石山くんが完成させてくれた再生の桐たんす。
今日は、古い桐たんす(再生)の仕上げと最終チェック、そして梱包でした。仕上げ職人の石山君が完成させてくれた古い桐たんすのチェックをしていましたら、三割の小引き出しを出し入れしていた所、「プ~」と言うハーモニカの音色が鳴りました。
三割の小引き出しの奥に、ハーモニカが仕掛けられています。
昔の桐たんすには時々、ハーモニカが仕掛けられており、引き出しを出し入れする度に、空気の流れが起き、その空気で桐たんすの奥に仕掛けられたハーモニカが鳴る仕組みになっているのです。
それを知らない奥様が、「ん?」今、何か鳴ったよね?とチェックをしていた私のもとにやってきました。
私が、昔の桐たんすって、時々、ハーモニカが仕掛けてあるんだよ。と説明したら、「えーー、すごい!楽しい!!」って喜んでいました。
「ねぇ、今の桐たんすにもこれやれば!」と興奮して言ってきます。
「まぁ、ハーモニカが・・・」とか、「音が気になるんじゃない・・・」とか、いろいろ言い訳がましく答えてしまいましたが、お客様によっては喜んでくれるかも?とか思いながら、今度、やってみるかと思いました。
三割の小引き出しを出し入れすると、ハーモニカが鳴ります。
昔の職人さんって、結構、遊びココロありましたよね。桐たんすの所々に仕掛けられた隠し引き出しとか、隠し鍵とか、ハーモニカもそんな遊びココロから生まれたものだと思います。
引き出しを出し入れすると、ハーモニカが鳴るって、これ日本人だけの感覚ですよね。
桐たんす職人さん、バンザイです。