2007年 10月 の投稿一覧

全員参加で・・・。

   晴れ。    もう、朝晩はストーブがついています。

いつ頃からだろうか?
嫁さんから、工場に来てもらって仕事を手伝ってもらうように
なったのは・・・。

それが今では当たり前のようになってしまい、
最近では、それでも、うーーーーーん、少し、
足りないくらいになってきた。

私は相変わらず、桐たんすの仕上げ(塗装と金具つけ)と、
木取り、そして、出荷前の点検と、出荷作業のいくつもの
作業を受け持ち、いつも駆け足でいるような気分で
仕事をさせてもらっている。

もう、桑原家の全員が桐の蔵で仕事をするようになった。
職人さんと、身内と合わせての全員参加だ。

なんだかんだ、言っても、手伝っていただく嫁さんには、
頭が上がらない。
だって、彼女がいなくては、もう、仕事が回りませんって位だ。
だから、助かっている。

小さな、小さな工場の桐の蔵だから、こういう現実がある。
これが、大きくて、数十人、数百人何ていったら、こんな訳には
行かないだろう。

小さな工場だから出来ること。
それが唯一の強みであるように、がんばろうと思う。

全員参加で。
これが、桐の蔵の強みであるように・・・。

事務所は、禁煙にしたい・・・。

   曇りのち、晴れ。    季節の変わり目です。

私、お酒は飲みますが、たばこは一切吸わない。
最近は、たばこを吸わない人の方が多いのではないでしょうか?

でも、桐の蔵の職人さん達は、吸う派と吸わない派に分かれる。
親方と、弟(作業日記)、横山さんは、吸う。(というか結構、吸う)

小池さんと私は、絶対に吸わない。
だから、弟と、車で配達に行くときは、車は必ず禁煙車。
特に、狭いトラックは、絶対だ。

でも、みんなが集まる事務所となると、どうも規制が甘くなる。
今日は、みんなが帰った後の(午後5時以降)の第二ラウンドの
事務所は、すごかった。

私は現場で仕事をしていて、たまたま事務所に行ったら
眼が痛くなるくらいのたばこの煙。
思わず、「禁煙だ!!!」と叫んだくらい。

この煙を吸っただけで、肺がんになりそうな位だった。
ホント、タバコって吸う暴力かもしれない。

まあ、喫煙者の言う事もわかるのだが、こう狭い事務所で
延々と、タバコを吸われると、吸わない人にとっては、
たまったものではない・・・。

事務所は禁煙にしたい。
明日からでも・・・。

再び、板干しです。

   晴れ。    今日も秋晴れでした。

今日の土曜日は、職人さん全員で、再び桐の丸太が
製材された板が届いたことで、桐板を一枚一枚、手で干すと
言う作業(板干しという)に追われた。

秋の長雨が来る前に、何としても干したい!と思っていたし、
少しでも時間の取れる時にと思い、天気も快復した今日、
板干し作業を開始した。

映像は、作業日記参照ですが、
製材したばかりの板は、水分をたくさん含んでいるので
本当に重い。

今回の板は、厚板(3cm厚や、4.5cm厚もあった)も多く、
肩に担いで運ぶのだが、厚板は2枚がやっと・・・。
製材したばかりに板は、大鋸屑(おがくず)が付いていて、
背中から、口から、そこら中に入り込んでくる。

だから、お風呂に入ると、すごいことになる。
先日の板干し一回目も、嫁さんに帰ったら、余りの
汚さに怒られたくらいだから・・・。

でも、この作業なくして、桐たんす屋は成り立たない位、
基本中の基本がここにあるのです。

重い桐板を、一枚一枚手で運び、丁寧に天日で干す。
そこから、桐の蔵もの作りは始っているのです。

効率ばかりが優先される今の時代。
私たちの、こうした作業は、時代に、逆境していると言っても
過言ではありません。

桐たんす製造という、伝統的工芸品の世界は、
正直、効率とは、対極にあるのかもしれません。

だからこそ、今の時代にも支持されるのではないでしょうか?

板干しから学ぶこと。
それは、ものづくりに関わるものとして、とても大切な
そして基本がここにあるように思うのです。

外は、真っ暗・・・。

   晴れ。  秋晴れです。

いつのまにか、仕事中も気温が低く、快適に過ごせている。
あの、真夏の40度の日々がウソのようである。
季節は、日々、秋に向かっていると言うか、ともすると、
冬にむかっているような気さえする。

いつもの事ながら、通常の終業時間の午後5時10分を終え、
職人さん達と、親方は、帰宅する。
いつもながら、ここからは私と、弟の第二ラウンドが始る。

で、今日は、第二ラウンドも仕事が忙しかったので、
夜も、工場の機械を回していた。

何とか、今日中に段取りを終えたいと必死だったので、
息つく間もなかった。

でも、ふと・・・・、外を見ると、
つい先日まで、明るかった空が、いつの間にか真っ暗だった。
もう、そんな季節か・・・。

お彼岸を過ぎると、あっという間だ。
新潟県は、秋が短く、あっという間に冬が来る。

今日もそうだったが、午後6時は真っ暗だ。
これからは、益々、日が短くなる。
そして、新潟特有のねずみ色の空の季節がやってくる。

夕暮れが早いと、それに応じて帰宅時間も早くなればいいのですが、
そうは、行きませんね。

でも、気持は、早く帰りたいと思っています。

再び、丸太が・・・。

   晴れ。     秋晴れ。

先週、職人さんみんなで数年干した「桐板」を倉庫に入れ、
そして、新たに山で仕入れてきた、新しい桐丸太を製材した
板を干したことは、ここで書かせていただいた。

今日、またまた、桐丸太を製材したばかりに桐板が、
トラックに運ばれて、桐の蔵にやって来た。

10トントラックにして約3台分の桐板。
運び終わるのに、半日以上かかった。

桐の丸太を製材したばかりの匂いって、昔から嗅いでいるが
私にとって懐かしい匂いであるし、桐のみずみずしい匂いでもある。

製材したばかりの桐は、水分を多く含んでいるので、干す作業は
とても重い。
数枚の板を、肩に担ぎ、一枚一枚を丁寧にだった広い、板干し場と
呼ぶ場所に干していく作業は、根気の要る作業であるし、
本当に手間のかかる作業であるし、なんと言っても、
本当に、疲れる作業である。

もう、日本全国探しても、こんな事をしている産地は、
多分、我々の「新潟県・加茂市」しかないと思う。

桐たんすの産地も、全国、色々あると思うが、
桐の木を丸太で仕入れ、地元で製材して、その板を
人力と天日で数年間、干すという、気の遠くなるような作業を
私たちは、先代の頃から、ずーーーーと数十年間、やって来た。

今では、人工的に水槽に入れたり、人工乾燥機で干したりするところも
多いと聞くが、やはり、天日にこだわりたいと思う。

だって、干物でも、人工乾燥って、?だと思いませんか・・。
天日で干してこそだと思うのです。
それも、、乾燥機なのではなく、気が遠くなるような年月を
かけて、ずーーーと、外に干しておくのですから。

ここのところが、加茂・桐たんすの歴史と、特徴なのだと思うのです。
何事も、効率優先のこの頃。

私たちは、効率よりも、先代から受け継がれてきた技術を
大切にしたいと思っています。

いつまでも、この伝統が伝えられますように・・・。