桐の蔵の親方の口からは「疲れた」の言葉を聞いたことがない。
昭和11年生まれだから、もう70歳。
先日も風邪をこじらせて数週間お休みしたが、直ってからは
どこが悪かったんだ!と思うくらい、バリバリ働いている。
私はと言うと、木取りの仕事が追いつかないくらい忙しく、家に帰っても
「疲れた・・・」の言葉が続く。
この言葉、言われた方もあんまりいい感じはしない。
だって、どうしようもないし・・・・
だから先日から、「疲れた」って言ったら100円貯金することになった。
今朝も、朝起きて、つい「疲れた」って言ってしまった。
これで、300円貯まってしまった。
昔、親方の口から「俺は人前で疲れたって言ったことはない」という言葉を聞いた。
その時は、確かに聞いたことはないな。って思った。
人間(私)、弱いからすぐに弱音を吐いてしまう。
でも、さすが昭和11年生まれ。
絶対に弱音は吐かない。70歳になってもだ。
息子から見て、それだけはすごい!と思う。
昔は、今よりも雪はたくさん降ったし、生活も不便だった。
コンビニなんてないし、高速道路も新幹線もなかった。
そんなこというと、時代が違うって・・・なんて言われそうだが
そんな時代はそれが当たり前だと思ったし、その分、精神的に
強かったんだと思う。
昔、桐の木を買いに山に入ったとき、親方は倒した桐の木をトラックに
乗せるのに肩から人力でトラックに乗せようとした。
私も手伝ったが、どうしようも動かなかった。
今では、ユニックの付いたトラックで持ち上げて、ひょい!だが、
そんな時代を生きてきたからこそ、「疲れた」なんて決して言わないのだと思う。
子供は親の背中を見て生きていくんだね。
私も、子供達の前で弱みなんて見せれないな。
しっかりしなければ・・・