先を読む力。

    曇り、時々、雨。   桜の花が、散ってきました。

今日は、特注の桐たんすの仕上げをしていた「仕上げ職人」
石山君。(もう、仕上げ職人がピッタリです)

観音開きの部分に付ける金具の位置が、ちょっと不安だったので、
「付ける時に、一言、声かけて」と言ってあった。
で、その時が来て、声を掛けられて、金具の位置を決めて
私の仕事についた。・・・

でも、その後、石山君が私を呼ぶ。
「どうした?・・・・」って言ったら、
この位置だと、金具が重なるんですが・・・。

たいしたものです。

確か、先回もこんなことがあった。
その時は、大丈夫だったのですが、その時の
教訓を彼は、覚えていたのかもしれない。

「段取り8分」と仕事は言いますが、
段取りとは、「先を読む力」と置き換えてもいい。
それ位、頭を使って、体も使って、先の先まで読んで
仕事をする。
これこそが、一人前の職人であり、プロである。

いつも読ませていただく、あるブログには、
「突き詰めれば、全ては、プロになる」(こんなに曖昧な表現ではない)
って、言っていた言葉を思い出した。

運動にしろ、趣味にしろ、突き詰めれば、それはプロになっていくのだ。
ということなのだろう。

棋士は、それこそ先の先の先を読んで、生業にしている。
我々職人も、一緒。
ホント、石山君。成長したものです。

追伸ですが、
先日、古くからお付き合いさせていただいています、
ある家具店の社長さんから電話があり、

「桐の蔵さんのたんすの色、いいねーーー!!」と、
「これなら、どこに出しても最高だね!!」
「特に、ロウの載りなんて最高ですよ」と、
最高のお褒めの言葉を頂きました。

これは、全て石山君の仕事です。
私も思うのですが、彼の仕事、ホント、最高です。
手前味噌ですが、短期間で、この領域までいけるとは
思ってもいませんでした。

私が目指していた、あるメーカーの仕上げの丁寧さを
完璧に追い越しました。

でも、まだまだ、やることはありますよーーーー!
常に、上を目指しましょう!!

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