桐たんすの木取り  「先板を切る」

今回は「先板」(さきいた)

「先板」とは、引き出しの先(奥)の方の板の事を言います。
地域によっては「向板」(むこういた)と言う呼び方だったりしますが、どちらにせよ引き出しの先(奥)の方の板のことです。


今日はその「先板」を切る作業でした。

注文が入った桐たんすの幅に合わせて先板を切ります。今回の先板は7分(約21mm厚)
まずは、倉庫に積んである7分板の中から、先板に適した木目の板を探し(これが大切、何でもいい訳ではありません)てきます。

その後は、注文を頂いた桐たんすの引き出しの長さに、7分板を切っていきます。その時は、柾目を中心に切ったり、板目が入ったりと、桐たんすのランクに応じて切り分けていきます。

また、切っていく板は今から1年以上前に製材し、その後、約1年間、外で雨に当て、雪に当て、日に当てながら桐板の渋を抜き、その後、天然乾燥させて倉庫に取り入れた板ですので、反ったり、歪んだりしている板なのです。


反っている板を半分に割って、狂いを取りやすくします。

それをそのままでは使えないので、反っている板などは、半分に割って(切って)片面を平らにならせるようにするのです。
「先板」はその都度切っていると間に合わなくなるので、私は、いつも少し多めに切ります。


反っている板のしゃくんでいる片面を、手押しカンナでならして、反りを取ります。

その後は、手押しカンナで板の反りや歪みを取るため、板の片面をならします。(目で見て、シャクんでいる方をならします)
これである程度、板の反りや歪みが取れます。


反っている片面をならした後、自動(自動カンナ)にかけ、平にして狂いを取ります。

板の反りや歪みが取れたら、自動(自動カンナ)に通して、軽く、板の厚みを決めます。
その後は、手押しカンナであいばを擦って次に進みます。

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