花冷えの京都で・・・。

     晴れ。    花粉がひどいようです。

週末は京都での展示会でした。
金曜日に京都に入ったときは、夏なのか?と思わせるような
気温21度!
しかし、翌日からは、トレーナー2枚でも寒い、
4月とは思えない気温の寒い天気でした。

そんな中、お出かけいただきましたお客様、
本当にありがとうございました。

展示会初日の土曜日の夕方、
私は持ち込んだパソコンで、仕事をしていた時、
会場に男性が一人でお越しになられました。
ゆっくりと、一つ一つの作品を見て、全部の桐たんすを見て、
その後、終わったと思いきや、またもう一周めに入ったのでした。

思わず、うん・・・と感じた時にその彼は、
私に声をかけに来たのでした。

小さなメモ用紙に、名前と会社名、住所と電話番号まで
丁寧に書かれたその紙を「名刺を持っていなくて・・・」と
私に渡してくれたのです。

そこには、関西のある桐たんす産地で仕事をしている
職人さんであると、書いてありました。

どうりでじっくりと見ていたんだと思ったのですが、
わざわざ、来ていただいたので、少し、お話を
させていただきました。

彼は、開口一番
「桐の蔵さんって、業界でもそうとう頑張ってますよね」と言う。

いきなりそう言われて、正直、ちょっと、とまどったのですが、
すぐに「隣の芝生は青く見えるもんですよ」と伝えました。

関西にいる、桐たんすの職人さんからそんな事を言われるなんて
思ってもいなかったものですから。
その職人さんは、弊社のHPを相当、見ているんだな。と
思いました。

関西にも度々、納品に来られているし、
本当ならば、関西は私達、地元が頑張らなくてはいけないのに・・・。っと。
HPの納品事例を見ての事だったのでしょう。

確かに、そんなに褒めていただけると正直、
嬉しいのですが、まだまだ、私達にはやることが
山のようにありますし、相当頑張っていると言うところまでは、
まだまだ行っていないのです。

その彼のためにも、詳しいことは言えませんが、
彼との話の中で、わたしの修行中の会社の話が出て、
思わず、親近感と懐かしさを感じました。

ホント、今はインターネットの時代で、ある程度の情報は
ネットで入手できるんですよね。

新潟から600キロ以上もも離れている桐たんすの
職人さんから、来場いただき、お話しさせていただいたことは
いい経験になりました。

我々のような伝統工芸の世界は、一社だけが頑張っても
ダメのような気がします。
業界のみんなが、頑張ってこそ、桐たんす業界の底上げが
出来るのだと思うのです。

一職人さんとの会話の中で、私自身、気づかせていただいたことも
ありました。
どうか、お互い、切磋琢磨してやっていきましょう。

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コメント

  1. M より:

    日曜日に京都の展示会にお邪魔し、本日注文させて頂きました(^^)
    実は前からHPは何度も何度も何度も(笑)拝見していました。
    桐たんすを買おう!と決心してからいろいろ勉強し、この数ヶ月関西の桐たんす屋さんもいろいろ回りましたがしっくりこず、やはり「桐の蔵」さんがずっと気になっていたので、今回近くで展示会があってラッキーでした。
    展示会で三代目さんにお目にかかって、やはり信頼してお任せできるお店だと確信しました!
    たんすの出来上がるのが本当に本当に楽しみです。
    どうぞよろしくお願いいたします。

  2. 桐の蔵・三代目 より:

    M様、コメントありがとうございました。
    また、京都の展示会にお出かけいただき、桐たんすの
    ご注文をいただきましてありがとうございました。
    お客様と直接お会いして、どんな方が使われるのか、
    どんな形がお好みなのかなど、事前に知れて良かったです。
    心を込めてお作りさせていただきます。
    ありがとうございました。

  3. 二周目に入ろうとした大阪の桐箪笥職人 より:

     あの日は初めから、ためらいがありました。
    客観的に見れば「敵情視察」以外の何物でもないですからね。嫌な顔をされてしまうのではないか?と。行こうか、行くまいか。
    そんなわけで、会場でもずっと話しかけるタイミングを見計らっていたのです。
    しかし、三代目はなかなかスキを見せない。渋い顔をしてパソコンに向かったまま。
    とうとう一周してしまい衝立の裏に入って、考えました。
     箪笥を見るには見た。このまま帰ってしまおうか?
    しかし、そのまま帰ってしまわずに良かったと思いました。
     話し出すと、三代目はあたたかい方でした。
    幾つかの(もちろん桐の蔵さんにとっては秘密とも言う必要のない程度の事でしょうが。)ノウハウも快く教えていただきましたし、意外な事実を知ることもできました。
     三代目が自分の以前いた桐箪笥のメーカーに在籍していた事があったとは!
    面倒見の良かったTさんや、Nやんの話が飛び出すなど、その日の朝には予想だにしなかったことです。
    本当にあの日はありがとうございました。とてもよい勉強になりました。
    ただ自分にとっては三代目の「切磋琢磨」という言葉がまだまだ面映ゆいのです。自分のしている事は遥かに足りない。もっと大きな活動をして、桐の蔵さんにとって少なからず刺激を与えられるようにならねば、と思うものです。
    「返信」遅くなりました。
    また、いつかどこかで、声をかけさせていただきます。

  4. 桐の蔵・三代目 より:

    大阪の桐箪笥職人様
    コメントありがとうございました。
    私もお話しさせていただいて、本当に嬉しかったです。
    住む地域や産地は違えど、同じ桐たんす職人ですから、
    話をすれば、お互い分かり合えることはありますよね。
    それと、私の修行先の事も分かり合える中でしたから
    余計に親近感がわきました。
    どうぞ、今後とも、宜しくお願い致します。

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