2005年6月30日

「引き出しがキツイ」

ここ数日の大雨で、完成途中の桐たんすの引出しは
空気中の湿気を吸い、膨張して引き出しがきつくなる。

これは桐材独特の性質で、桐が空気中の湿気を吸い取ってくれることで、引き出しの中にしまっておく衣類に、湿気を寄せ付けないようにするのだ。

衣類に湿気が行くとカビの原因や、虫食いの原因になったりする。

桐以外で作られる合板などの家具は、合板が湿気を吸い取らないため、衣類が湿気を吸い、カビが生えてしまうのだ。

日本の高温多湿には、昔から桐たんすと言われる所以はここに
あるのだ。

工房の2階の湿度計は湿度100%。
これはすごい。
じっとしてても、湿気で汗がにじんでくる感じ。

でも、ホントに桐た日本の気候にピッタリ。
この季節が終わると、さわやかな夏。
こうなると、桐が含んだ湿気も吐き出され、引出しもスムーズに
行くはず。

この時期、引出しがキツイ方は、お部屋の除湿を除湿機でする
ことをお勧めします。
そでも、引出しはきついかも。

そうなったら、少し待って。
湿気のない頃に、改めて引いてみて欲しい。

それでもダメなら、遠慮なく、連絡ください。

2005年6月28日

「一転して大雨」

久しぶりの日記になってしまった。
週末は、地元の有志と展示会。
その前は、息子のサッカーの夕練(夕方の練習)に付き合わされて
日記を書く暇がなかった。

昨日、新潟はやっと梅雨入り。
なんと、平年よりも10数日遅いらしい。
私は、もう梅雨に入っていたと思ったが、まだだったらしい。

その梅雨入りしたとたん、バケツをひっくり返したような雨。
昨年の、集中豪雨のような雨。
あの光景がよみがえる。

今日は、再生たんすをお届けに長岡市まで行ったが、信濃川の
水位はものすごかった。

高速道路は通行止め。
その下を走る国道8号線も止まっていた。
お陰で、長岡市内は大渋滞。
まったく、動かなかった。

でも、工房のあるところは今は何とか小康状態。
3週間ほど、雨がなかったので外に干した板は、ひっからびて
いたが、この雨で、幾分、桐の渋が流れた。

桐にとっては、まだまだ雨が欲しいといったところだ。

でも、工房の中は、湿気がすごく、少し動いても汗がにんじんで
くる。
仕上げ職人の今井君は、これからが辛い季節。
気温と湿度に全神経を集中させて一気に色を塗らなければならない。
そこにきて、湿気を飛ばすために、ストーブをつける。
暑さとの戦いが始るのだ。

梅雨の季節は、まだ始ったばかりだ。

2005年6月20日

「三越百貨店」

週末は東京での展示会だった。
木曜日に準備で金曜日から日曜日までの桐の蔵にしては、
長い展示会だった。

久しぶりに家に帰ったと言う感じだ。

それにしても東京の展示会はすごかった。
場所が日本橋。
それも三越百貨店本店のまん前。
なので、人がひっきりなしに訪れる。

ほとんどの方が、「へぇ~」といって出て行くのだが、
それでも、新たなご縁がたくさんあった。

何度も来て頂いたお客様。
そして福島県からわざわざお出かけいただいた、お客様
本当に、ありがとうございました。

しかし、三越ってすごい。
10時開店の前から、タクシーで乗り付け、オープンを待っている。
横には、運転手付きの高級車に乗った方々が、わんさか。

黒塗りの高級車からスーパーカーまで、私から見れば
何してる人なんだろう。と思ってしまう。

まあ、そんな世界もあるなと感じた。
でも、どこに行ってもお客様との新たな出会いは新鮮。

今後とも、宜しくお願いいたします。

2005年6月15日

「梅雨なのに」

全国的に梅雨入りしているはずなのに、雨が降らない。
新潟はここ2週間ほど、雨がない。

気分的には良いのだが、桐の板には良くない。
梅雨の雨は板の渋を流してくれる最適なものだ。
この雨がないと、板の渋が抜けない。

新しい板を干してからもう2週間だ。

外に干してある板は、青空の下で風に吹かれて揺れている。
日光で、板が乾燥するのは良いのだが、その前に渋を抜かないと使い物にならなくなってしまう。

今日の朝、職人さん達と、最近雨降らないね。という会話をしたばかり。
まあ、温暖化でだんだんと気温は上がり、雨も降りにくくなってきているのだろうか。
確かに、ここ数年は雨は少ないような気がする。

