今日からは、福島県からご注文をいただきました和たんす(小袖たんす)を造っていきます。桐の蔵の一般的な桐たんすの基本の高さは5尺7寸(約1m73cm)ですが、小袖たんすとは、背が低いたんすの事を指す呼び方です。
今回ご注文いただきました和たんすも、2つ重ねの和たんすですが上台が少しだけ低い型になっているのです。
(その分、衣装盆が少ないタイプです)
まずは図面と木取り一式を出して、台車に積んでいきます。そこからは、長さ切りで各部材を各々の長さに切り分けていきます。
木取り一式を台車に積んで長さ切に向かいます。
次に、各部材のカンナ掛けです。いつものように、たんすの内側に入る部分の各部材を手カンナで掛けていきます。
カンナで棚板を仕上げます。
その後は、洋地(上台の地板)の板を四方、巻いていきます。次に上板、立側(左右)、地板のホゾを取っていきます。
これは、機械で取ります。
洋地の裏側にシャコ万で桐を巻いていきます。
ホゾを取ったら「木殺し」と呼んでいますが、ホゾの部分を玄能で叩いて、ホゾとホゾが付きやすいようにする隠し技を使います。
ホゾを玄能で「木殺し」します。こうすることで、ホゾとホゾが良くくっつきます。
次に、立側と上板をホゾで組み時に、お互いの板が直角で組み合うように、留め(45度))にするために、胴付きを入れていきます。
留め(45度)を作るため、胴突きを入れていきます。
その後は、衣装盆が入る「タイコ」と呼ぶ位置を計算し、、直角定規で位置を見て、シラガキで印をつけていきます。
そして隠し箱を造っていきますが、これはカタログ、ホームページどこにも出ていない隠し機能です。その隠し箱の蓋を胴付きで切っていきます。一枚の板をくり抜いていきますので、木目はそのまま繫がっています。
今日はここまで。明日からは桐の蔵は三連休ですが、私は明日は仕事。また、週明け全力で頑張ります。