお伝えしましたが、今日は、上台の地板の入るところを作っていきます。

上台の地板が入る部分を作ります。

予め昇降盤でノコを入れて、そこから胴付きとノミで地板の入る場所を作っていきます。その後、棚板に毛引き墨(線)を入れ、立側に入る部分を作っていきます。

立側に入る部分を毛引きで引きます。

細かい部分をお伝えすると、今回は総面取りですので、毛引きを引く時に、一枚薄い板を毛引きに噛まして、面の取れる部分だけの線を引いていきます。

毛引きに薄い板を一枚噛まして、総面の面の部分を毛引きで引きます。

そして、上板にタイコ(衣装盆が入る部分)が入る溝を掘っていきます。次に観音開きの中にある、小引き出しが入る部分の中棚とツカを作ります。ツカには、忍錠(しのびじょう)と呼ぶ、隠れた鍵が付いています。その部分を作ります。

上板にタイコが入る溝を掘っていきます。


観音開きの中の小引き出しのツカ。忍錠の入る部分を作ります。


詳しい説明は省きますが、これが忍錠です。


観音開きの中の、中棚とツカを組んでいます。

ここまで出来たら、タイコ(衣装盆が入る場所)のサンを作っていきます。タイコのサンは、4分板で盆と盆が入る間隔の板です。サンは、先の方を細く削り、盆が当たらずに入りやすいようにしていきます。

タイコのサンを作ります。先の方を削って、盆が入りやすいようにします。

その後は、衣装盆の型を当てながら、サンをタイコに木釘で打っていきます。今日は、ここまで。

衣装盆の型を当てながら、タイコのサンを付けます。


ドリルでタイコのサンに釘穴を開けます。


木釘で打って、カンナで仕上げます。

今日のこの工程も結構な時間がかかっていますが、今日はここまで。明日も、全力で頑張ります。

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