100年後の仕事と、10年後の会社。

「桐たんすは代々、使っていけます」
これは、桐たんすに関わる全ての方が使う言葉だ。
確かに、その通りであるし、製作する職人さん達も、
そのつもりで、心を込めて手作りしている。
代々と言うと100年以上は使えなくてはならない。
だから、つくる方も、相当な神経を使う。
だって、代が変わっても、作品は残るから、その方達からも
評価されなくては一流品とはいえない。(と私は思う)
実は、今、10年後の桐の蔵の計画を作っている。
「10年後、桐の蔵はこうなっている」、と捉えて
さかのぼりつつ、計画を立てている。
その通りになるとは思っていないが、それに近づきたい
と努力することが、今の私には必要だと思うから・・・。
毎年、年間計画を立てて、それに近づくようには努力する。
それと一緒で、10年後の桐の蔵もこうなりたいと思うのは
自然のことだ。
10年後って、遠いようであっという間だ。(と思う・・・)
いつも言うが、私たちの仕事は、人の手によって作り出されるものだ。
だから、人が大事だ。
作り出す技術を持った職人さんが、この先、どれだけ残っているか。
10年後はどうなのか?を考えるとぞっとする。
だから、その辺も考えての10年計画だ。
10年後、私は48歳。
弟は43歳。
そして、将来はサッカー選手か、たんす屋。と、
言っていた息子は、21歳。
この辺が、ポイントだと思う。
たかが10年後。
されど、10年後だ。
でも会社は、存続しなければ意味がない。
だから、10年後を見据えて行こうと思う。
100年後も使える桐たんすと、
10年後も元気な桐の蔵であるために・・・。

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