2006年4月26日

やさしく、赤ちゃんを抱くように。

桐ってとてもデリケートだ。
扱い方が荒いと、すぐに傷がつくし、へこんだりもする。

でも、その反面、軽いし、湿気に強かったりと利点も多い。
展示会などで、初めて桐たんすを手にする方は、大方、
引き出しを引いて、押すと、また別の引出しが出てくる
精巧さに驚いたり、笑ったりする。

でも、そこで引出しを勢い良く押したり、引いたりしてしまう
お客様も多い。

そうすると、引出しが引っ込んだり、つめが当たって、傷になったり
する場合が多い。

桐たんすはやさしく・・・。です。

私たち職人は、当然ながら引出しなどを「ダン!」って置かない。
ましてや、勢い良く、引出しを押すこともない。

作っている職人さんの動きを良く見ていると、引出しなどは
すらせる(あて板をすらしていく)動きが多い。

それは、衝撃を与えないように、細心の注意を払いながら
かつ、早いスピードで作業をしていく、職人として身に付けた
技の一つでもある。

私の修行時代は、ホント、桐の扱い方には神経を使うように
親方から言われた。
それは、まるで「赤ちゃんを抱くような」神経の使い方
だった。(今でこそこのような表現が出来ますが・・・)

桐に触れる最初の方は、ホント、神経を使うのだと
思うのですが、プロでも、細心の注意を払っていますから。

でも、それが代々使っていける理由でもあると思うし、
「粗末にしない、大切に使っていく」という、特別なもので
ある。(と私は思う)

職人の手から生み出される、世界に一つの桐たんす。
やさしく、丁寧に扱っていただきたい。

そんな思いで、私たちも仕事をしています。

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