今日の東京は、すごい雨と聞いたが明日はどうだろう。
明日からは、東京の日本橋で展示会。

今回もどんなご縁があるか楽しみだ。
でも、体力的には2週間休んでないのでちょっと辛い。

明日の準備がまだ残っている。
もう少し、がんばろう。

2005年6月13日

「山形のまち」

週末は山形での展示会。
山形市は県庁所在地なのだが、以外と静かなまちだ。

駅前は?といった感じを受ける。

いつも泊まるホテルは駅南なのだが、普通、駅南というと
開発されて商業地になっているなど、駅の近くはにぎやかなところが多いが、山形市は違う。

駅南は、住宅がけっこうある。
こんな場所に家があると、便利だろうなと思ってしまう。

でも、基本的には新潟と似ているので親しみやすいが・・・

展示会でお世話になったお客様、ありがとうございました。

2005年6月 9日

「カンナを直す」

先日、濡れたタオルのそばにカンナを置いてしまっていた。
カンナの台が水を吸って、狂っている。

こうなるとカンナが言う事を聞かない。
カンナの台を直す。

カンナの台は専用の台直しというカンナで直す。
これは熟練した職人でも高度な技術を要する。

カンナの台直しが出来れば、一人前とも言われるくらい。

伝統工芸士「横山松雄」ににらまれながらカンナの台を直し、
カンナの刃の裏を出す。

カンナの刃の裏というと、専門的になってきたが、
これもカンナを使うには欠かすことが出来ないものだ。

結局、道具を完璧に扱えるようにならないと、一人前の職人とは
いえないのだ。

道具の世界も奥が深い。

2005年6月 7日

「桐たんす屋の今後は・・・」

今日は配達で県外へ。
そこの社長さんの言葉には、考えさせられた・・・

そのお店は数年前に新店舗をオープンし、地域一番店の家具店。
売上も右肩上がりの店だ。
そのお店との付き合いは約10年ほど。
今までは、「婚礼家具」というカテゴリイで桐たんすを販売していただいてきた。

しかし、時代は「婚礼家具」ではなくなってくる。

当然ながら、お取引の回数も減る。
久しぶりに、社長と話をした。

「桑原さん、桐以外のものは作らないの・・・」
「えっ・・・」と私。

今は、時代がこんなだから桐たんすじゃなくて、他のものも考えたほうが
いいよ。」と前向きなアドバイスをいただいた。

常に、お客様と接し、時代の流れもお客様の好みも、ある程度は
頭の中にあるのだと思う。
販売に関しては、私などよりも数段、ベテランであるに違いないから。

でも、私は「桐たんす屋」に生まれた運命がある。
伝統的なものから現代の生活にも使えるように「桐チェストシリーズ」も誕生させてきた。という自負も少なからずある。

各地で展示会も行ってきて、多くの方とのご縁も出来てきた。
私の中では、桐でとことん行ってみたいとの思いが強い。

今後のビジョンもある。

小さいところは、大きいところが出来ないやり方で勝つしかない。
それには、桐という世界を狭く、深く突き詰めていこうと思っている。
それも柔軟に。

私も、もっと世間に出ていろんなものを見たり、聞いたりしたほうがいい。
まだまだ、勉強が足りないと感じた日でした。

2005年6月 6日

「古いタンスを直す」

ここ数日、古いタンスの修理の電話が相次いでいる。
今日も、古い桐たんすを5本お預かりしてきた。
明日も、1本お預かりに伺う。

いつも同じことになるが、桐たんすは修理して改めて使っていける
ものだ。
今日、お預かりしてきた桐たんすは、私のお知り合いの方もものだが
それを使うのは、その方の御嬢さん2人だった。
若くても、「たんすはしっかりしたものが良い」と、考えのしっかりした
お二人だった。

一つの時代の流れは完全にこの方向性だと思う。

毎日のように、県内外から古いたんすを直して欲しいと電話があるし、
実際に依頼も多い。
直すほうとしては、正直言ってビジネスとしては決して儲かるものではない。
手間は、予想以上にかかり、その困難な作業と、汚れる作業は想像を絶する
ものだ。

お客様は、以外と簡単にお考えのところがあるが、実際に現場に来て、見て
いただければ分かるが、すごい作業だ。
何本も続けてやっていくと、ほこりと粉塵で体がおかしくなってくる感じがする。

それくらい辛い作業だ。

でも、新しくなってお客様が喜んでくれればとの思いだけで、
やっている気がする。

桐たんす屋としては、続けていかなければならない事だと感じている。

2005年6月 3日

「板干しが終わる」

都合、三日間かかって、新しい板を干した。
私と、親方、そして弟の3人で結局干したので、時間がかかってしまった。

三日間も重い板を担いで、干していたので、体はぼろぼろ。
あちこちが痛い。

生の桐は水分もたっぷり含んでいるので、いくら比重の軽い桐と
言えども、結構重い。

また今回の桐は、太いものが多いので、重さも結構ある。
太い桐は、今では貴重なので今回来た、新しい桐はお買い得だった。
これが使えるようになると、良いタンスが作れると思っている。

やはり桐たんすは材料で半分決まると言っても良い。
あとの半分は、技術だが、肝心の素材が良くない事には話しにならない。
これは、料理なども一緒だと思う。

素材と技術が合わさって、本当に良いものが出来るのだ。
親方が、山に入って実際に目で見て仕入れてきた桐は、今回も
間違いのないものだった。

この板が使えるまで、あと数年はかかるが
その頃が楽しみだ。

2005年6月 1日

「新しい板」

今年、山に行って仕入れた桐が製材所で製材されて工房にやってきた。

桐が来る前に、渋が抜かれ適度に乾燥した板を板小屋と呼ぶ小屋に入れた。
展示会に行っている最中に、工房の職人さんと親方が板を入れてくれた。

その空いた板干し場に早速、新しい板が来て、今日から板干しが始った。
今日は、少ししか出来なかったが、今年、仕入れた板は、結構良い。

大きい木もあるし、木目が詰っていて良い板だ。今、工房のいた干し場には、干されようとする板が、山のように詰れている。

結構な本数を、仕入れたので、今年は多い。明日は、手伝いの人も応援に来てくれて、板干しだ。窓を開けると、新しい桐の匂いがする。
梅雨入り前に、板を干し、梅雨の雨に当たらせて渋を抜くのが昔からのやり方。

梅雨の雨は暖かいので、渋が抜けやすいと言う。今は、水槽に板を漬けて渋を抜くやり方もあるが、本来は、雨に当て、天日で干すのが伝統。
こうして、数年後に使うの材料が確保されるのだ。