70歳のふたり。

桐の蔵の親方の同級生からお預かりしていた、古い桐たんすの
修理・再生が完成した。
その旨を伝える電話をさせていただき、少ししてから、親方の
友人が桐の蔵を訪れてくれた。
そう、ふたりは同級生で、今年、70歳。
でも、そのふたりは全く違うタイプだった。
桐の蔵の親方は、気が短く頑固な、典型的な職人タイプ。
本当はそうではないのだが、一見、近づきにくい。
で、同級生はと言うと、穏やかで、物腰が柔らかい。
とても、いい感じだ。
その方の仕事は、大工。
同じ、木を使う仕事だ。
そんなふたりが、桐の蔵の小さく狭い事務所で話をする。
ホント、これが70歳って感じなのかと思う。
とっても、元気!
言わずと知れた、桐の蔵の親方は、バリバリの現役。
まだまだ、私を怒鳴り散らすし、職人さん達にも
一目置かれている。
桐の蔵の寺内貫太郎(知っているかな・・)みたいな存在。
で、その友人はというと、ホント、物腰が柔らかい。
両手で、指を7本出して、もう70歳ですから・・・と
あくまでも穏やか。
どっちが良いとかt言う問題ではないが、ここまで来ると、
その個性がとても面白い・・・。
でも、ふたりとも70歳にして、バリバリの現役。
これって、理想だと思う。
人間って、仕事を取ったら何が残るか。
って、言うよりも、打ち込めるものが生涯合った方がいいと
言ったほうが良いかもしれない。
桐の蔵の親方は、「現場で死んだ方が本物だ!」って、
そんな気がしてくる。
これって、手前味噌ながら凄いことだと思う。
それだけ、自分の仕事に情熱を持っている証かも・・・
でも、70歳のパワーには驚かされる。
私も、見習って、それ以上の年まで頑張っていきたいな。

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